入試動向分析

2013年度の推薦・AO入試はここが変わる!【2012年7月】

2012(平成24)年度

国公立大や私立難関大を中心に、推薦・AOの募集枠縮小が相次ぐ!

 

 推薦入試とAO入試は、両方合わせて大学入学者の4割以上を占める、受験生にとってひとつ目のピークだ。ここ数年、センター試験や調査書の利用など“基礎学力重視”の方向にある。各大学が発表し始めた入試概要等をもとに、2013年度(以下、13年度)の最新傾向をお伝えする。

 

※この記事は『螢雪時代説・2012年7月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)

 

 

国公立大で「セ試を課す」方式への移行が加速。国公立・私立ともに、AOの選考を簡素化する傾向も

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 受験生の多様な能力や個性を評価するとされる推薦・AO入試。しかし、一般入試による入学者との学力格差等が問題視され、文部科学省が11年度から方針を転換。以来、各大学で“基礎学力重視”傾向が強まった。さらに、国公立大や私立大難関校では“推薦・AO離れ”が進んでいる。

 
 

文部科学省の方針転換の後、“基礎学力重視”傾向が続く

 

AO 入試実施大学数 10年間の推移/国公私立大学 AO入試結果の推移

 文部科学省(以下、文科省)の集計による、大学全体の入学者(2011年度)の入試別比率をみると(グラフ1)、一般入試(55.7%)に続き、推薦入試が35.1%、AO入試が8.7%を占める。特に、私立大では推薦・AO入試による入学者が、全体の過半数(51.1%)を占めている。また、AO入試実施校はこの10年間で急増し、12年度は538大学(旺文社調査)と、大学数では全体の約73%で行われた(国公立大の約43%、私立大の約81%で実施)。このように、推薦・AO入試は受験生にとって、一般入試と並ぶもう一つの“本番”といえる。
 ただし、前述の推薦・AOの占有率は、10年に比べわずかに低下(大学全体で0.4ポイント低下)。大学側の推薦・AO入試に対するスタンスに、微妙に変化が見られる。
 近年、推薦・AO入試による入学者の基礎学力不足や、一般入試組との学力格差、実施時期の過度の早期化などが問題視されるに至ったことを背景に、文科省が全大学に通知する『大学入学者選抜実施要項』において、11年度から推薦・AO入試に関する規定が変わった。
(1)各大学に「学力の重要な要素(基礎的・基本的な知識、思考力・判断力・表現力、学習意欲)」の把握を求め、高校で履修すべき科目などの募集要項への明記も求めた。
(2)AO入試の入学願書受付の開始が、明確に「8月1日以降」とされた。
(3)志願者の基礎学力を把握するため、[1]各大学の検査(筆記、実技、面接等)の成績、[2]センター試験(以下、セ試)の成績、[3]資格・検定試験などの成績等、[4]高校の教科の評定平均値、の少なくとも1つを出願要件や合否判定に用いるべき旨も盛り込まれた。
 こうした方針転換を受け、11年度以降は国公立大・私立大ともに、出願要件に評定平均値や履修科目、検定等の資格を明記するケースや、評定平均値を点数化するケースが増えた。また、国公立大で「セ試を課す」方式の導入が目立ち、この傾向は13年度も続いている。さらに、国公立大や私立大難関校では、募集人員の「推薦・AO→一般入試」への移行も進んでいる。

 
 

公募制推薦の選考で多い「書類審査・面接・小論文」

 

ここで、推薦・AOのしくみを確認しよう。

 

(1)推薦の種類

 推薦入試は大きく分けて、大学が指定した高校からのみ出願できる「指定校制」、大学が定めた出願要件を満たし学校長の推薦を得れば、どこの高校からも出願できる「公募制」、学校長の推薦が必要ない「自己推薦」の3種類ある。出願要件には、学業成績や卒業年度(現役・既卒)、併願の可否(専願・併願可)などがある。

(2)選考方法

 私立大の推薦入試はおもに10~12月に実施され、選考は1日で終わることが多い。最も典型的な選考方法は「書類審査+面接+小論文」のパターンで、調査書・推薦書等の提出書類と、面接や小論文を組み合わせて総合判定する。この場合、専願型(他大学と併願不可)が多い。
 一般入試に近い「基礎学力試験」を課す、「書類審査+学力試験」のパターンは、東海~関西地区に多い。「他大学と併願可」とするケースが多く、調査書を点数化して加える大学もある。
 どちらのパターンも、入試の流れは「出願→選考→合格」とシンプルだが、書類審査の段階で受験者が絞られるケースもある。
 国公立大では「セ試を課さない推薦」「課す推薦」に分かれる(いずれも公募制)。セ試を課さない推薦は11~12月に行われる。セ試を課す推薦は、調査書とセ試の他、1月末~2月上旬に行われる選考(小論文や面接など)を総合的に評価して合否が決まることが多い。

(3)調査書の重要性

 どの選考パターンでも、合否判定では調査書、特に成績欄が重視される。各教科、または全体の評定平均値など、各大学・学部が最低基準を設定し、基礎学力の有無をチェックする。全体の評定平均値は「私立大:3.2以上、国公立大:4.0以上」が一般的。現役生の場合、通常は3年の1学期までの成績が調査書に記入される。

 
 

AO入試の選考方法は「対話型」が主流

 

 AO入試では、7月頃からエントリー(申込)が開始され、年間を通して複数回、あるいは随時受け付ける大学もある。また、選考が長期間にわたることも多い。原則として自己推薦制で、代表的なタイプに、私立大に多い「対話型」と、国公立大や私立難関大に多い「選抜型」がある。
 対話型では、エントリー(申込)の際に、大学指定のシートに志望理由や自己アピールなどを記入し、提出する。その後、提出書類をもとに面談(2回程度が多い)を行い、大学側と受験生が合意に達すれば「内定」し、正式な出願の前に原則として全員合格する。選抜型は、入試の流れは公募制推薦に近く、志望理由書や自己アピールなどの出願書類を提出し、面接はその内容をもとに行われる。選考方法に「模擬講義受講」「プレゼンテーション」「グループ討論」などを採り入れる大学もある。

 
 

競争率は過去5年間の平均で、推薦が1.6倍、AOが1.8倍

 

 推薦・AO入試の競争率はどの程度なのか。
 文科省の調査によると、大学全体の推薦入試の倍率(志願者÷合格者。以下同じ)は、11年度までの5年間で平均して1.6倍程度で、安定して推移している(グラフ2)。このうち、国公立大は平均して2.5倍程度、私立大は1.5倍程度だが、学科試験を課す場合は、倍率が一般入試なみに高くなることもある。
 また、大学全体のAO入試の倍率は、11年度までの5年間で平均して1.8倍程度(うち、国公立大は3.9倍程度、私立大は1.7倍程度)だが、徐々に低下傾向にある(グラフ3)。
 次に、12年度の推薦入試ではどの学部系統が難化(易化)したか、私立大の志願・合格動向をみてみよう(グラフ4)。就職状況を考慮し、「資格・技能志向」の強まりから、医、薬、医療・看護といった“理系の資格系”が志願者増で難化する一方、法、経済・経営・商、社会・社会福祉が「志願者減、合格者増」で易化した模様。13年度も、この“理系の資格系”人気は続くものと見られる。なお、一般入試では人気アップした理・工も、推薦入試では志願者がやや減少したが、倍率はほぼ前年並みだった。


AO入試実施大学数 10年間の推移/国公私立大学 AO入試結果の推移

 

セ試を課す推薦・AOは、一般前期と並行して準備を!

 

 各大学が発表し始めた13年度の入試概要等をもとに、前年との変更点を分析した。

 

(1)国公立大は「セ試を課す」方向へ

 前述の通り、国公立大では「セ試を課す」方式の導入や、「課さない→課す」への変更が目立つ。「セ試を課す」方式では、9~11月に選考を終え、最後にセ試を受けるタイプもあるが、セ試の後に選考を行うタイプが多数派だ。この場合、セ試から選考日までの準備期間が短く、2次出願や併願の私立大受験とも重なるので、高校の進路指導の先生方も「対策の難しい入試」と口をそろえる。なるべく「セ試で一般前期にも合格可能な得点を確保。前期と同じ大学・学部等に出願。前期の2次の準備も並行して進める」ことが、時間のムダと、不合格の場合のリスクを極力抑える方策といえそうだ。

(2)私立大中堅校では募集回数増

 国公立大や私立大難関校では、推薦・AOの実施学部・学科や、募集人員を削減する傾向が目立つ。一方、私立大中堅校では、公募推薦やAO入試の募集回数を増やすケースが多い。ただし、募集人員を増やす例は少ない。

(3)AO入試の選考を簡素化

 出願条件への成績基準(評定平均値)の追加や下限引き上げ、評定平均値の得点化など、「評定平均値」の重要性は引き続き高まっている。
 一方、AO入試では選考方法を簡素化(例:選考の過程を「2→1段階」に短縮、模擬講義を廃止、など)するケースが目につく。長期間の選考による、受験生の心理的・時間的負担の軽減とみられるが、「時間をかけて丁寧に」という本来の特徴も薄れる傾向にある。

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大阪大・高知工科大でAOを導入。中央大・立教大・甲南大などで、推薦・AOの実施学部を削減!

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 ここからは、5月末現在で判明した13年度の推薦・AO入試の主な変更点を紹介する。ここ数年と同様、国公立大では推薦・AOともに「セ試を課さない」方式の廃止、「セ試を課す」方式の導入が目立つ。また、国公立・私立ともに、AO入試の実施方法を簡素化する傾向も見られる。

 
 

立命館大のAOで「国際方式」を「学部独自方式」に吸収

 

 国公立大では大阪大・高知工科大、私立大では岐阜医療科学大が、AO入試を導入する。一方、国公立大の宇都宮大・山口県立大、私立大の東京女子大・松山大で廃止するなど、AO入試の実施校数はほとんど変動しない見込み。
 このうち大阪大では、理学部で一般入試の後期日程を取りやめ、セ試を課す「研究奨励AO入試」を導入(国内の科学系コンテスト等の出場者が対象)。また、理・工・基礎工の3学部合同で、セ試を課さない「国際科学オリンピックAO入試」も導入する(国際科学オリンピック日本代表者が対象)。いずれも、世界と競争できる「理系のエリート研究者候補」選抜の性格が強いAO入試といえる。
 国公立大では、推薦・AOともに「セ試を課す方式」の導入、一方で「セ試を課さない方式」の廃止が多い。また、私立大では、芝浦工業大・中央大・立教大・甲南大など、推薦・AOの実施学部・学科を減らしたり、募集枠を縮小したりするケースが目立つ。
 立命館大ではAO入試のうち、英語能力重視の「国際方式」(12年度は10学部で実施)を取りやめ、「学部独自方式」に吸収。「学部独自方式」の実施方法を一部改変する(文で「国際方式」を導入、経営を「レポート・プレゼンテーション方式→国際ビジネス英語重視方式」、スポーツ健康科学を「課題論文方式→グローバル・リーダーシップ方式」に変更、など)。近年、同校が取り組む「高校教育との接続を目指した、入試方式のスリム化」の一環といえる。
*     *     *
 この他、おもな大学の推薦・AO入試に関する変更点を紹介する(学部・学科名は略称)。くわしくは、今後発表される募集要項などで必ず確認してほしい。

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おもな大学の推薦・AO入試に関する変更点

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 ここからは、おもな大学の推薦・AO入試に関する変更点を紹介する。

 

■推薦入試■
九州工業大でセ試を課す推薦を導入。同志社女子大の公募推薦で面接廃止

 

(1)国公立大

●弘前大 (1)教育(学校教育=国語)で、セ試を課さない推薦を廃止する。/(2)理工(物質創成化学)で、セ試を課す推薦を廃止する。
●山形大 工[昼](機能高分子工・機械システム工)・工[フレックス]でセ試を課す推薦を導入。
●千葉大 (1)理(生物)・園芸で「理数大好き特別選抜」を廃止する。/(2)園芸でセ試を課さない推薦の募集枠を拡大。応用生命化学科で新規実施(2人)、他3学科で「園芸4人→8人、緑地環境4人→10人、食料資源経済2人→4人」に増やす。
●東京海洋大 海洋科学(食品生産科学)で、専門高校対象推薦を新規実施する。
●金沢大 医学類で、セ試を課す推薦の募集枠を「32人→27人」に削減する。
●岐阜大 (1)教育(音楽教育)でセ試を課す推薦を廃止。/(2)工のセ試を課す推薦で、調査書点数化を廃止し、募集人員を「87人→52人」に削減。
●静岡大 (1)情報(情報科学)で、推薦を「セ試を課さない→課す(6科目)」に変更。/(2)人文社会科学(言語文化)でセ試を「4→3科目」に軽減。一方、工(システム工)でセ試を「6→7科目」、同(電気電子工)で「4→7科目」に負担増。
●名古屋大 教育で、セ試を課さない推薦の募集枠を「15人→10人」に削減する。
●名古屋工業大 工1部(電気電子工)で、推薦を「セ試を課さない→課す」に変更する。
●大阪大 基礎工で、セ試を課す推薦の募集枠を「21人→40人」に拡大する(一般後期を廃止)。
●神戸大 海事科学で推薦入試(セ試を課す予定)を導入する。募集人員は20人。
●九州工業大 工・情報工で、セ試を課す推薦を導入。
●佐賀大 医(医)で、推薦を「セ試を課さない→課す」に変更する。
●長崎大 工でセ試を課さない推薦を廃止する。
●琉球大 教育(小・中学校美術)で、セ試を課す推薦を廃止する。
●岩手県立大 総合政策で公募推薦の募集枠を「25人→30人」に拡大する(AO入試の募集枠を「5人→若干名」に変更)。
●横浜市立大 (1)国際総合科学でセ試を課す推薦を導入。同学部を構成する「学系」ごとの募集人員は「国際教養・経営科学・理学各10人、国際都市5人」、1浪まで出願可で、セ試成績(7科目)と書類審査で選考する。/(2)医(看護)で指定校推薦の募集枠を拡大(20人→30人)。
●都留文科大 文(初等教育)のセ試を課す推薦で、セ試を2教科2科目→3教科3科目に負担増。
●静岡県立大 国際関係でセ試を課す推薦を導入する(一般後期を廃止)。
●名古屋市立大 医で推薦入試の募集枠を拡大する予定(一般後期を廃止)。
●大阪市立大 商の専門高校対象推薦を「セ試を課さない→課す」に変更する。
●奈良県立医科大 医(医)で地域枠推薦の募集枠を「15人→25人」に拡大する。
●鳥取環境大 推薦・AOの募集枠を、環境・経営の2学部とも、それぞれ「推薦55人→43人、AO7人→5人」に縮小する。
●島根県立大 看護で推薦(一般、専門・総合、地域特別)を「セ試を課さない→課す」に変更。
●新見公立大 看護で推薦の募集枠を「20人→12人」に縮小する。
●山口県立大 (1)全3学部(国際文化・社会福祉・看護栄養)で、公募推薦の中に「自己推薦」を新設。/(2)看護栄養(看護)の公募推薦で、面接を「段階評価→点数化(200点)」に変更する。
●愛媛県立医療技術大 セ試を課す推薦で、出願資格から「評定平均値4.0以上」を除外。また、募集人員を「看護学科18人→26人、臨床検査学科6人→10人」に増やす予定。

 

(2)私立大

●東北学院大 公募制の「文化活動に優れた者の推薦入試」を導入(評定平均値3.5以上)。各学部の募集人員は「文9人、経済12人、経営6人、法6人、工8人、教養8人」。
●専修大 経済・法・商の各2部で、指定校推薦を新規実施する。
●中央大 商で自己推薦を廃止する。
●日本大 (1)工の公募制推薦で、出願資格に「1浪まで可」を追加。/(2)生物資源科学の10学科で「小論文→基礎学力テスト(複合)」に変更。
●立教大 経済で自己推薦(自由選抜)を廃止。
●藤田保健衛生大 医療科学で募集枠を「公募制104人→83人、指定校15人→5人」に削減する。
●同志社女子大 全5学部(学芸・現代社会・薬・表象文化・生活科学)の推薦S(公募推薦)で、2次選考(面接)を廃止する。
●龍谷大 公募推薦(2教科型、英語型、専門高校等対象)で出願時のインターネット割引を導入。受験料総額から5千円が割引される。
●桃山学院大 (1)推薦入試(公募制、専門・総合学科選抜、特別活動選抜)で、従来の「総合評価型」(基礎学力試験と評定平均値の点数化で判定)に加え、「基礎学力重視型」を新規実施。基礎学力試験(2~3教科。最高得点科目を2倍)のみで合否判定を行う。/(2)推薦入試で12月実施の後期日程を新規実施。
●神戸薬科大 公募推薦の募集枠を「65人→60人」に削減する。

 
 

■AO入試■
宇都宮大・山口県立大・東京女子大などでAO入試を廃止!

 

(1)国公立大

●北海道大 理(生物科学)で、セ試を課さないAO入試を廃止する。
●筑波大 人間学群教育学類、理工学群応用理工学類で、セ試を課さないAO入試を廃止する。
●宇都宮大 工(情報工)で、セ試を課さないAO入試を廃止する。
●東京海洋大 海洋科学(食品生産科学)で、セ試を課さないAO入試を廃止する。
●福井大 工(知能システム工)のセ試を課さないAO入試で、普通科・理数科・総合学科対象の募集枠を廃止(工業系対象の枠は存続)。
●静岡大 情報(情報社会)のセ試を課さないAO入試で、一般枠を廃止(専門高校枠は存続)。
●三重大 工の2月実施AO入試 (セ試を課す)のうち、分子素材工・情報工の2学科で、セ試の理科を1→2科目に増加。
●大阪大 (1)理で研究奨励AO入試(セ試を課す)を導入。募集人員は16人。「書類選考(調査書等、志望理由書、研究成果概要)→口頭試問(プレゼンテーションを含む)→セ試5教科7科目(指定教科・科目で得点75%以上)」で選考する。/(2)理・工・基礎工で国際科学オリンピックAO入試(セ試を課さない)を導入。募集人員は若干名。「書類審査・面接」で選考する。
●神戸大 (1)発達科学(人間行動)で、AO入試のうち「小論文受験方式」(セ試を課す)を廃止。/(2)海事科学(学科改組を予定)で、AO入試の募集枠を「41人→20人」に縮小する。
●和歌山大 観光のAO入試で、選考を「4→3段階」に短縮し、選考方法に「プレゼンテーション」を追加。
●岡山大 (1)教育(学校教育=中学家庭)で、セ試を課すAOを廃止。/(2)理で「物理チャレンジAO」以外のAO入試を廃止する。/(3)環境理工でAOを「セ試を課さない→課す」に変更する。
●広島大 AO総合評価方式のうち、理(数学・物理科学・地球惑星システム)・工(第1・3・4類) のⅠ型(セ試を課さない)、経済[昼・夜]・工(第2類)のⅡ型(セ試を課す)で、それぞれ選考を「2→1段階」に短縮する。
●愛媛大 農のセ試を課すAO入試で、出願資格を「現役のみ→1浪まで可」に変更。
●九州大 (1)薬でセ試を課さないAO入試を廃止(一般後期を復活)。/(2)芸術工(工業設計)のセ試を課すAOで、選考方法から面接を除外。
●兵庫県立大 経済・経営でセ試を課さないAO入試を廃止する。
●山口県立大 全3学部(国際文化・社会福祉・看護栄養)でセ試を課さないAO入試を廃止。
●高知工科大 マネジメントでセ試を課さないAO入試を導入する。

 

(2)私立大

●女子栄養大 栄養1部の保健養護専攻で、AO入試を新規実施する。
●芝浦工業大 工(土木工)・デザイン工・システム理工(電子情報システム)でAO入試を廃止。
●帝京大 薬でAO入試の募集枠を「48人→32人」に縮小する。
●東京女子大 現代教養でAO入試を廃止する。
●日本大 (1)生物資源科学(植物資源科学) でAO入試を廃止。/(2)経済の「プレゼン型」AOで、2次選考から面接を除外。
●明治大 理工の4学科(電気電子生命・機械情報工・情報科学・数学)で、AO入試の選考を「2→1段階」に短縮。また、応用化学科では「実験→思考力を問う筆記試験」に変更する。
●早稲田大 国際教養のAO入試(4月入学・国内選考)で面接を廃止し、出願時の英語能力に関する試験結果(実用英語検定など)の提出を「任意→必須」に変更。
●佛教大 社会福祉でAO入試を廃止する。
●立命館大 AO入試のうち、国際方式を廃止し、学部独自方式に吸収する。学部独自方式では、文で「国際方式」を新規実施。経営を「レポート・プレゼンテーション方式→国際ビジネス英語重視方式」に、スポーツ健康科学を「課題論文方式→グローバル・リーダーシップ方式」に変更する。
●関西学院大 経済で、AO入試に「英語能力重視型」を追加する。英語の有資格者(英検準1級など)が対象で、試験日は9月19日、選考方法は書類審査と面接(日本語・英語)。
●甲南大 理工・知能情報・フロンティアサイエンスでAO入試を廃止する。
●松山大 経済・経営でAO入試を廃止する。

 

(文責/小林)
この記事は「螢雪時代(2012年7月号)」より転載いたしました。

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