入試動向分析

2008年の国公立大入試はこう変わる!【2007年10月】

2007(平成19)年度

東京大・名古屋大や医学部の「前期集中化」で後期は激戦化!?

 

国公立大の入試概要をまとめた『選抜要項』が全て出揃った。前月の私立大に続き、平成20年度の国公立大入試がどう変わるのか、募集人員や科目の増減など、志望動向や難易変動に影響しそうなポイントを紹介する。全体に、後期の募集枠を縮小・廃止し、推薦・AOへ振り向けるケースが目立つ。また、医学部の定員増や、教育・工の学部改組も注目される。

※この記事は『螢雪時代・2007年10月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)

 

<20年国公立大入試の変更点を総まとめ!>
◆医学部で定員増や後期の縮小・廃止が相次ぐ。セ試を課す推薦が増加。教育・工で目立つ学部改組・再編


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「螢雪時代」編集部では、全国公立大学から20年入試の概要を掲載した「入学者選抜要項」を集めた。その中から、19年に比べ大きく変更され、志望動向に影響しそうなポイントを、一般入試の募集人員の多い日程(主に前期)を中心に紹介する。
(雑誌『螢雪時代・10月号』では各大学の学部単位の募集人員《一部学科を含む》を、日程別・分野別に分けて一覧表にしている。同誌の付録『国公立大入試科目・配点一覧』とあわせ、受験生は、入試情報をしっかり把握しておくことが必要だ)

20年国公立大入試の変更点をまとめる過程で、次の5つの特徴が見られた。
 
<1>後期→セ試課す推薦・AOへシフト
   国公立大全体で、日程・方式別に募集人員の変動を集計すると、後期の前年比976人(4.5%)減に対し、前期は135人(0.2%)増に留まる。一方、推薦・AOは合計で922人(4.8%)増え、特にセンター試験(以下、セ試)を課す推薦・AOの増加(502人増:10.2%増)が顕著だ。難関校を中心に、後期を縮小する一方、選抜の多様性を保ち、かつ基礎学力レベルも確保したい大学の意図がみえる。
 
<2>難関校の「前期集中化」
   名古屋大の「後期全廃」をはじめ、東京大・東北大など難関校で後期がますます縮小(表1)、一般入試は実質1回化している。前期は同レベルの大学同士で志願者が分散し、倍率面ではやや「広き門」となろう。一方、後期比率が比較的高い東京工業大・一橋大・大阪大などに、併願先を求めて志願者が集中、高倍率の激戦が予想される。

国公立難関大 日程別募集人員と前期比率の推移

 
<3>医の定員増と「地域枠」新設
   19年8月、文部科学省では医師不足が深刻化する特定地域の医学科に対し、期限付きの定員増を認めた。これを受け、今年7月末までに国公立9大学、私立2大学の医学科で定員増を申請(表2。私立は岩手医科大・自治医科大)。医学科では、後期廃止や地元出身者対象の地域枠新設も目立つ。

国公立難関大 日程別募集人員と前期比率の推移

 

 
<4>教育・工の学部改組
   新潟大・長崎大などの教育系学部で、今後の教員不足解消に向け、教員養成課程を定員増。千葉大など、工学系学部では学科増設が目立つ。
 
<5>難関校で科目増、中堅校で科目減の傾向
   セ試を5(6)教科7科目に増やす傾向は落ち着き、科目数の変動は19年より少ない。むしろ、中堅校では科目減のケースも見られる。一方、難関校では科目増が続き、大阪大‐外国語のセ試7科目化や、旭川医科大・九州大・奈良県立医科大の医学科の「理科3科目」化が注目される。

(文責/小林)

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<エリア別 国公立大学入試展望>


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以下の文中、学部・学科名は略称とし「学部(学科)」と記載。前期日程=【前】 、後期日程=【後】、セ試を課さない推薦=セ試免除推薦、セ試を課す推薦=セ試課す推薦、と略記。変更点は「19年→20年」で表記。誌面の都合上、学科単位の小規模な変更や、ほぼ前年と変更のない大学については、原則として割愛した。

 


北海道・東北

東北大の4学部で後期廃止、3学部でAO入試を導入

北海道大
獣医で募集人員を【前】 28人→20人、【後】 12人→20人に変更、 【後】で2段階選抜の予告倍率を引き締める(募集人員の約10→6倍。以下同様)。
北海道教育大
学外試験場を新設(仙台:前期のみ)。
旭川医科大
(1)医(医)で【後】50人→40人に削減、地域枠推薦(5人)を新規実施。(2)医(医)【前】【後】のセ試を7→8科目(理科2→3科目)に増加、医(医)【前】の2次が総合問題→理科に変更。(3)医(看護)の2次で面接追加。(4)医(医・看護)【前】【後】で2段階選抜を新規実施(10倍)。
小樽商科大
学外試験場を10年ぶりに開設(東京:前期のみ)。
北見工業大
(1)募集単位を学科別から系別(6学科を3つの系に分類)に変更。(2)推薦枠を拡大(79人→103人)し、【前】180人→173人、【後】151人→134人に縮小。
弘前大
(1)農学生命科学を改組(4→5学科に再編成)。(2)医(医)で臨時定員増(80人→90人)、地域枠推薦を20人→30人に拡大する予定。(3)医(医)【前】で2段階選抜を廃止。(4)人文・教育・医(保健)・理工の前期で、学科(課程・専攻)間の第2志望を認める制度を導入(第2志望可能な組み合わせは学部指定)。
岩手大
(1)工【前】の2次で理科2→1科目に軽減。(2)試験場を増設(札幌=人文社会科学・工・農の【前】【後】、東京=農【前】)。
東北大
(1)教育・法・薬・医(保健)で後期を廃止。前期で募集人員増(法140→160、薬60→65、医<保健>110→119)。(2)教育・薬・医(保健)でAO入試を導入(教育10人、薬15人、医-保健25人)。(3)法【前】で2段階選抜の予告倍率を引き締める(約5→4倍)。
秋田大
(1)工学資源で学科を分割(環境物質工→環境応用化学・生命化学)。AO21人→34人に拡大、推薦85人→74人に削減。(2)医(医)で臨時定員増(95人→105人)を予定。
山形大
(1)医(医)で臨時定員増(100人→110人)、【前】60人→70人に増やす予定。(2)人文(法経政策)【前】の2次で小論文→「英語・数学から1」に、【後】の2次で小論文→英語に変更。(3)医(医)【後】の2次で小論文を除外。
福島大
理工学群【前】の2次で「数学・理科から1→数学・理科必須」に増加、【後】の2次で小論文→数学に変更。
釧路公立大
推薦枠を85人→105人に拡大し、前期70人→65人、中期135人→125人に削減。
札幌医科大
(1)医で後期を廃止。【前】60人→75人に増員、特別推薦枠(地域医療希望者対象:5人)を新設。(2)保健医療【前】【後】でセ試を8→7科目に軽減。
青森県立保健大
(1)管理栄養士養成の栄養学科(定員30人)を増設予定。(2)2学科で定員増(理学療法20人→30人、社会福祉40人→50人)。(3)前期のセ試で科目増(看護4→6科目、理学療法5→6科目)。
福島県立医科大
医で定員増(80人→90人)を予定。推薦入試を拡大(地域枠8人→15人、県外枠5人を新規実施)。

 


関東・甲信越

埼玉大-経済【前】でセ試のみ判定の3科目型を導入!

茨城大
(1)農で推薦枠を24人→37人に拡大し、【前】65人→56人、【後】26人→22人に削減。(2)教育【前】【後】で、セ試を7→6または5科目(選修等による)に軽減。
筑波大
(1)医学群で後期を復活(各学類=医5人・看護10人・医療科学3人)。(2)医学群【後】 で2段階選抜を新規実施(約10倍)。(3)情報科学【後】の2次で小論文を除外。(4)社会工で募集人員を【前】70人→75人、【後】25人→20人に変更。
宇都宮大
(1)セ試課す推薦の出願期間を、11月→1月に繰り下げる。(2)農(森林科学)で後期を廃止。
埼玉大
(1)工に「環境共生学科」を増設(6→7学科に)。工【前】の2次を、建設工など4学科で「小論文または総合問題→数学」に、応用化学で「小論文→総合問題」に変更。(2)経済【前】を従来の一般枠200人と新規実施のセンター入試枠20人(セ試3教科3科目と調査書で選抜。2次なし)に分割。両枠の併願は不可。
千葉大
(1)教育で定員を変更する予定(小学校教員養成課程230人→245人、スポーツ科学20人→15人、生涯教育30人→20人)。(2)工を改組。学科を細分化(6→10学科)し、B(夜間主コース)を廃止予定。
東京大
(1)後期を大幅に改革。募集人員を324人→100人に縮小し、理IIIを除く全科類を共通問題により一括募集(理IIIは後期廃止)。入学手続時に希望により進学科類を登録する。セ試=5教科6科目(4→6科目に増加、英語にリスニング追加)、2次=文理融合型の総合科目I~III(I=英語の読解力・記述力をみる、II=事象解析への数学(数I・II・III・A・B・C)の応用力をみる、III=文化・社会・科学等の問題を論述)。セ試は第1段階選抜のみに利用。(2)前期で募集人員増(文I・373→401、文II・327→353、文III・432→469、理I・1025→1108、理II・492→532、理III・80→90)。(3)理III【前】の2次で面接を廃止。
東京医科歯科大
(1)医【前】、歯【前】、医(看護学)【後】、歯(口腔保健)【後】で、セ試を6→7科目に増加。(2)募集人員を変更。歯(歯)で【前】45人→40人、【後】10人→15人。医(看護学)で【後】10人→5人、推薦10人→20人。(3)2段階選抜を、医(保健衛生)【前】・歯(口腔保健)【前】で廃止、医(医)【前】・歯(歯)【前】で予告倍率を5.5倍→4.0倍に変更。
東京工業大
(1)全体の募集人員を【前】882人→862人・【後】126人→146人に変更。(2)第7類【後】でセ試7→5科目に軽減。
お茶の水女子大
AO入試を新規実施(3学部全体で10人)。
新潟大
(1)医(医)で定員増(95人→105人)を予定。【前】75人→80人、推薦一般枠15人→20人に拡大、地域枠推薦5人を新規実施。(2)教育人間科学を「教育学部」に改組し、教員養成課程を定員増(180人→220人)の予定。(3)農で【後】34人→26人に削減、推薦(普通科等)8人→16人に拡大。(4)歯(口腔生命福祉)で後期廃止、推薦5人を新規実施。【前】でセ試7→6科目に軽減。(5)教育人間科学【後】で、一部の課程・専修を除き、2次で小論文または面接を除外。
山梨大
(1)医(医)で【後】70人→60人に縮小、推薦20人→30人に増員。なお、臨時定員増(100人→110人)を予定。(2)工【前】で学外試験場を名古屋に新設。
信州大
(1)工で学科改組(社会開発工→土木工・建築)を予定。(2)繊維で学部改組(7学科→9課程)し、募集単位を学科別から系別(9課程を3つの系に分類)に変更。(3)医(医)で定員増(95人→105人)を予定。【前】40人→50人に増員。(4)医(医)【前】で2段階選抜を廃止、【後】で予告倍率緩和(10倍→20倍)。(5)農(食料生産科学・応用生命科学)【前】でセ試を7→6科目に軽減、【後】の2次で「総合問題→理科」に変更。
首都大学東京
(1)都市教養(法学系)、健康福祉(理学療法・作業療法)で後期廃止。(2)都市教養(人文・社会系)で【前】135人→145人・【後】30人→20人、同(経営系)で【前】154人→179人・【後】55人→30人に変更。(3)健康福祉【前】でセ試7→6科目に軽減。(4)都市環境(建築都市)【前】【後】でセ試6→5科目に軽減、【前】の2次で小論文を除外。
 


北陸・東海

金沢大が「学部・学科→学域・学類」制に改編
金沢大の全学的な改組(学部・学科→学域・学類)
金沢大
(1)従来の学部・学科を「学域・学類」に改組し、8学部を3学域に統合。(2)学校教育学類で後期を廃止。
岐阜大
(1)医(医) の定員増(80人→90人)を予定。推薦で地域枠を新設(25人中5人)。(2)工の推薦でスーパーサイエンスハイスクール枠を新設(88人中12人)。
静岡大
人文(経済)で、募集人員を「【前】120→125、【後】35→27、推薦20→23」に変更。【後】でセ試7→6科目に軽減、「2次なし→小論文」に変更。
浜松医科大
(1)医(看護)で後期を廃止、前期30人→35人、推薦20人→25人に増加。(2)医(医)で前期を60人→55人に削減、推薦を25人→30人に増加。
名古屋大
(1)文・理・医・農で後期を廃止(後期を全廃)、文でセ試免除推薦15人を新規実施。(2)前期で募集人員増(文100→110、理195→220、医<医>75→85、医<保健>116→131、農134→136)。(3)後期廃止学部で2次科目増。文【前】で「地歴・数学から1→各必須」に変更。理【前】・医(医)【前】で国語を追加。農【前】で理科1→2科目に。
愛知教育大
全体の募集人員を後期へシフト(前期621人→554人、後期188人→212人)。
名古屋工業大
工2部で【前】100人→20人に削減、推薦40人を廃止。
豊橋技術科学大
工【前】の2次で理科を除外。
三重大
(1)医(医)で臨時定員増(100人→110人)を予定。(2)工でAOの実施学科増(1→5学科)、3学科で推薦を廃止。(3)工【後】で2次を「課さない→物理(機械工・電気電子工・物理工)、数学(情報工)」に変更。
名古屋市立大
(1)募集人員を変更(経済【前】115→120・【後】80→70、芸術工【前】64→50・【後】16→22)。(2)芸術工でセ試課す推薦を導入(8人)。(3)看護【前】【後】で2段階選抜を廃止、【前】の2次で小論文を追加。
三重県立看護大
看護【前】【後】の2次で総合問題を除外。

 


関西

大阪大と大阪外国語大が統合、新「大阪大」がスタート
京都大
文系学部の2次の数学で、数Cの出題範囲から「行列とその応用」を除外。
大阪大
(1)大阪外国語大と統合し「新:大阪大」を10月に開設。大阪外国語大は「大阪大-外国語」となり、夜間主コースは廃止、募集人員は【前】564人→421人・【後】203人→149人に縮小。(2)法に国際公共政策学科を新設、【前】145人→213人・【後】25人→37人に増員。(3)理を【前】176人→186人、【後】49人→69人に増員。また、基礎工(情報科学)を【前】62人→50人、【後】17人→14人に削減。(4)外国語で大幅な科目変更を行う。前期=セ試5→7科目、2次で小論文→「国語、地歴または数学」(配点の2次比率は50%→77%にアップ)。後期=セ試3→7科目、2次で面接除外。2段階選抜を新規実施(【前】約4倍・【後】約7倍)。(5)理(物理)で国際物理オリンピックの日本代表が対象の入試(若干名。書類審査のみ)を新規実施。
神戸大
(1)医(医)で後期廃止、【前】65人→70人、AO15人→25人に増員。(2)経済<夜>を廃止。(3)農を改組し、募集単位を変更(5学科→3学科6コース)。(4)海事科学で2段階選抜を新規実施(【前】5倍・【後】10倍)。
奈良女子大
理(数学・物理科学・情報科学)【前】で、2次の理科を1→2科目に増加。
和歌山大
経済(観光)を母体に「観光学部」を新設予定(観光経営・地域再生の2学科構成で、定員110人)。これに伴い、他学部は定員減(教育200人→185人、経済410人→330人、システム工300人→285人)。
滋賀県立大
(1)工で学科増設(電子システム工)し、【前】60人→75人、【後】36人→45人に増員。(2)人間文化(地域文化)【前】で、セ試を6→5科目に軽減。
京都府立大
4学部(文・福祉社会・人間環境・農)→3学部(文・公共政策・生命環境)に改組。
京都府立医科大
(1)医(医)で後期廃止、【前】80人→100人に増員。(2)医(看護)【前】【後】のセ試を5→6科目(理科1→2科目)に増加、医(看護)【前】の2次で小論文を除外。(3)医(医)【前】で2段階選抜の倍率を引き締める(約5→4倍)。
大阪市立大
医(看護)で後期を廃止、セ試免除推薦5人→セ試課す推薦10人(地域枠2人・全国枠8人)に変更。
大阪府立大
看護【前】の2次で外国語を追加。
奈良県立医科大
(1)医(医)【前】【後】でセ試7→8科目(理科2→3科目)に増加。(2)医(医)で【前】75人→65人に削減、 【後】20人→30人に拡大。後期に地域枠10人を新設、1次=セ試の得点85%以上、2次=小論文・面接で選抜。


中国・四国

徳島大・高知大の医学科で後期を廃止、地域枠を新設
鳥取大
(1)農で【前】156人→141人に削減、【後】27人→32人、推薦35人→44人に拡大。(2)医(保健=看護)で推薦枠を拡大(20人→25人)し、地域枠を新設(10人)。(3)農(生物資源環境)【後】で2次(面接)を除外。
岡山大
(1)経済<昼>で【前】150人→135人に削減、セ試課す推薦25人→40人に拡大。(2)文で【後】40人→30人に削減、セ試免除推薦10人→20人に拡大。
広島大
(1)医(医)【前】・歯(歯)【前】の2次で面接を追加。(2)教育(第4類=人間生活系)【前】【後】で、セ試を5→7科目に増加。(3)生物生産【後】の2次で「総合問題→面接」に変更。
山口大
(1)工で推薦を「セ試免除→セ試課す」に変更。【前】342人→323人、【後】 114人→96人に削減し、AOを28人→46人に拡大。(2)経済で【後】70人→60人に削減、AOを20人→30人に拡大。(3)経済【前】の2次を「数学・英語必須→数学・英語から1」に軽減。(4)理【後】(物理・情報科学)の2次で「数学・理科→面接」に軽減。
徳島大(1)医(医)で後期を廃止し、【前】60人→65人、セ試課す推薦20人→30人に増員。推薦の中に地域枠5人を新設。(2)工<夜>で後期廃止、【前】22人→32人に。
香川大(1)工で【後】65人→52人に削減、推薦26人→39人に拡大。(2)経済【前】の2次で「数学・英語から1」→英語必須に。
愛媛大(1)医(看護)で後期廃止、【前】25人→33人、推薦22人→24人に増員。(2)農でAO入試を導入、【前】100人→94人・【後】30人→24人に削減。(3)教育で【後】57人→44人に削減、AO4人→9人・推薦28人→33人に増員。(4)医(看護)【前】でセ試7→4科目に軽減、2次に小論文追加。(5)工【後】の2次で「面接→数学」に変更。
高知大(1)医(医)で後期廃止、【前】30人→50人に増加、地域枠推薦(セ試課す:10人)を導入。(2)理が学科別募集から学部一括募集に移行。募集人員を【前】144人→160人、【後】60人→30人、推薦57人→75人に変更。(3)人文(国際コミュニケーション)【前】でセ試を6→3科目に軽減。(4)医(医)【前】の2次で「数学・英語→問題解決能力試験」に変更。
岡山県立大(1)情報工で前期を新規実施、中期を99人→61人に削減。(2)情報工の中期でセ試を7→6科目に軽減、2次で理科を除外(情報通信工・情報システム工)、数学を追加(スポーツシステム工)。

 


九州

長崎大・宮崎大で教員養成課程を大幅に拡大
福岡教育大
(1)中等社会で後期廃止、【前】7人→10人に増加。実践学校教育は「後期のみ10人→前期のみ10人」に。(2)初等教育【前】の2次を、2科目→1科目または小論文など(選修・コースによって異なる)に軽減。
九州大
(1)医(医)【前】【後】で、セ試7→8科目(理科2→3科目)に増加し、【前】の2次で理科の選択から生物を除外。(2)芸術工で後期廃止、【前】180人→141人に削減。一方で、AO入試の実施学科を2→5に増やし、募集枠を10人→56人に拡大。(3)芸術工【前】(音響設計以外)の2次で「理科・実技→理科2科目」に変更。
九州工業大
工で学部改組を予定。物質工学科を「応用化学・マテリアル工」に分割、総合システム工学科を新設。
佐賀大
(1)経済で推薦枠拡大(40人→60人)、【前】155人→135人に削減。(2)医(医)で佐賀県推薦枠2人を新設(奨学金を支給。県外生も対象)。(3)医(看護)【前】の2次で「総合問題→小論文」に変更。(4)医(医・看護)【後】の2次で面接を点数化(段階評価→180点)
長崎大
(1)教育で情報文化教育課程を廃止し、教員養成課程の募集人員を、【前】105人→127人、【後】19人→23人、AO10人→26人、推薦46人→64人に増加。(2)医(医)で【後】25人→20人に削減、AO入試枠を10人→15人に拡大し、県内高校出身者対象の「地域医療枠」を新設。(3)環境科学でセ試を軽減(【前】7→6科目、【後】7→5または4科目)。
大分大
経済【後】のセ試を6→5科目に軽減(理科を除外)。
熊本大
(1)募集人員を変更。理で【後】40人→35人、推薦10人→15人。薬(薬)で【前】40人→45人、【後】15人→10人。(2)薬(創薬・生命薬科学)で後期を新規実施(10人)、推薦を廃止。(3)工(社会環境工)【前】の2次で外国語を除外。(4)工の3学科(物質生命化学・マテリアル工・社会環境工)でセ試免除推薦を新規実施。
宮崎大
(1)教育文化を改組予定。教員養成課程を拡大(定員100人→150人)し、3課程(地域文化・生活文化・社会システム。定員は計130人)を人間社会課程(定員80人)に統合・縮小。(2)医(医)【後】の2次に英語を追加。(3)医(看護)【前】【後】で2段階選抜を廃止。(4)工【後】(材料物理工・土木環境工・機械システム工)・農【後】(食糧生産科学・地域農業システム)で2次の面接→理科に変更。
●鹿児島大
(1)水産で、募集人員を【前】108人→96人、【後】28人→38人に変更。(2)歯【前】の2次で、数学の出題範囲にIII・Cを追加。歯【後】でセ試4→7科目に負担増。
琉球大
法文(産業経営・観光科学)を母体に観光産業科学部を新設予定。産業経営<昼>45人→60人、観光科学40人→60人に定員増。
●北九州市立大
国際環境工で学科改組(環境科学プロセス工→エネルギー循環化学・環境生命工に学科を分割)、募集人員を【前】110人→128人、【後】55人→72人に拡大。
長崎県立大
(1)長崎県立大と県立長崎シーボルト大が統合、「新:長崎県立大」が開設予定。(2)国際情報・看護栄養で2段階選抜を廃止。(3)経済でAO入試18人を導入し、【前】225人→210人、【後】90人→72人に削減。
熊本県立大
(1)環境共生を1学科3専攻→3学科(環境資源・居住環境・食健康科学)に改組。(2)環境共生でAO入試(8人)を導入。(3)総合管理で募集人員をAO30人→50人、前期B方式80人→60人に変更。

 

この記事は「螢雪時代(2007年10月号)」より転載いたしました。


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