入試動向分析

2015年 私立大新課程入試 志願者動向分析【2015年5月】

2015(平成27)年度

新課程科目を過剰に意識、センター利用入試を回避。「文理均衡」の出願傾向に!

 

 2015年私立大新課程入試について、難関私立大の一般入試を中心に、人気度を示す「志願者動向」と、難易変動の指標となる「実質倍率」について見ていく。また、2016年入試の最新情報も紹介する。

 

※この記事は『螢雪時代・2015年5月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)

 

 

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近畿大が2年連続で志願者数トップ。上智大・東洋大・龍谷大などが増加、中央大・同志社大などが減少

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 2015年私立大一般入試(おもに2月入試)の志願者数は、前年比1%増加した。新課程に移行した数学・理科の影響が大きく、私立大専願者が「一般入試→推薦・AO」へ移行、また、国公立大志望の現役が私立大独自入試の併願を増やした模様。学部系統別では、ここ数年続いた「文低理高」から「文理均衡」に変化した。

 
 

受験生数の微増にほぼ比例、一般入試の志願者は1%増

 

 旺文社では、学部募集を行う全国の私立大学(580大学。通信制を除く)に対し、2015年(以下、15年。他年度も同様)の一般入試の志願者数を調査した。3月中旬現在で集計した確定志願者数のデータは「201大学:約263.2万人」にのぼる。この集計は2月に行われた各大学の独自入試(大学が独自の試験問題等で行う入試)とセンター試験(以下、セ試)利用入試を主な対象とし、2月下旬~3月の「後期募集(セ試利用含む)」を一部集計に加えた。
 その結果、私立大一般入試の志願者数は、14年の同時期に比べ約1%増加したことがわかった。今後発表される大学の志願者数を加えても、最終的に私立大の一般入試志願者数は「1%程度の増加」に落ち着きそうだ(グラフ1)。
 ちなみに、15年の4(6)年制大学の受験生数は、本誌の推定では14年より約6千人(約0.9%)増える見込み。私立大の志願者数は、受験生数の増え方とほぼ比例して増えたことになる。ただし、さまざまな入試日程・方式等を合計した「延べ志願者数」なので、学内併願などの重複を除いた実質的な志願者数は、見かけほど増えていないものとみられる。

 
 

新課程セ試の数学・理科が影響大。独自入試が増加、セ試利用が減少

 

 私立大一般入試の志願状況を方式別に見ると(グラフ2)、大学の独自入試が2%増加したのに対し、セ試利用入試が2%減、独自・セ試併用型(独自入試の指定科目と、セ試の高得点または指定科目を合計して判定)も1%減と対照的な結果が出た。これには、新課程科目となった数学・理科、特に実施科目・方式とも大きく変わった理科が影響したとみられる。
 新課程セ試の理科では、「基礎を付した科目(以下、基礎科目。2単位)」を受ける場合、2科目必須となる。また「基礎を付さない科目(以下、発展科目)」は、旧課程の理科Iより内容としては重い(3→4単位)。「基礎」とはいえ、理科2科目受験を負担に感じる文系受験者は多く、理系にとっても発展2科目の受験は、やはり旧課程科目より負担は増す。こうした“負担感”から新課程理科を過剰に意識した結果、国公立大やセ試利用入試を避け、私立大の独自入試(特に全学部日程)へ流れるケースが増えた模様だ。
 また、15年のセ試は、国語の平均点が大幅アップ(=易化)したものの、新課程科目となった数学II・Bは大幅ダウン(=難化)。地理Bや化学(発展)も難化した。特に「数II・Bショック」が国公立大志望の現役生を直撃、中でも国語でカバーしきれない理系が影響を受けた。「無理せず現役で」という近年の受験生気質もあって“安全志向”が強まり、国公立大志望者が私立大独自入試との併願を増やした模様だ。
 さらに、新課程入試への過剰な意識が、私立大専願者にも波及し、推薦・AO入試へ傾いた模様。このため、独自入試の志願者も微増に留まったものとみられる。なお、セ試利用も含めた3月入試(後期募集)は3%増。あくまでも現役合格を目指し、例年になく私立大受験者が粘りを見せたようだ。

 
グラフ1.私立大一般入試志願者数と大学受験生数の推移
 

「ネット出願」が急速に普及。希少性が薄れ、影響力は低下

 

 全国6地区ごとの志願動向を見ると(グラフ3)、北陸・東海と中国・四国が増加したのに対し、関東・甲信越と関西は微増、北海道・東北と九州は減少。中国・四国の4%増は、16年4月に「私立→公立」化を予定している山口東京理科大で、志願者が約4倍に膨れ上がった影響が大きい(在学中に学費が減額されるため。表2を参照)。一方、北海道・東北は、14年に北海道科学大(医療系を3学科増設するなど全学規模で改組)で志願者が約8倍にもなったが、その反動も影響した。
 北陸・東海(特に東海地区)の増加は、地元の就職状況が比較的良好で、“地元志向”がさらに強まったものとみられる。一方、関西地区が微増に留まったのは、14年に同地区を席巻した、インターネットを利用した出願(以下、ネット出願)と、その際の受験料割引(以下、ネット割)が、実施大学に志願者大幅増をもたらす「ネット出願・ネット割」効果が、早くも沈静化してきたためだ。
 「ネット出願」は、インターネット環境さえ整っていれば、どこでも、いつでも(締切日の深夜まで)出願でき、記入ミスも未然に防げる(画面ごとに受験生本人が確認でき、不備があればエラー表示が出る)利便性と気軽さが持ち味。また「ネット割」では多くの場合、「3千円~5千円」程度を割り引くので、受験生の経済的な負担減となる。
 15年私立大一般入試では、「ネット出願」を実施する大学が前年比で約8割も増加し、私立大全体の約3割が実施するに至った。また、ネット出願を実施する大学のうち、約5割が「ネット割」を実施するに至った。このため、新課程入試への移行と並び、最大規模の変動要因になると予想されたが、実際には、急速な普及で「ネット出願・ネット割」の希少性が薄れ、志願者増に結びつかなかったものとみられる。
 また、もともと関西以外の各地区では、「ネット出願・ネット割」効果は関西ほど明確にあらわれていなかった。16年入試では、実施大学がさらに増える見込みだが、志願動向に与える影響は、それほど大きくなさそうだ。

 
 

文系は経済など「やや増加~堅調」、医・薬など“理系の資格系”が減少

 

 次に学部系統別の志願状況を見てみよう(グラフ4)。就職状況の好転を反映し、法・経済をはじめ、文系学部の志願者は「やや増~前年並み」と、全体的に堅調だった。一方、理系では歯が大幅増、理工も堅調だが、医・薬など“理系の資格系”は「微減~やや減」と減少傾向。ここ数年の「文低理高」から「文理均衡」状態となった。「理系学部は技術・資格を取得でき、文系より就職の可能性が高い」とのイメージがいまだ強いことから、高校では理系志望者の増加傾向が続いているものの、15年は新課程理科の負担感から「文転」したケース(特に医療・看護系)も少なからずあったようだ。
 理・工は9年連続の志願者増ながら、微増に留まった。千葉工業大(21%増)・工学院大(5%増)・芝浦工業大(4%増)・東京電機大(2%増)の志願者増に対し、東京工科大(7%減)・東京都市大(7%減)・東京理科大(3%減)・大阪工業大(5%減)は減少と、ここ数年で人気を集めた理工系中心の大学にも、やや変化がみられる。
 薬は国公立大と同様、特に減り幅が大きい。ここ数年、難化が続いたのに加え、薬剤師国家試験の合格率ダウン(13年79.1%→14年60.8%)も敬遠材料となった模様だ。医は8年連続の臨時定員増(15年は私立大で11大学41人増)で門戸は広がったが、やはり難化が続いたため敬遠され、歯への志望変更もあった模様。
 医療・看護は、16大学で看護系学部・学科が新設された「看護ラッシュ」にもかかわらず、微減となった。厳しい勤務実態なども反映し、医療・看護の志望者はすでに飽和状態とみられ、定員が増えても、志願者増にはつながらなかった模様。また、家政・生活科学も志願者が減少したが、近年の栄養系学科の難化が敬遠されたものとみられる。
 なお、医療・看護、家政・生活科学の独自入試では、理科の科目指定が「基礎1科目」「基礎2科目」「基礎+発展」「基礎2科目または基礎+発展」と多様なパターンに分かれたが、14年に「旧理科I」1科目で、15年で「基礎1科目」以外を指定した大学・学部等は、負担増から敬遠され、志願者減のケースが目立った。

 
グラフ2.2015年私立大一般入試 方式別志願状況、グラフ3.2015年私立大一般入試 地区別志願状況、グラフ4.2015年私立大一般入試 学部系統別志願状況
 

各難易ランクで志願状況に明暗。利便性向上の変更が人気集める

 

 ここから、大学ごとの志願状況を見ていこう。表1では、志願者数(大学合計:3月中旬現在)の多い順に、上位20大学を示した。近畿大が2年連続で志願者数トップになったのをはじめ、その顔ぶれは前年と変わらない。20位までの志願者の合計は、全体(201大学:約263.2万人)の約52%と過半数を占める。
 特筆される変化は、東洋大(34%増:10位→7位)、千葉工業大(18位→13位)、龍谷大(21%増:19位→15位)の大幅増だ。東洋大は、ネット出願に全面移行した昨年、志願者が大幅に減少(13%減)した反動に加え、定員増(全学で約8%増)や、セ試利用入試で受験料の併願割引(単願でも2併願でも2万円、など)を導入したことなどが大幅増につながった。千葉工業大は、ロボット開発などの広報戦略で好イメージが浸透した模様。龍谷大は、西日本の私立大では希少な「農学部」の新設や、国際系学部の改組(国際文化→国際。1→2学科に)とキャンパス移転(滋賀県→京都市内)が、やはり大幅増の要因となった。
 この他、難関~準難関校をみると、首都圏では、青山学院大(地球社会共生学部を増設、名古屋・福岡に学外試験場を新設、予約採用型奨学金を導入)の7%増をはじめ、慶應義塾大・立教大がやや増加、明治大・法政大が堅調、早稲田大が微減、中央大・東京理科大がやや減少と志願状況が分かれた。
 京阪神では、京都・大阪間(大阪府茨木市)にキャンパスを新設した立命館大が、関西大・関西学院大からの流入はあったものの、志願者は微増に留まった。また、同志社大(7%減)でセ試利用入試の志願者が13%も減少したのが目立つ。
 表2では、志願者1,000人以上の大学について、増加率が高い順に上位20大学を示した。“理系の資格系”の学部・学科を有する中堅校が多かった14年と異なり、文系学部中心の大学や難関校も目につく。多くの場合、都心キャンパスへの移転や「ネット割」導入など、受験生や在学生の利便性向上や経済的負担の軽減を狙った変更が要因となっている。
 共立女子大(23%増)・成城大(31%増)は、学部共通日程の導入、学外試験場の新設と、人気アップの要因が共通している。また、講義理解力テストと総合教養型の学科試験を組み合わせた新形式の入試科目「総合教養」を導入した国際基督教大の大幅増(23%増)も注目される。

 

表1 志願者の多い大学 TOP20
 
大学名
2015年志願者数
2014年志願者数
志願指数
増減
前年順位
おもな変更点とTOPICS
1
近畿大◎ 113,704 105,890 107
1
2年連続で志願者数1位に/医で定員増(110人→115人)、一般前期65人→70人/巧みな広報戦略でブランドイメージ向上
2
明治大 105,702 105,512 100
2
経営が「学科別募集→学部一括募集」に移行/全学部統一入試で、文が募集枠拡大(79人→88人)、政治経済が募集枠縮小(55人→45人)/セ試利用前期で、経営が3科目方式を追加(従来は4科目方式)、政治経済で募集枠縮小(3科目方式40人→30人)/文でセ試利用後期を廃止
3
早稲田大 103,494 105,424 98
3
安全志向で敬遠された?
4
日本大☆ 94,373 96,839 97
4
学科増設(生物資源科学‒くらしの生物)/理工A方式で大宮・千葉・広島、薬A方式で福岡の会場を廃止/歯のセ試利用入試で面接を廃止(CA方式→C方式)
5
法政大☆ 93,986 94,808 99
5
入学前予約型の「チャレンジ法政奨学金」を新設(首都圏以外の出身者が対象)/法・社会のT日程で3→2科目に軽減(全学部で2科目に統一)
6
立命館大☆ 87,668 86,935 101
6
京都・大阪間にキャンパス新設(大阪府茨木市)、政策科学を京都から、経営を滋賀県草津市から移転/学科増設(薬‒創薬科学)
7
東洋大◎ 83,546 62,357 134
10
7学部で定員増(全体で512人増:8%増)/セ試利用入試でセット割引(単願でも2併願でも2万円、3併願目以降は1万円)を導入/文・経済・法・国際地域の一般入試で、数学必須の4教科型を導入/隔年現象(13年10%増→14年13%減)も
8
関西大☆ 82,941 84,248 98
7
全学部日程で、文が「3教科同一配点方式」を、社会安全が「英国方式」を追加/社会安全のセ試中期で数学型を廃止、英語型を新規実施/立命館大の茨木キャンパス新設の影響?
9
中央大 69,761 72,725 96
8
安全志向で敬遠された?/郊外キャンパス(東京都八王子市)も敬遠材料か
10
立教大 66,351 63,934 104
9
入学前予約型の「自由の学府奨学金」(250人程度)の認知度がアップ/全学部日程が10%増/セ試利用入試で前年の志願者17%減の反動も
11
青山学院大 59,738 55,893 107
11
学部増設(地球社会共生)/入学前予約型の「地の塩、世の光奨学金」を新設(首都圏以外の出身者が対象)/全学部日程で学外試験場(名古屋・福岡)を新設/理工で全学部日程を60人→75人に増員/社会情報の全学部日程で、B方式を2→3科目に/法の個別学部日程で世界史B・日本史Bの「出題範囲を17世紀以降とする」との指定を廃止/箱根駅伝優勝効果も?
12
東京理科大 52,104 53,524 97
12
工1部が定員増(5学科中3学科で各90人→110人)/薬のB方式が3科目均等配点に(理科150点→100点)/C方式(独自・セ試併用の全学部日程)は35%増
13
千葉工業大☆ 50,888 42,199 121
18
ネット出願(割引なし)を導入/巧みな広報戦略でブランドイメージ向上
14
同志社大 49,369 52,944 93
13
セ試利用入試が13%減/安全志向で敬遠された?
15
龍谷大★ 45,410 37,443 121
19
学部増設(農)/学部改組(国際文化→国際)、学科増設(国際‒グローバルスタディーズ)、キャンパス移転(滋賀県大津市→京都市伏見区)
16
福岡大★ 44,311 47,039 94
14
医(医)以外の全学部・学科でセ試利用II期を新規実施/セ試利用I期で前年の志願者37%増の反動か
17
東海大★ 43,659 45,633 96
15
ネット出願の対象を一般A方式(医を除く)・理系学部統一入試に拡大し、ネット割を新規実施/医で学費を減額(6年間で3,754万円→3,500万円)/健康科学(看護)のA方式で理科1→2科目に増加
18
慶應義塾大 43,352 42,398 102
17
商で募集人員を「A方式560人→480人、B方式140人→120人」に削減/試験日程を繰り上げ(8学部で2~4日)
19
関西学院大 41,500 43,106 96
16
安全志向で敬遠された?/理工で3学科増設/立命館大の茨木キャンパス新設の影響も?
20
芝浦工業大☆ 38,972 37,328 104
20
全学統一日程が31%増/国公立大の併願先として存在感高まる

 

(注1)「増減」欄の記号は、△= 10%以上の増加、↑= 5%以上の増加、↓= 5%以上の減少、▼= 10%以上の減少を示す。
(注2)「大学名」欄の記号は、全学または一部方式において、★=一般入試でネット出願を実施(割引あり)、☆=同(割引なし)、◎=同(完全移行し、紙の願書を廃止)、を示す。
(注3)3月中旬現在のデータによる。一部、大学によっては未集計の方式・日程がある。

 

表2 志願者の増加率が高い大学 TOP20
 
大学名
2015年志願者数
2014年志願者数
志願者指数
おもな変更点とTOPICS
1
山口東京理科大 1,195 300 398 2016年4月に「私立大→公立大学法人」に移行する予定
2
京都学園大☆ 1,234 792 156 学部増設(健康医療)/学科増設(バイオ環境.食農)/学部の統合・改組(経済・経営・人間文化の3学部→経済経営・人文の2学部)/法学部を募集停止
2
大阪経済法科大★ 2,941 1,884 156 ネット割を新規実施
4
追手門学院大◎ 7,112 4,866 146 学部増設(地域創造)/ネット出願に完全移行し、紙の願書を廃止/一般S日程で後期を新規実施/一般A日程の学外試験場を変更(7会場を新設、4会場を廃止)
4
大阪産業大★ 3,639 2,485 146 ネット出願(割引あり)を新規実施/前年の大幅減(46%減)の反動も
6
大和大☆ 2,395 1,669 143 開設2年目で認知度高まる/セ試利用入試を新規実施/ネット出願(割引なし)を新規実施
7
大阪体育大 1,963 1,408 139 学部増設(教育)/健康福祉学部を募集停止
8
拓殖大★ 12,821 9,326 137 ネット割を新規実施/商・政経(1・2年次)が都心キャンパスに移転(東京都八王子市→同文京区)
9
東洋大◎ 83,546 62,357 134 7学部で定員増(全体で512人増:約8%増)/セ試利用入試でセット割引(単願でも2併願でも2万円、3併願目以降は1万円)を導入/文・経済・法・国際地域の一般入試で、数学必須の4教科型を新規実施/隔年現象(13年10%増→14年13%減)も
10
成城大◎ 17,916 13,691 131 ネット出願(割引なし)を新規実施、全面移行し紙の願書を廃止/全学部統一入試のS方式を新規実施、学外試験場を新設(さいたま・柏・横浜・長野)
11
東洋英和女学院大 2,058 1,567 131 国際系人気/テレビドラマの効果も?
12
札幌大 1,277 984 130 前年の大幅減(26%減)の反動
13
阪南大 4,299 3,322 129 都心(大阪市阿倍野区)の超高層ビルにキャンパス開設/一般入試の募集枠を拡大(485人→500人)/低額受験料(全入試が各1万円)が人気を集めた?
14
愛知学院大★ 16,983 13,352 127 文系7学部の前期Bを、「前期A利用型(前期Aの高得点2科目を合否判定に利用)」と「個別受験型(2科目型の前期Bを受験)」の2方式に分割/セ試利用I期に4科目型を追加
15
共立女子大 4,534 3,692 123 一般入試で全学部日程(1/26)の「統一入試」を新規実施(家政・文芸・国際の3学部)。学部・学科の同時併願可(受験料割引もあり)で、学外試験場(水戸・静岡・宇都宮・高崎・甲府)も新設/国際のセ試A日程に4科目型を追加/家政(児童)のセ試利用でB日程を新規実施
16
国際基督教大 1,933 1,576 123 新形式の入試科目「総合教養」(講義理解力+総合教養型学科試験)を導入/B方式(1次=総合教養・英語、2次=面接。英語は外部検定利用)を新規実施
15 国際基督教大 1,933 1,576 123 新形式の入試科目「総合教養」(講義理解力+総合教養型学科試験)を導入/B方式(1次=総合教養・英語、2次=面接。英語は外部検定利用)を新規実施
17
龍谷大★ 45,410 37,443 121 学部増設(農)/学部改組(国際文化→国際)、学科増設(国際.グローバルスタディーズ)、キャンパス移転(滋賀県大津市→京都市伏見区)
19
関西医療大 1,395 1,160 120 ネット出願(割引なし)を新規実施/前年の志願者12%減の反動も
20
和光大★ 1,158 973 119 ネット出願(割引あり)を新規実施し、紙の願書を廃止/前年の志願者21%減の反動も

 

 (注1)3月中旬現在のデータによる。志願者数1,000 人以上。一部、大学によっては未集計の方式・日程がある。
 (注2)「大学名」欄の記号は、全学または一部方式において、★=一般入試でネット出願を実施(割引あり)、☆=同(割引なし)、◎=同(完全移行し、紙の願書を廃止)、を示す。

 
 

國學院大・南山大などが増加、専修大・京都産業大などが減少

 

 ここまで紹介した以外の大学を中心に、各地区の志願状況(おもに2月入試)を見てみよう。

 

(1)首都圏地区

 「スーパーグローバル大学」(大学の国際競争力向上やグローバル人材育成促進を目的として、文部科学省が選定。14年度では、国公立23大学・私立14大学が選定された)ならではの入試改革を行った、上智大の大幅増(11%増)が注目される。全学部統一日程の「TEAP利用型入試」を新規実施。TEAP(上智大と英検が共同開発した英語能力試験)の受験が必須で、各学科が設定した基準点を出願資格とし、英語以外の2教科(記述式を含む)で合否判定した。複数学科に同時併願可で、受験料割引制度も導入。募集枠が比較的大きく(一般入試の約2割)、15年はTEAPで「読む」「聞く」の2技能のみ利用したこともあり、従来と異なる受験層の人気を得たものとみられる。
 この他、難関~中堅上位校では、國學院大(7%増)・武蔵大(11%増)の志願者増、学習院大(18%減)・成蹊大(9%減)・日本女子大(14%減)の減少が目立つ。いわゆる「日東駒専」では、東洋大の大幅増に対し、駒澤大(7%減)・専修大(6%減)・日本大(3%減)はそろって減少した。また中堅グループでは、亜細亜大 (7%減)・国士舘大(7%減)の志願者減が目立つところ。

 

●TEAPとは?

 TEAP(Test of English for Academic Purposes:アカデミック英語能力判定試験)とは、上智大と日本英語検定協会が共同開発した、大学で学習・研究を行う際に必要とされる総合的な英語運用力(英語で資料や文献を読む、講義を受ける、意見を述べる、文章を書く、など)を測定するテスト。「読む、聞く、話す、書く」の4技能で構成され、レベルは英検準2級~準1級程度とされる。2015年は、年3回(7・9・12月)、全国11会場で実施し、複数回受験が可能。

 

(2)京阪神地区

 いわゆる「関関同立」は、“安全志向”からか立命館大は微増に留まり、同志社大・関西大・関西学院大はそろって減少。「産近甲龍」では近畿大・龍谷大の志願者増に対し、京都産業大(16%減)・甲南大(10%減)が大幅減。京都産業大・甲南大は前年の反動とみられる。
 看護学部を増設した女子大のうち、神戸女子大の4%増に対し、同志社女子大(3%減)・武庫川女子大(6%減)はかえって志願者減。この他、京都女子大(12%減)・甲南女子大(8%減)など、女子大は全般に人気ダウン。中堅グループでは、ネット出願に全面移行した大学のうち、追手門学院大(46%増)・摂南大(5%増)・神戸学院大(4%増)に対し、大阪工業大は5%減と、さまざまなステージで明暗が分かれた。

 

(3)その他の地区

 各地域の拠点大学では、中京大(3%増)・南山大(6%増)・名城大(4%増)と、おもに東海地区で志願者増が目立った。南山大の場合、14年に合格者約2割増に伴い実質倍率(受験者÷合格者)がダウン(2.6倍→2.1倍)した反動とみられる。一方、東北学院大(5%減)・広島修道大(3%減)・西南学院大(4%減)・福岡大(6%減)と、他地区では志願者が減少した。

 

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京阪神地区で実質倍率がダウン。上智大が難化、関西学院大・西南学院大などがやや易化か!?

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 受験生が注目すべきは、見かけの「志願倍率」よりも「実質倍率」だ。2月入試を中心に、一般入試の受験・合格状況を集計したところ、「受験者:前年並み、合格者3%増」のため、実質倍率は14年3.4倍→15年3.3倍とダウンした。特に京阪神地区で、合格者を多めに出して倍率ダウンする大学が目立った。

 
グラフ5.志願倍率と実質倍率の違い、グラフ6.私立大一般入試 地区別/受験者・合格者動向(3月中旬現在)
 

「志願倍率」に惑わされず、「実質倍率」に注目しよう

 

 次に、私立大一般入試の合格状況を見よう。中でも倍率の変化は、「難化・易化」を計る物差しとなる重要データだが、一般的に使われる「倍率」には次の2通りあることに注意したい。

 

*志願倍率=志願者数÷募集人員=見かけの倍率
*実質倍率=受験者数÷合格者数=実際の倍率

 

 私立大では合格者の入学手続率を考え、一般入試で募集人員の3~5倍程度、セ試利用入試では10倍程度の合格者を出すのが普通だ。
 グラフ5で関西学院大‐理工の例を見てみよう。一般入試(学部個別日程)の志願倍率は11.7倍だが、合格者を募集人員の4.6倍出しているので、実質倍率は2.5倍となる。
 また、セ試利用入試(1月出願)の志願倍率は42.0倍もの超高倍率だが、合格者を募集人員の18.7倍も出しているので、実質倍率は2.2倍におさまった。これなら「とても手が出ない」という倍率ではないだろう。
 見かけの倍率に惑わされることなく、実際の倍率を志望校選びのデータとして活用しよう。

 
 

受験者は前年並み、合格者3%増。全体の倍率は3.4→3.3とダウン

 

 本誌が私立大一般入試(主に2月入試)の受験・合格状況について調査したところ、正規合格者まで発表した95大学の集計(3月中旬現在)では、受験者数(未公表の場合は志願者で代替)はほぼ前年並みに対し、合格者数は3%増(グラフ6)で、実質倍率(以下、倍率)は14年3.4倍→15年3.3倍とダウンした。
 大都市圏(首都圏、京阪神)とその他の地区に分けて集計すると、京阪神地区で合格者増による倍率ダウン(3.7倍→3.5倍)が目立った。一方で、首都圏は3.9倍、東海などその他の地区は2.6倍とほぼ前年並みを保った。
 京阪神地区では、ネット出願やネット割の普及によって学内併願が増えたため、かえって歩留まりの読みにくさにつながった模様。また、基本的に国公立大志向が根強いこともあり、合格者を多めに出したものとみられる。
 以下、おもな大学で倍率が比較的大きく変動したケースを紹介する(*は「志願者÷合格者」、その他は実質倍率。おもに2月入試の集計)。
 
[1]倍率アップ 国際基督教大2.9倍→3.2倍*、上智大4.9倍→5.7倍*、東京経済大2.1倍→2.7倍、愛知淑徳大2.0倍→2.4倍、中京大3.0倍→3.3倍*、桃山学院大2.3倍→2.9倍
 
[2]倍率ダウン 北里大4.7倍→4.2倍、東京農業大4.2倍→3.9倍、日本女子大2.9倍→2.3倍、京都産業大4.8倍→3.8倍、京都女子大2.7倍→2.2倍、近畿大5.0倍→4.6倍、摂南大4.7倍→3.7倍、関西学院大3.7倍→3.1倍、西南学院大3.3倍→3.0倍、福岡大3.8倍→3.3倍
 
 このうち、上智大は志願者11%増に対し、合格者を5%減と絞り込み、難化した模様。一方、近畿大では「受験者7%増、合格者15%増」、関西学院大は「受験者4%減、合格者13%増」、西南学院大は「受験者5%減、合格者6%増」と合格者を多めに出し、学部・方式等によってはやや易化したものとみられる。

 
 

ボーダーライン付近は激戦。明暗を分ける1点の重み

 

 受験生の中には、ふだん「1点の差」を気にも留めない人がいるだろう。しかし、入試本番では、その「1点」が大切なのだ。
 グラフ7に、関西大学商学部の2月一般入試(学部個別日程と全学部日程の合計)の15年入試結果から、合格ライン付近の上下10点幅の人数分布を示した。受験者6,291人、合格者1,162人で倍率は5.4倍。合格最低点は450点満点で283点(得点率62.9%)だった。
 注目すべきは、最低点を含めた「上10点幅」の部分で、ここに合格者全体の約22%が集中する。最低点ぴったりのボーダーライン上にいるのは26人。高校の1クラス分に近い人数だ。わずか1点差での不合格者も30人、10点差以内の不合格者は315人もいる。合格ライン付近は、同じ得点帯の中に、多くの受験生がひしめき合っているのだ。 たった1つのケアレスミスが命取りになり、合否が入れ替わるのが「入試本番」。ふだんの勉強から解答の見直しを習慣づけよう。

 
グラフ7.ボーダーライン付近の人数分布
 

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新課程一般入試を意識し、京阪神などで公募制推薦が志願者大幅増。龍谷大・近畿大・摂南大が難化か

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 一般入試に先立って行われた「公募制推薦」とAO入試。旺文社の集計では、公募制推薦は「志願者11%増、合格者5%増」でやや倍率アップ、AO入試は「志願者4%増、合格者5%増」で倍率はややダウンした。公募制推薦では、龍谷大・近畿大など、京阪神地区で志願者大幅増が目立った。

 
 

推薦では文系の人気回復が顕著。理系も志願者増だが薬は減少

 
グラフ8.私立大公募制推薦入試 地区別/志願者・合格者動向、グラフ9.私立大公募制推薦入試 おもな学部系統の志願者・合格者動向

 私立大の公募制推薦について、15年入試結果の調査を行ったところ、昨年12月末現在の集計データ(144校:志願者数=約19万2千人)では、前年度に比べ志願者数は11%増えた。合格者数も5%増えたが(グラフ8)、全体の倍率(ここでは志願者数÷合格者数。AO入試も同じ)は14年2.8倍→15年2.9倍とややアップした。
 地区別に見ると、首都圏で志願者が減少したほかは、「学科試験中心、併願可」で推薦志願者全体の8割近くを占める京阪神地区が大幅増、その他の地区(東海地区など)も増加した。
 京阪神地区や東海地区などで志願者が増えた要因としては、①新課程一般入試を過剰に意識し、「より早く確実に」合格を決めたい受験生や保護者の意向が強まった、②京阪神地区の推薦は「プレ一般入試」の性格が強く、理系受験生が数学・理科の新課程問題をいち早く体験できるため、一般入試対策に活かすため受験、③ネット出願やネット割の実施校が急増、の3点があげられる。ただし一般入試の説明でも触れたが、「ネット出願・ネット割」は急速な普及で希少性が薄れ、志願者増の要因とはなりにくくなったことも確かだ。
 倍率をみると、首都圏が1.8倍→1.7倍とわずかにダウンしたのに対し、京阪神地区は3.3倍→3.5倍とややアップ。倍率面を見る限り、京阪神地区は全体にやや難化したといえる。
 大学別にみると、愛知淑徳大(1.5倍→2.7倍)京都女子大(2.9倍→3.3倍)・龍谷大(3.6倍→4.0倍)・近畿大(5.6倍→6.0倍)・摂南大(2.9倍→3.9倍)の倍率アップ、京都産業大(4.1倍→3.4倍)・同志社女子大(4.6倍→4.2倍)・関西外国語大(3.5倍→3.2倍)・武庫川女子大(5.8倍→5.0倍)の倍率ダウンが目立つ。
 学部系統別(グラフ9)にみると、就職状況の好転を受け、経済、法、国際関係・外国語など文系学部の志願者増が顕著だ。一方、理工、医、看護・医療など理系人気も続く中で、一般入試と同様、薬の志願者減が注目される。
 なお、指定校推薦(集計数:約9千人)の志願者も前年比6%増。特に青山学院大(10%増)・立教大(12%増)の志願者増が目立った。高校(おもに中堅進学校)における指定校推薦枠の利用率アップがうかがえ、ここにも新課程一般入試に対する過剰な意識が見て取れる。

 
 

AO入試は志願者4%増、合格者5%増でやや倍率ダウン

 

 AO入試は、学部募集を行った全私立大の約8割で実施された。一部の大学で、実施学部・学科の減少や募集枠縮小などの“AO離れ”(例:東京薬科大‐生命科学、金城学院大‐文・生活環境・国際情報・人間科学、南山大‐人文で廃止)も進んだが、昨年12月末現在の集計(108大学:志願者数=約2万3千人)によると、前年比で「志願者4%増、合格者5%増」といずれも増え、推薦入試と同様、私立大専願者の一般入試からの移行を物語る。倍率は14年1.8倍→15年1.7倍とわずかにダウンした。
 おもな実施大学(志願者300人以上)の倍率の変動を見ると、東海大(1.7倍→1.9倍)・明治学院大(1.9倍→2.2倍)・早稲田大(2.9倍→3.1倍)・立命館大(2.2倍→2.4倍)の倍率アップと、昭和女子大(2.5倍→1.9倍)・関西大(4.0倍→3.2倍)・関西学院大(2.5倍→2.2倍)の倍率ダウンが目立った。

 

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16年の私立大入試はここに注目!
立教大・関西学院大で英語外部検定を利用する入試方式を導入!

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 ここからは、「新課程科目」に完全移行する16年私立大入試における、3月中旬現在で判明したおもな変更点を紹介する。大学の「グローバル化」が急がれる中、立教大・関西学院大など、英語の外部検定を利用する方式の導入や、学習院大・近畿大など国際・外国語系の学部増設が注目される。

 
 

学習院大・名城大・近畿大で“グローバル系”学部を新設予定

 

 ここからは、私立大の16年入試について、変更点の一部を紹介する。詳細は、5月以降に各大学から発表される「入試ガイド」や案内パンフレットを取り寄せ、必ず確認してほしい。

 

(1)大学・学部等の新設・改編

 大学の新設予定は、通信教育課程の「滋慶大」(仮称:大阪府に開設予定)のみ。
 学部・学科の新設予定で注目されるのは、東北薬科大(東北医科薬科大に名称変更予定)の医学部だ。認可されれば、実に37年ぶりの医学部開設となる。また、学習院大‐国際社会、名城大‐外国語(名古屋市内の新設キャンパスに設置する予定)、近畿大‐国際といった国際・外国語系学部の新設は、グローバル教育の重要性が高まる中、かなりの人気を集めそうだ。
 この他、立命館大‐総合心理、岡山理科大-教育などの学部増設や、東京理科大の全学規模の改組(工1・2部を統合して「工学部」に再編。また、経営学部の定員を「240人→480人」に増加し、「ビジネスエコノミクス学科」を増設予定)、さらには山口東京理科大の「私立→公立大学法人」への移行予定(表2を参照)も、志願者増の要因として注目される。
 一方、15年に「新設ラッシュ」の様相を呈した医療・看護系だが、国際医療福祉大‐成田看護・成田保健医療、姫路獨協大‐看護など、新設の申請は15年より少なくなりそうだ。

 

(2)キャンパスの新設・移転

 杏林大が東京都三鷹市にキャンパスを新設、総合政策・外国語・保健(看護以外)の3学部を同八王子市から移転する予定。また、東京理科大‐経営も「埼玉県久喜市→東京都新宿区」に移転するなど、大都市の郊外から中心部(または交通至便の地)へキャンパスを移転する傾向は、ここ数年と変わらず続いている。

 
 

早稲田大の3学部でセ試利用入試を変更、明治大がネット出願を導入

 

 「スーパーグローバル大学」に選定された大学を中心に、英語重視の入試改革が目立つ。

 

(3)推薦・AO入試の変更

 関西学院大では、全学部でスーパーグローバルハイスクール、理工学部でスーパーサイエンスハイスクールの出身者対象の公募推薦を新規実施。また、東京都市大‐工でAO入試を廃止し、公募推薦を新規実施する。
 一方、日本大‐生物資源科学、明治大‐理工(数学)でAO入試を、同志社大‐文(哲学)で公募推薦を廃止する。

 

(4)新課程科目への移行に伴う変更

【国語・英語】16年からは国語・地歴・公民・外国語が新課程科目に移行する。私立大の独自入試では、国語は「国語総合のみ」または「国語総合、現代文B、古典B」を課す大学が多い。また、英語は「コミュニケーション英語I~III、英語表現I・II」を課す大学が多数派だ。
【理科】看護系や栄養系で、独自入試に理科を課す(または選択可能な)場合は「基礎から1科目」が半数近くを占めるが、中村学園大‐栄養科学(前期)で「基礎のみ→基礎+発展」に変更するなど、出題範囲の見直しが進みそうだ。

 

(5)一般入試の変更

【英語外部検定利用】立教大では、全学部の一般入試で「グローバル方式」を新規実施。4技能(聞く、話す、読む、書く)を評価する英語資格・検定(TEAP、英検準1級など)を出願資格として活用し、全学部日程と同日実施で、英語以外の、各学科・専修が指定する2教科を受験する。
 関西学院大では全学部のセ試利用入試(1月出願)で「英語検定試験活用型」を新規実施。やはり英語検定を出願資格として活用し、各学部が指定する英語以外の科目で合否判定する。
 さらに、法政大のT日程でも6学部(15学部中)で、英語検定を利用し、英語以外の1科目で合否判定する方式を新規実施する。
【その他の変更】慶應義塾大‐経済で募集人員を「A方式480人→420人、B方式240人→210人」に削減/中央大‐総合政策の「統一入試」で4教科型を廃止し、法のセ試単独方式前期に3教科型を追加/帝京大は8学部で一般入試・セ試利用入試とも2→3科目に増やし、全10学部で英語を必須化/東京女子医科大‐医の一般入試に小論文を追加/法政大‐社会のセ試利用入試でC方式(5教科型)を新規実施/明治大が一般入試でネット出願を導入し、紙の願書を廃止する予定/早稲田大‐文・文化構想のセ試利用入試で、セ試(6または7科目)のみで判定する方式を新規実施(従来は独自・セ試併用型)。また、同‐商でセ試利用入試を「6または7科目→5または6科目」に軽減する。

 

(文責/小林)
この記事は「螢雪時代(2015年5月号)」より転載いたしました。

 

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