入試動向分析

2026年度学校推薦型・総合型選抜結果レポート【2026年4月】

2026(令和8)年度

2026年度の学校推薦型選抜と総合型選抜の実施結果を調査・集計した。
強い現役志向や募集枠拡大などを背景に、国公立大・私立大ともに志願者増が続く。
2026年入試の前半戦として注目された「年内入試」の実施結果をレポートする。

 

《全体解説》

国公立大は志願者2%増、私立大は12%増!
首都圏私立大が学科試験方式で競争激化

 

[国公立大:共通テスト免除]
女子枠など募集枠拡大が影響

『螢雪時代』では、国公立大の共通テストを課さない(以下、共テ免除)学校推薦型選抜と総合型選抜(以下、「選抜」を略)について、2026年度(以下、26年。他年度も同様)入試結果の調査を行った。25年12月24日現在(調査締切日)の、共テ免除方式の両選抜合計の集計データ(80校:志願者数=約2万4千人)では、前年比で「志願者2%増、合格者2%増」、倍率(志願者数÷合格者数。以下も同様)は2.3倍→2.3倍(25年→26年)とほぼ同じだった(グラフ①)。

 

 

そのうち国立大が「志願者5%増、合格者3%増」で、倍率は2.4倍と前年並み、公立大が「志願者1%減、合格者1%増」で倍率は2.2倍と同じく前年並みだった。

志願者が微増となった基本的な要因としては、大学受験生数の増加(約2%増:旺文社推定)と、現役志向の強まりがある。さらに、次の2点が主な要因と見られる。

 

(1)理工系・情報系の女子枠導入など、共テ免除方式の総合型の実施大学・学部等が大幅に増えた(116→149大学、410→530学部等)。総合型は学校長の推薦を必要としないため、追い風になった。

(2)共テを課す方式も含め、募集人員が増えた(学校推薦型2%増、総合型8%増)。

 

国立大では、教育で総合型を新規実施した茨城大(24%増)、女子枠を拡充した新潟大(17%増)が大幅増。一方、公立大では都留文科大(8%減)の減少が目立った。

【学部系統別】
法の大幅増をはじめ、文理ともに幅広く志願者が増加する中で、医療・看護・栄養は減少した。

 

[私立大:学校推薦型・総合型]
京阪神では合格者絞り込みも

私立大の学校推薦型(指定校制を含む)と総合型についての、25年12月24日現在(調査締切日)の集計データ(116校:志願者数=約37万5千人)では、前年比で「志願者12%増、合格者3%増」、倍率は2.4倍→2.6倍とアップした(グラフ②)。25年に続き、私立大の強い人気ぶりが表れている。

 

 

国公立大と同様に受験生数の増加と、強い現役志向に加え、次の3点が要因と見られる。

 

(1)全体に、「専願→併願可」への変更、複数方式の同時併願制度の導入、英語外部検定利用の拡大が目立ち、見かけの志願者数の増加要因となった。

(2)「小論文・面接中心、専願」が主流だった首都圏で、25年に続き、京阪神に多い「学科試験中心、併願可」の方式の導入が、亜細亜大、立正大、神奈川大など中堅校で相次ぎ、競争激化につながった。

(3)国の「修学支援新制度」の拡充で、学費減免や給付型奨学金の対象が少しずつ広がり、従来の短大・専門学校の志望者層が、私立大の「年内入試」に流入した。

 

【地区別】
首都圏では、慶應義塾大(13%増)、法政大(25%増)、立教大(22%増)など、難関~準難関校も大幅増となった。

京阪神地区では、「産近甲龍」のうち、京都産業大(10%増)、龍谷大(22%増)が大幅増。近畿大(3%増)、甲南大(5%増)もやや増加。また、京都女子大や大阪経済大など、合格者絞り込みが顕著な大学も目立った。

【学部系統別】
文理を問わず増加し、文系では法、経済・経営・商、国際関係・外国語、文・人文・教養が大幅増。理系は医療・栄養・看護が大幅増も、薬は小幅な増加に留まった。

 


この記事は「螢雪時代(2026年5月号)」より転載いたしました。

記事一覧に戻る