入試動向分析

2010年度の推薦・AO入試はここが変わる!【2009年7月】

2009(平成21)年度

国立大でセンター試験を課す推薦・AOの導入が相次ぐ。
医学部で地域枠が拡大!

 

 夏休み前から、早くも大学入試はスタートする。それは、推薦入試とAO入試。両方合わせて大学入学者の4割以上を占める、もうひとつの“本番”だ。そのしくみを解説するとともに、2010年(以下、10年)度の推薦・AO入試は09年度と比べどこが変わるのかを速報する。

 

※この記事は『螢雪時代・2009年7月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)

 

 

推薦では学業成績や実績を、AOでは熱意や適性を重視。
志望動機を熱烈アピールし、第1志望校に合格しよう!

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 推薦入試とAO入試。いずれも学科試験で測れない、多様な能力や個性を評価する入試だが、異なる特徴を持つ。ここでは、それぞれのしくみについて、09年度の事例をもとに解説する。

 
 

推薦入試は短期集中、
AO入試は長期戦

 

 推薦入試・AO入試は、受験生にとって一般入試と並ぶ、もう一つの“山場”といえる。文部科学省(以下、文科省)の集計による、大学全体の入学者(08年度)の入試別比率では、一般入試(56.3%)に続き、推薦入試が35.6%を占める。AO入試は全体の8.1%だが、その比率は毎年アップしている。また、09年度の実施校数をみると、推薦入試は国公立大の9割超、私立大のほぼ全部が実施し、AO入試も国公立大の4割超、私立大の8割近くで実施した。
 どちらも学科試験で測れない多様な能力や個性を評価する入試だが、それぞれ異なった特徴を持つ。推薦入試の実施時期はおもに10~12月だが、AO入試は7月頃から募集が開始され、年間を通して複数回、あるいは随時受け付ける大学もある。また、推薦入試の選考は1日で終わることが多いが、AO入試は長期間にわたることが多い。そして、推薦入試がどちらかというと学業成績や高校時代の実績(部活動や取得資格など)を重視するのに対し、AO入試では受験生の熱意や適性を重視する。

 
 

推薦入試には、指定校制
・公募制・自己推薦がある

 

 推薦入試は大きく分けて、大学が指定した高校のみ出願を受け付け、事前の校内選考を経てほぼ全員が合格する「指定校制」、大学が定めた出願条件を満たし学校長の推薦を得れば、どこの高校からも出願できる「公募制」、学校長の推薦が必要ない「自己推薦」の3種類ある。
 公募制推薦や自己推薦の出願条件には、学業成績(評定平均値など)や卒業年度(現役・浪人)、併願の可否(専願・併願可)などがある。最近は成績基準を廃止、または下げたり、「現役のみ→浪人可」「専願→併願可」としたりするなど、出願条件を緩和するケースが多い。国公立大はほぼ全てが公募制で、私立大に比べて募集人員が少なく、出願条件もかなり厳しい。
 指定校推薦では、ほとんどの大学が指定校の具体名を公表しない。希望者は、どの大学から指定されているか、先生に問い合わせよう。

 
 

公募制推薦の選考で多い
書類審査・面接・小論文

 

推薦入試で最も多い公募制推薦の選考方法は、およそ次の6つのパターンに分けられる。

 

(1) 書類審査のみ
(2) 書類審査+面接
(3) 書類審査+面接+小論文
(4) 書類審査+学力試験
(5) 書類審査+面接+学力試験
(6) 書類審査+面接+実技試験(適性検査)

 

 この中で最も多いのが(3)で、調査書・推薦書・提出作文等の書類審査と、面接や小論文を組み合わせて総合判定する。入試の流れは「出願→選考→合格」とシンプルだが、書類審査の段階で受験者が絞られるケースも多い。出願から入学手続までは1ヶ月ぐらいが一般的だ。
 国公立大の場合、「センター試験(以下、セ試)を課さない推薦」と「セ試を課す推薦」に分かれる。セ試を課さない推薦は私立大とほぼ同じ11~12月に実施される。一方、セ試を課す推薦は、調査書とセ試の成績の他、1月末~2月上旬に行われる選考(小論文や面接など)を総合的に評価して合否が決まることが多い。
 09年度では、セ試を課さない推薦の実施学部数は「342」で08年度と変わらず、セ試を課す推薦では「135→140」と増えた。ここ数年、セ試を課す推薦は増加傾向にあるが、10年度は「セ試を課さない→課す」に変更するケースが目立つ。セ試を課す推薦は「プレ前期日程」として、一般入試の前・後期との併願にも活用できるので、調査書の内容に自信がある受験生にとっては、有効な選択肢といえよう。

 

(1)書類審査

 どの選考パターンでも、合否判定では調査書の存在が大きい。最も重要なのは成績欄だ。
 各教科、または全体の評定平均値や学習成績概評(例:A=評定平均値5.0~4.3、B=4.2~3.5、C=3.4~2.7に対応)など、各大学・学部が最低基準を設定し、基礎学力の有無をチェックする。入試概要や募集要項の「出願資格」に明記してあるので、必ず確認しよう。全体の評定平均値は「私立大:3.2以上、国公立大:4.0以上」が一般的だ。
 現役生の場合、調査書には3年の1学期までの成績が記入される。このため、推薦入試を目指す受験生にとって、3年1学期末のテストの成績が、合否に大きく影響してくるのだ。

 

(2)面接・小論文など

 面接で多いパターンは、複数の面接者に1人の受験生が対面する「個人面接」で、面接時間は5分から30分ほど。また、複数の面接者が数人の受験生と対面する「グループ面接」、面接者の司会進行のもと数人の受験生が討論する「グループ討論」も増える傾向にあり、こちらの所要時間は20分から60分ほど。
 個人面接の場合は、提出書類の内容をもとに、志望動機、将来の進路、高校生活、趣味・特技といった内容が質問される。その中でも重要なのが「志望動機」。将来のために大学で何をしたいのかを、明確に、熱意を持って答えたい。
 小論文については、志望大学の過去問や、合格体験記などで出題テーマを把握した上で、夏休みを利用して早めの対策に取り組もう。出題されるテーマは、新聞記事や論説を素材とすることが多いが、とりわけ6~8月頃のものが多いといわれる。夏休みが終わるまで、新聞記事やニュースはよくチェックしておこう。
 一般入試に近い「基礎学力試験」を課す大学もある(パターン(4)(5))。京都産業大・龍谷大・立命館大・関西外国語大・近畿大など関西地区に多く、「他大学と併願可」とするケースが多い。一般入試に比べ、科目数は1~2科目と軽めで、出題レベルもやや易しめなことが多いので、2月の一般入試の準備を兼ねて受験するのもいいだろう。ただし、出願資格に成績基準がなくても、調査書を点数化する大学もある(京都女子大・龍谷大・大阪経済大・桃山学院大・神戸学院大・武庫川女子大など)ので、ある程度の学業成績はおさめておきたいところだ。

 
 

推薦入試の競争率は平均で
国公立2.6倍、私立1.6倍

 

 推薦入試の競争率はどの程度なのか。文科省の調査では、大学全体の推薦入試の倍率(志願者÷合格者。以下同じ)は、08年度までの5年間で平均して1.7倍程度だが、徐々に低下している(グラフ1)。このうち、国公立大は平均して2.6倍程度、私立大は1.6倍程度だが、(4)(5)のパターンでは倍率が一般入試なみに高くなることもあるので注意しよう。
 09年度の推薦入試では、どの学部系統が難化、または易化したのか。私立大の学部系統別の志願・合格状況をみると(グラフ2)、法・理工が「志願者増・合格者減」でやや難化、文・国際関係も志願者が増加。一方、学部増設の多かった医療系が「志願者増・合格者減」で易化した模様で、不況の影響からか、経済系の志願者減も目立った。10年度は、経済系のさらなる人気ダウンと、資格志向の強まりによる医療系などの人気復活が見込まれる。


国公私立大学 推薦入試結果の推移/2009年私立大公募推薦入試おもな学部系統の志願者・合格者動向

AOでは選抜型・対話型とも
志望動機のアピールが重要

 

 AO入試の実施校はこの10年間で急増し(グラフ3)、09年度は517大学(旺文社調査)となった。大学数では全体(733校)の約71%で行ったことになる(国公立大の約41%、私立大の約79%で実施)。そして、大学全体のAO入試の倍率(文科省調査)は、08年度までの5年間で1.9倍から2.0倍の間を推移している(グラフ4)。このうち、国公立大は4倍程度、私立大は2倍近くを推移している。
 
 AO入試は、大学が期待する学生像をもとに、学力面に偏らず、受験生の意欲や適性など総合的な人物評価を行うため、幅広い試験内容で行われる。原則として自己推薦制で、出願条件(成績基準や卒業年度など)の指定もないケースが多い。代表的なタイプとして、私立大に多い「対話型」と、国公立大や私立難関大に多い「選抜型」がある。いずれも、志望動機について明確にアピールできるかどうかがカギを握る。
 対話型では、エントリー(申込)の際に、大学指定のシートに志望理由や自己アピールなどを記入し、提出する。エントリーシートは大学主催の説明会やオープンキャンパスなどで配布されることが多い。その後、提出書類をもとに面談(「30分程度を2回」が多い)を行い、大学側と受験生が合意に達すれば「内定」し、正式な出願の前に原則として全員合格する。
 選抜型は、入試の流れは公募制推薦や自己推薦に近い。志望理由書や自己アピールなど、膨大な出願書類の提出を求め、面接はその内容をもとに行われる。最近では選考方法に、(1)模擬講義受講・レポート提出、(2)プレゼンテーション(提出したレポート・研究成果・作品等を面接者に対して発表し、質問に答える)、(3)グループ討論、を採り入れる大学が増えている。


AO入試実施大学数 10年間の推移/国公私立大学 AO入試結果の推移

 

11年度からAO入試の出願
開始が「8月1日以降」に

 

 2011年度から、推薦・AO入試に関する規定が変わる。これまでAO入試の開始時期の制限は特になかったが、文科省ではAO入試の入学願書受付の開始を「平成22(2010)年8月1日以降」とする旨を、全大学に通知する『平成23年度大学入学者選抜実施要項』に盛り込むことを決めた。また、推薦・AO志願者の基礎学力を把握するため、(1)各大学の検査(筆記、実技、面接等)の成績、(2)セ試の成績、(3)資格・検定試験などの成績等、(4)高校の教科の評定平均値、の少なくとも1つを出願用件や合否判定に用いるべき旨も盛り込むことになった。そして、これらの変更は「平成22(2010)年度からの実施が望ましい」としている。
 「入学願書受付」は正式な出願を指し、エントリー(申込)については言及していないので、AO入試のスタート時期が全体に繰り下がるとは考えにくいが、09年度のAO入試で“08年7月31日以前”から願書受付を開始した大学は、国立6大学・私立50大学にのぼる(旺文社調べ)。これらの一部が10年度から出願期間を繰り下げる可能性もあるので要注意だ。
 また、10年度は国公立大・私立大ともに、文科省の基礎学力重視の路線を先取りした変更が見られ、こちらも注意が必要だ。

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明治大・同志社大などでAO入試の募集枠を縮小。
東京医科大・兵庫医科大で地域枠推薦を新規実施!

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 ここからは、5月末の時点で判明した10年度の推薦・AO入試のおもな変更点を紹介する(学部・学科名は略称)。国立大では「セ試を課す」推薦・AOの導入と「セ試を課さない」推薦・AOの廃止が目立つ。また、明治大・同志社大などのAO入試の募集枠縮小や、医学部における地域枠推薦の導入・拡大も注目される。

 

■推薦入試■
旭川医科大、長崎大‐医(医)で
地域枠推薦の募集枠を拡大!

 

(1)国公立大

●秋田大 医(医)と工学資源(土木環境工)で、セ試を課さない推薦を廃止する。
●埼玉大 理(基礎化学)で「セ試を課さない→課す」に変更する。
●千葉大 看護でセ試を課さない推薦の募集枠を拡大(24人→32人)。
●新潟大 人文で推薦入試を「セ試を課さない→課す」に変更する。
●信州大 工(機械システム工・電気電子工・土木工・物質工)で、セ試を課す推薦を新規実施する。選考方法は「セ試3教科4科目、書類審査・面接(機械システム工以外)」。
●富山大 人間発達科学(学校教育・発達福祉)で推薦を「セ試を課さない→課す(セ試3教科3科目)」に変更し、選考方法から小論文を除外。
●静岡大 理(生物科学)で、セ試を課す推薦を新規実施(セ試を課すAOを廃止)
●三重大 人文(法律経済)で公募推薦を導入。セ試を課さないA(普通科・理数科対象)とB(総合・専門学科対象)、セ試を課すCの3タイプに分かれる。英検準2級以上などの有資格者が対象で、A・Bは「書類審査・課題作文・面接」、Cは「セ試3教科3科目、書類審査・面接」で選考。
●山口大 医(医)で公募推薦の募集枠を「全国枠5人→10人、地域枠10人→15人」に拡大。
●香川大 工でセ試を課す推薦を新規実施。セ試は3教科4科目、個別試験は課さない。
●福岡教育大 教育(環境教育)で、セ試を課さない推薦を廃止する。
●長崎大 医(医)で「推薦入試(地域医療)」を新規実施する。募集人員は20人、県内の小・中・高校いずれかの出身者が対象で、選考方法は「セ試5教科8科目、課題論文・個人面接」。一方、AO入試のうち地域医療枠5人を廃止。
●熊本大 工(社会環境工)のセ試を課さない推薦で、選考方法から小論文を除外。
●鹿屋体育大 推薦入試の選考方法に小論文を追加(5段階評価で採点)。
●札幌医科大 保健医療でセ試を課す推薦を新規実施する。学部合計の募集人員は18人。評定平均値4.0以上の現役のみ出願可で、選考方法は「セ試3科目、書類審査・小論文・面接」。
●公立はこだて未来大 推薦を指定校(10人)・地域枠(45人)・全国枠(5人)の3区分に分割。
●会津大 推薦B(全国枠)を12人→18人に増員。
●岐阜県立看護大 推薦枠を15人→20人に拡大。
●滋賀県立大 人間看護学部で公募推薦を15人→20人に増加。
●大阪府立大 人間社会(社会福祉)で推薦入試を新規実施(10人)。
●奈良県立大 セ試を課す推薦を廃止し、セ試を課さない推薦を20人→30人に増員。
●県立広島大 人間文化(健康科学)で「セ試を課さない→課す」に変更。セ試は1教科2科目(化学・生物)で、2次選考から小論文を除外。
●高知工科大 推薦入試で県内枠(県内高校出身者が対象)を導入。学群・学部ごとの内訳は「システム工=全国25人・県内45人、環境理工=全国10人・県内20人、情報=全国15人・県内25人、マネジメント=全国15人・県内25人」。

 

(2)私立大

●青山学院大 文(史学)で自己推薦を新規実施。募集人員は10人、出願資格は「(1)評定平均値4.2以上、(2)評定平均値3.8以上、かつ世界史Bまたは日本史Bが4.5以上」のいずれかで、選考方法は「1次=書類審査(出願時に課題論文提出)、2次=論述(歴史分野)・面接」。
●玉川大 「資格・検定推薦入試」を導入する。評定平均値3.0以上で、英検・簿記など各学部指定の資格・各種検定等の基準を満たす者(1浪まで出願可)が対象。「書類審査・面接」で選考。
●東京医科大 「茨城県地域枠特別推薦」を導入する。茨城県出身者が対象で、評定平均値4.0以上の1浪まで出願可。募集人員は3人。
●日本大 松戸歯学部の公募制推薦の出願条件を「現役のみ→1浪まで可」に緩和し、成績条件(評定平均値3.7以上)を除外。
●法政大 スポーツ健康で自己推薦と「トップアスリート入試」を導入。
●明治薬科大 公募制推薦で、「専願制」に加え「併願制」を新規実施。基礎学力検査を3→2科目に軽減(数学を廃止、英語・化学で実施)。
●立教大 現代心理の自由選抜入試で、選考方法から小論文を除外(英語・面接で選考)。
●中京大 公募推薦の募集人員を変更。「基礎学力型」を3学部で増加(国際英語12人→20人、法25人→35人、経済35人→40人)し、文で14人→10人に削減。また「一芸一能推薦」を法で10人→5人に削減、国際英語(17人)で廃止。
●名城大 (1)農で公募制推薦を増員(各学科20人→25人、計60人→75人)/(2)理工で選考方法を変更。基礎学力調査(数学科は数学、他8学科は英語・数学・理科の3教科)を追加し、数学科以外の8学科で面接中の口頭試問を廃止する。
●大阪経済大 公募推薦で小論文型を廃止。
●兵庫医科大 「地域指定推薦入試」を導入。兵庫県内(神戸・芦屋・西宮・尼崎の4市を除く)の出身者対象の推薦入試で、募集人員は5人。評定平均値4.0以上の普通科・理数科出身者(1浪まで可)が対象で、選考方法は「基礎学力検査(数学・理科2科目・英語)、小論文、面接、書類審査」。
●九州産業大 工・情報科学の2学部で、公募制推薦を「専願→併願可」に移行する。

 

■AO入試■
東京農工大‐農、島根大‐教育
でAO入試を新規実施!

 

(1)国公立大

●旭川医科大 医(医)の「AO入試北海道地域枠」の募集人員を35人→40人に増加する。
●東北大 法のAOを「セ試を課さない(II期)→課す(III期)」に変更。
●東京農工大 農(環境資源科学)で、セ試を課すAO選抜「ゼミナール入試」を導入。募集人員は3人で、2浪まで出願可。入試の流れは「申込→第1回ゼミナール受講→出願・課題レポート提出→1次選考(書類審査)→2次選考(第2回ゼミナール受講・課題レポート・面接)→最終選考(セ試3教科5科目:600点中390点以上が合格)」。
●福井大 工(材料開発工)のAOを「セ試を課さない→課す(2教科4科目)」に変更する。
●静岡大 工(システム工)のAO入試で「一般枠」を新規実施(従来は専門高校枠のみ)。
●島根大 教育(学校教育I類)で、セ試を課すAOを新規実施(セ試を課す推薦を廃止)。文系・理系の2コースで募集し、選考方法は「セ試3教科3科目、面接・課題提示による作業」。
●広島大 (1)歯(口腔健康科学)でセ試を課すAOを導入/(2)教育(技術・情報系、社会系、教育学系)で「セ試を課さない→課す」に変更/(3)理(化学)で2次選考を「小論文→筆記試験」に変更。
●愛媛大 教育(特別支援教育)で、セ試を課すAOを新規実施する。
●九州大 法でセ試を課さないAOを廃止。
●大分大 (1)医(医)でセ試を課すAOを新規実施(セ試を課す推薦を廃止)。募集人員は30人で、うち5人が地域枠。出願資格は学習成績概評A段階以上で2浪まで可、さらに地域枠は県内の小学校または中学校を卒業し、県指定の病院における体験活動の参加者が対象。選考方法は「1次=セ試5教科7科目、2次=面接(個人・集団)」/(2)経済でAO入試枠を5人→15人(英語資格5人・簿記資格10人)に増員し、商業科・総合学科推薦40人を商業推薦30人に削減。
●都留文科大 文(英文)でセ試を課さないAOを導入。募集人員は20人。入試の流れは「エントリー→英語実技・面接→出願→書類審査」。

 

(2)私立大

●東北学院大 経済(共生社会経済)でAO入試A日程の募集枠を拡大(15人→25人)し、指定校推薦の募集枠を縮小(35人→25人)。
●亜細亜大 法・国際関係で「アジア夢カレッジAO入試」の実施を取りやめる。
●成蹊大 経済のAOマルデス入試で、1次の英語基礎力審査の免除規定(英語有資格者が対象)を廃止し、出願者全員の受験を義務づけた。
●帝京大 (1)薬でAO入試の募集枠を縮小(III期16人を廃止、I期を64人→32人に)/(2)医療技術でAOI期の募集枠を拡大(118人→146人)し、公募推薦を削減(118人→61人)。
●東京都市大 環境情報でAO入試を導入。募集人員は10人で、選考方法は「1次=書類審査、2次=適性検査・プレゼンテーション・面接」。
●日本大 生物資源科学のAO入試の実施時期を「12月→8月~10月」に、入試の流れを「エントリー→模擬実習→出願→試験」から「エントリー→1次(出願・書類審査)→2次(出願・模擬実習)→最終選考(出願・口述試問)」に変更。
●明治大 情報コミュニケーション学部で、コミュニケーション入試(AO方式)を廃止する。
●中京大 国際英語で「英語プレゼンテーション入試」を導入。募集人員は16人で「書類審査→プレゼンテーション・質疑応答」で選考。
●同志社大 政策・理工(インテリジェント情報工・情報システムデザイン・機械システム工・エネルギー機械工)で、AO入試を廃止する。
●大阪経済大 経済でAO入試を廃止。

 

 以上、くわしくは今後、各大学から発表される推薦・AOの募集要項などで確認していただきたい。

 

(文責/小林)
この記事は「螢雪時代(2009年7月号)」より転載いたしました。

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