入試動向分析

2022年の私立大入試はこう変わる! 【2021年9月】

私立大の2022年入試ガイドがほぼ出そろった。「入試改革」2年目に入り、「コロナ禍」も続く中、私立大一般選抜の何が変わるのか、どのような大学・学部・学科が新設されるかを紹介する。

※この記事は『螢雪時代・2021年9月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)

人気校の変更点を総まとめ!
 英語外部試験の新規利用、独自・共テ併用型の導入、国際・医療の新設が目立つ


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共通テスト利用入試の合格発表日の変更に注意

 『螢雪時代』編集部では、全国の私立大から2022年(以下、22年。他年度も同様)入試の概要(科目・配点、募集人員、日程など)を掲載した「入試ガイド」を集めた。
 ここでは、主に全国各地区で志願者数の比較的多い大学の入試ガイドから、21年に比べ変更され、志望動向に影響しそうなポイントを、一般選抜、つまり独自入試と共通テスト(以下、共テ)利用方式について紹介する。
 『螢雪時代』付録『2022年 全国私立大学 入試科目・配点一覧』、その見方をわかりやすく解説した記事とあわせ、志望校の入試情報をつかみ、得意科目を最大限に生かせる、効率的な受験対策や併願作戦をたてよう。そして、くわしくは各大学の入試ガイドや募集要項を必ず入手し、確認してほしい。
 「入試改革」初年度で変更点が数多く、しかも新型コロナウイルス感染拡大(以下、コロナ禍)の影響でさらに変更が相次いだ21年入試に比べ、22年入試では新増設も含めて変更が少ない。
 こうした時は、共テの平均点のアップ・ダウンや、前年の入試結果(志願者増減や倍率アップダウン)の反動が最大の変動要因となりそう。21年に「志願者減、合格者増」で倍率ダウンが顕著だった大都市圏のブランド校は、コロナ禍の収束次第だが、「お試し受験」が増えそうだ。
 なお、共テの本試験は22年1月15日・16日に行われるが、追・再試験は21年と同じく2週間後に実施されるため、各大学への共テの成績提供は2月7日以降となった。このため、共テ利用方式の合格発表を2月7日以前に設定していた大学で、繰り下げる変更が相次いでいる。各大学のホームページで随時発表される情報や、確定版の募集要項を必ず確認しよう。


関西学院大が共テ利用で英語の配点比率を変更


(1)独自・共テ併用方式の増加
 繰り返しになるが、21年に比べて一般選抜の変更は少ない。その中で、各大学の独自入試と共テの成績を組み合わせて合否判定する「独自・共テ併用」方式を導入する大学・学部が目立つ。主な新規導入の事例としては、千葉工業大のSA日程、昭和薬科大のD方式、京都女子大のC方式が挙げられる。また、追手門学院大では、独自・共テ併用方式の実施学部を「1→7学部」と全学に拡大する
 この他、共テ利用方式については、東北医科薬科大‒ 医の新規実施や、専修大‒ 経済・法・経営・商・人間科学・文の共テ利用前期における4科目型(文‒ 英語英米文は5科目型)、名城大‒ 理工のC方式前期における5教科6科目型、関西学院大の文系10学部の共テ利用1月出願における7科目型など、多科目型の導入が注目される。

(2)英語外部検定利用の拡大
 各大学の独自試験や共テの英語の代わりに(または併用して)、英語外部検定を利用する方式の導入や拡大も目立つ。主な新規利用の事例としては、獨協大‒ 外国語・国際教養・経済の一般A方式の「外検+(プラス)」、中央大‒ 理工の「英語外部試験利用方式」、法政大‒ 社会・国際文化の「英語外部試験利用入試」、龍谷大の共テ利用中期・後期が挙げられる。

(3)共テ英語のリスニング
 共テの英語は、リーディングとリスニングの配点が各100点で比率は「1:1」だが、入試での設定は各大学に任されるため、配点比率は大学・学部や方式等によって異なる。
 21年ではセンター試験(以下、セ試)利用入試ではほとんどを占めた「4:1」が減少し、「1:1」や「2:1」など、リスニングの比率を高めるケースが目立った。22年入試では、関西学院大が共テ利用方式の英語の配点比率を「1:1」から「4:1」に変更。リーディングの配点比率を高め、セ試利用時代に戻したのが注目される。一方、熊本学園大の共テ利用選抜では「3:1」から「1:1」に変更。21年入試結果を見て、各大学が再調整を行ったものと見られる。
 この他、成城大‒ 経済の共テ利用B方式の前期(3教科型、4教科型)で、英語にリスニングを追加したのが注目される。

(4)調査書などの点数化が増加
 「入試改革」で重視される「主体性の評価」については、難関~中堅上位校を中心に、一般選抜(共テ利用を含む)のインターネット出願時に志望理由や高校までの活動歴などを専用フォームに記入、提出させるが合否判定の材料とせず、入学後の参考とする大学が多い。
 ただし22年一般選抜では、調査書等の提出書類を点数化する動きが、女子大や中堅校で見られる。大妻女子大の一般A方式Ⅰ・Ⅱ期と共テ利用B方式Ⅰ・Ⅱ期、共立女子大‒ 家政・文芸・国際・看護の共テ利用2月・3月、東京家政大の一般2期などで調査書点数化を導入。また、大阪学院大では活動報告書の提出と点数化を導入する。

(5)コロナ禍対応の変更
 21年のコロナ禍対応による実施方法の変更を、22年入試では本来予定していた実施方法に戻す傾向が見られる。例えば、立命館大の共テ方式後期では、21年は特例措置として導入した5教科型・3教科型を取りやめる。
 一方、吉備国際大・九州保健福祉大の全学部・学科、全入試で、22年度もコロナ禍対応の受験料免除を継続する。
 また、立命館大‒ 情報理工の「共テ+面接」グローバルコース方式では、面接をオンライン実施に変更する。こうした面接のオンライン化は、21 年入試で学校推薦型・総合型選抜を中心に、急速に普及した。22年は従来の対面式に戻す傾向が見られるが、今後のコロナ禍の状況次第では、オンライン実施への切り替えも予想されるので要注意だ。


ここポイント!
入試改革2年目で変更点は少ない
「前年の反動」が最大の変動要因に!?
コロナ禍対応の再変更に注意!


主な変更点は何か?


●変更点一覧の見方
 文中、共通テストは「共テ」と略。「独自・共テ併用」は、共テの成績と大学の独自試験を組み合わせた方式。学部・学科名は原則として略称とし、例えば「医(看護)」のように記載。入試方式・日程等も略称とし(例:一般選抜前期日程→一般前期、共テ利用入試前期→共テ利用前期)、変更点は「21年→22年」で表記した。また、誌面の都合上、学科単位の変更や、ほぼ変更のない大学は、原則として割愛した。

◎英語外部検定利用の表記について
 出願資格=大学(学部・学科)が指定する基準(スコア・級)をクリアすれば出願でき、あとは英語以外の科目を受験し、その得点で合否が決まる(単に出願資格の場合もある)。
 得点換算=大学(学部・学科)が指定する基準(スコア・級)をクリアすれば、英語を満点(または一定の得点)と見なして換算する。その他の入試科目の得点と合算し、合否を判定。
 加点=スコアや級ごとに設定された得点に換算し、満点を超えない範囲で合計点に加える。共テや大学独自で実施する英語の受験が必要。


北海道・東北~関東・甲信越

日本大‐医で受験料を増額、歯・松戸歯では減額

●北海道科学大
 薬の一般選抜・共テ利用選抜で、数学・外国語が必須→選択になり、国語が選択可に。
●東北医科薬科大
 医で共テ利用選抜を新規実施(1次=共テ6科目、2次=面接)。
●東北学院大
 ①全学部の一般前期で、従来の方式・日程(2/1=全学部型、英語資格・検定試験利用選抜、2/2・3=学科分割型)を「2/1=全学部型A、2/2=全学部型B」に変更。一般前期A・Bは複数学科併願方式で、1日につき3学科同時併願可。Bは英語外部検定利用可(得点換算。大学独自の英語と比較し、高得点の方を採用)。/②一般前期で受験料の併願割引を導入。/③一般前期で福島会場を増設する。
●東北工業大
 一般A・B日程で志望理由書の提出を追加。
●獨協医科大
 医で一般選抜と共テ利用選抜の2次を「別日程→同一日程」に変更し、共通化する。
●獨協大
 外国語・国際教養・経済の一般A方式で英語外部検定利用の「外検+(プラス)」を新規実施。同一学科に限り併願可。
●千葉工業大
 全学部で独自・共テ併用のSA日程を新規実施(共テ=数学2科目、独自=A日程の数学)。
●青山学院大
 ①法の全学部日程で、2学科(法、ヒューマンライツ<増設予定>)の併願可に。/②全学部日程で仙台・岡山の2会場を廃止。/③文の個別学部日程で「英米文C方式=国語から漢文を除外、フランス文A方式=共テ3→2科目(国語を除外)、日本文B方式=共テ2→1科目(国語を除外)」に軽減。/④法の個別学部日程A方式で、総合問題の国語の出題範囲から古文・漢文を除外。/⑤国際政治経済の個別学部日程で、論述と総合問題を「論述・総合問題」に統合(試験時間・配点とも)。/⑥総合文化政策の個別学部日程A方式と共テ利用選抜で、共テの国語から古文・漢文を除外する。
●大妻女子大
 ①一般A方式Ⅰ・Ⅱ期、共テB方式Ⅰ・Ⅱ期で調査書点数化を導入。/②共テB方式Ⅰ・Ⅱ期で英語外部検定利用可に(得点換算)。
●学習院大
 国際社会科学の一般選抜で、英語外部検定利用(得点換算)のプラス試験(メイン入試のコア試験以外の受験日)を復活する(21年度はコロナ禍対応で中止)。
●共立女子大
 家政・文芸・国際・看護の共テ利用2月・3月で、調査書点数化を導入。
●工学院大
 ①全学部の共テ利用前期で4教科型を追加。/②建築の一般B日程が2→3科目に負担増。
●駒澤大
 ①全学部統一日程(医療健康科学以外)で、学外試験場を変更(水戸・立川・横浜を廃止、札幌・つくば・大阪・福岡を追加)。/②文(地理、社会=社会)、医療健康科学、グローバル・メディア・スタディーズで一般T方式3月を廃止。
●実践女子大
 一般Ⅲ期で共テ併用型を新規実施。
●昭和薬科大
 独自・共テ併用のD方式を新規実施。共テ(物理または生物)と一般B方式(英語・数学・化学)で判定する。
●成城大
 ①経済の共テ利用B方式の前期(3教科型、4教科型)で、英語にリスニングを追加。/②文芸の共テ利用B方式で後期を新規実施する。
●専修大
 ①経済・法・経営・商・人間科学・文(日本文学文化、哲学、環境地理、ジャーナリズム)の共テ利用前期で4科目型を、文(英語英米文)で5科目型を新規実施。/②前期A・AS・D・E・F方式、全学部統一(英語外部試験利用)で、得点換算を2区分(80点・100点)から3区分(80 点・90 点・100点)に変更する。
●玉川大
 教育(初等教育・社会科教育・保健体育・乳幼児発達)・文(英語教育・国語教育)・芸術(音楽教育・美術教育)・農(生産農)・工(数学教員養成プログラム)で、地域創生教員養成入試を新規実施。首都圏以外出身の教員志望者が対象。
●中央大
 ①商学部で学科名称を変更予定(商業・貿易→国際マーケティング)。/②法・経済・商・文・総合政策・国際経営の統一入試を「6学部共通選抜」に名称変更。/③理工の学部別選抜で英語外部試験利用方式を新規実施。/④一般選抜の学外試験場のうち、新潟・広島を廃止。
●大東文化大
 ①外国語(日本語)の一般3教科、全学統一前・後期で国語の配点を100点→200点に増加。/②全学の共テ利用入試で前期後出願と中期を統合し、新たに中期を実施。
●東海大
 ①文系・理系学部統一選抜(前期・後期)、一般選抜(医学部医学科以外)で、英語外部検定を利用する場合も、大学独自の英語筆記試験の受験が必須となった(高得点の方を利用)。/②体育(体育、競技スポーツ、武道)が文系・理系学部統一選抜前期に新規参入、同(生涯スポーツ、スポーツ・レジャーマネジメント)の一般選抜で「小論文→実技」に変更。/③政治経済の3~4年次を、湘南キャンパス(神奈川県平塚市)→東京キャンパス(渋谷区)に移転する。
●東京家政大
 ①一般1期を「独自のみ→独自・共テ併用型」に変更。/②一般2期で調査書点数化を導入。
●東京経済大
 全学で共テ利用中期を新規実施。
●東京慈恵会医科大
 医(医)で東京都地域枠入試を廃止。
●東京女子大
 個別学力試験型と英語外部検定試験利用型で、国語の出題範囲から漢文を除外。
●東京都市大
 都市生活・人間科学の2学部を「等々力キャンパス→世田谷キャンパス(メインキャンパス)」に移転する。
●東京理科大
 工学部工業化学科を「神楽坂キャンパス→葛飾キャンパス」に移転する。
●東京農業大
 全学(応用生物科学‐ 醸造科学を除く)の共テ利用前期で2科目型を新規実施。
●日本大
 ①医・歯・松戸歯でN全学統一方式2期を新規実施。/②医でA個別方式を廃止。また、N全学統一方式1期の2次試験を3→2教科に軽減(理科を除外)し、受験料を増額(5万円→6万円。2期も)。/③松戸歯で、受験料を「A個別方式=5万円→4万円、N全学統一方式・C共テ利用方式=2万4千円→1万8千円」に減額。/④芸術(音楽=弦管打楽)でN全学統一方式1期を廃止する。
●法政大
 ①グローバル教養の一般A方式で、英語の独自試験を廃止し、英語外部検定を新規利用(出願資格、得点換算)。/②社会・国際文化で英語外部試験利用入試(出願資格型)を新規実施。
●明治大
 ①国際日本の学部別入試で、選択科目から政治・経済を除外。/②農の学部別入試で、配点を各科目120点→150点(合計360点→450点)にアップ。
●明治学院大
 ①心理(教育発達)で一般B日程を廃止。/②法(グローバル法)の一般選抜で英語外部試験を新規利用(全学部日程=出願資格、A日程=得点換算)。
●立教大
 法学部国際ビジネス法学科に「グローバルコース」を新設(国際コース選抜入試で募集)。
●早稲田大
 ①文・文化構想の一般選抜の募集人員を「文390人→340人、文化構想430人→370人」に削減(共テ利用方式、英語4技能テスト利用方式は変更なし)。/②人間科学の一般選抜(共テ+数学選抜方式)で、独自試験(数学)を560点→ 360 点に配点ダウン(共テは140 点)。
●神奈川大
 工(物質生命化学)の一般前・後期で、数学の出題範囲から数学Ⅲを除外する。
●新潟薬科大
 薬の一般個別方式でⅢ期を新規実施。


北陸・東海~九州

立命館大の共テ方式後期で特例措置の3・5教科型を廃止

●金沢医科大
 医の一般前期で、1次の試験日程を1→2日に増やし、試験日自由選択制を導入する。
●愛知大
 特待生の「愛知大学スカラシップ採用枠」の対象に一般M方式を追加し、採用枠を200人→ 300人に拡大。
●中京大
 後期F方式を全問マーク式に変更する。
●名古屋学院大
 一般中期、共テ利用中期を新規実施。
●南山大
 外国語の一般入試を「専攻別募集→学科別募集」に、専攻決定を「入学時→2年次」に変更。
●名城大
 ①情報工学部を開設予定。/②外国語・情報工・理工で傾斜配点型K方式を新規実施(A方式の受験が必要。各学部・学科の指定配点で再判定)。/③理工の共テC方式前期で、5教科6科目型を新規実施(従来型は3教科4科目)。/④都市情報で募集人員増(A方式60人→70人、F方式15 人→ 20 人)。
●京都女子大
 ①一般中期を廃止。/②一般前期の試験日程を2→3日間に延長、A方式の国語とB方式の全科目を「記述式→マーク式」に変更、英語外部検定利用のC方式を「D方式」に名称変更、共テ併用のC方式を新規実施する。
●京都橘大
 一般前期A~C日程、一般後期で、国際英語が英語特化方式を、工(情報工)が数学特化方式を新規実施(スタンダード方式と同時併願可)。
●同志社大
 理工(情報システムデザイン)の全学部日程で文系型を廃止。
●佛教大
 ①教育学部に「幼児教育学科」を増設予定。/②A日程に2科目型を追加(従来は3科目)。
●立命館大
 ①薬の全学統一方式(理系)と薬学方式で、薬(6年制)・創薬科学(4年制)の2学科併願制を導入(同方式で2学科同時併願が可能に)。/②情報理工の「共テ+面接」グローバルコース方式で、面接をオンライン実施に変更。/③全学(薬を除く)の共テ方式後期で、21年は特例措置として導入した5教科型・3教科型を廃止。
●龍谷大
 共テ利用中期・後期で英語外部試験を新規利用(得点換算)。
●追手門学院大
 前期A・B日程、後期で共通テストプラスの実施学部を「心理のみ→全7学部」に拡大。
●大阪学院大
 一般A~C日程、共テ利用A~B日程で、活動報告書の提出と点数化を導入。
●大阪工業大
 ①独自入試(前期A・B日程、後期D日程)で、同時併願制度の「プラスワン理系」「プラスワン文理」を新規導入。/②独自入試(前期A・AC・B・BC日程、後期D・DC日程)で「第2(3)志望制度」を「第2(~第5)志望制度」に拡充。
●大阪電気通信大
 一般中期を新規実施。
●関西医科大
 医で募集人員を「一般前期55人→53人、共テ前期10人→12人、一般・共テ後期10人→5人、共テ・一般併用10 人→ 13 人」に変更。
●近畿大
 工で共テ併用方式後期を新規実施(一般後期から1科目、共テから1科目で判定)。
●関西学院大
 ①入試方式の名称を「全学日程→全学部日程、関学独自方式日程→共テ併用英数日程、関学英語併用型→共テ併用型英語、関学数学併用型→共テ併用型数学」に変更。/ ② 全学部日程(2/1・2)で両日とも全学部で入試実施に変更。/③文系10学部の共テ利用1月出願で、7科目型を新規実施。/④共テ利用で、英語のリスニング・リーディングの配点比率を「1:1→4:1」に変更。/⑤理・工・生命環境・建築の一般選抜の共テ併用型数学で「3教科必須型」を廃止。
●甲南大
 一般前期で堺・豊岡に学外試験場を増設。
●岡山理科大
 ①生命科学部を開設予定。/②総合情報学部を「情報理工学部」に改組予定。/③アクティブラーナーズコース(学部横断型)を開設予定。
●松山大
 ①募集人員を次のように変更。経済は「一般178人→165人、共テ前期45人→50人、総合型38人→46人」、人文(社会)は「一般82人→92人、共テ前期20人→30人、指定校推薦20人→廃止」。/②薬の一般選抜で募集を1→2回に増加(1月実施のⅠ期を新規実施)。
●産業医科大
 医の募集人員を変更。一般選抜を85人→80人に削減、推薦型を20人→25人に増員。
●中村学園大
 ①栄養科学(フードマネジメント)の一般前期A方式で文系3科目型を追加。/②全学で一般後期を新規実施する。
●福岡大
 ①医(医)の共テ利用でⅢ期(出願2/15~2/24、2次3/7)を廃止し、Ⅰ期(出願1/1~1/13、2次2/14)に移行。/②薬の共テ併用前期で、共テに数学を追加。
●福岡歯科大
 口腔歯の一般A・B日程で小論文を除外。
●熊本学園大
 共テ利用選抜で、英語のリスニング・リーディングの配点比率を「3:1→1:1」に変更。


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新増設の大学・学部等は?
 東海大で全国規模の改組
 5学部新設、2学部を統合


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ここからは、全国の私立大(専門職大学を含む)について、22年度に新設予定の大学・学部・学科等(既存の学部・学科の組織改編を含む)を紹介する。
 新設予定大学・専門職大学、および学部・学科の増設予定(認可申請分)、さらに学部・学科の改組・再編等に伴う増設で、4月末までに文部科学省に「設置届出」があったもの(6月末発表) を、下に掲載した。
 学問分野や教員組織等を大きく変えないなど、一定の条件を満たす場合に限り、文部科学大臣に届け出れば学部・学科等を増設できる(設置届出)。その他の学部・学科増設や、大学の新設には「認可申請」が必要で、最終的には8月末に正式認可される。



●大学・専門職大学の新設
 大阪信愛学院大・令和健康科学大の2大学と、アール医療専門職大学が開設される。
 一方、兵庫医療大が募集停止する。兵庫医科大と兵庫医療大が統合され、新たに「兵庫医科大学」が発足。薬・看護・リハビリテーションの3学部が移管される。


●学部・学科増設(設置届出)
 4月末までの届出分は、学部等の増設(既設学部の改組を含む)が東海大- 経営・国際・建築都市・人文・文理融合など14大学22学部、学科増設が10大学14学部18学科となった。届出は12月まで随時受け付けられ、今回の掲載分は22年度の一部に過ぎない。なお、5月以降の届出分の一部を上記「主な変更点は何か」に掲載した。


●学部・学科増設(認可申請)
 認可申請したのは、学部増設が國學院大- 観光まちづくりなど6大学8学部、学科増設が2大学2学部2学科。今回の申請で、私立大の定員は1,570 人増える。さらに、別途申請された定員増(1,383人)を加えると、私立大全体の定員は2,953人増える(以上、新設大学を含み、専門職大学、通信教育課程と編入学定員を除く)。


●新設大学・学部・学科の特徴
 東海大の「全学・全国規模」の学部・学科改組が注目されるものの、全体的に前年度に比べて新増設・改組の数は控えめだ。
 分野別に見ると、看護・医療系の学部・学科の新増設が、順天堂大- 医療科学、金城学院大- 看護、名古屋女子大- 医療科学など、申請・届出を合わせ10大学と最も多く、看護・医療系増設のトレンドは継続している。
 また、文系学部では心理系(愛知学院大- 心理、人間環境大- 心理・総合心理)、教育系(東海大- 児童教育、聖徳大- 教育)、国際系(武蔵大- 国際教養、摂南大- 国際)の、理系学部では建築系(東海大- 建築都市、神奈川大- 建築)の学部増設・改組が注目される。
 この他、前述の大学間統合(兵庫医科大と兵庫医療大)をはじめ、東海大- 文理融合(経営・基盤工の2学部を統合)や、八戸工業大- 工(5→1学科)、成蹊大- 理工(3→1学科)、東海大- 情報通信(4→1学科)といった、学部・学科の統合も22 年度の特徴といえる。

新設大学・学部・学科等の詳細は、案内パンフレットや募集要項などで必ずチェックし、不明の点は入試担当者に問い合わせよう。特に、申請時とは名称や定員が変更されている場合があるので、注意してほしい。




ここポイント!
21年度より新増設・改組は少なめ
文系では心理・教育・国際の増設、
理系は看護・医療・建築の増設が多い


pdf2022年度 私立大学の新設予定大学・学部・学科一覧(認可申請分+設置届出<4月分>)


(文責/小林)
この記事は「螢雪時代(2021年9月号)」より一部改変のうえ、転載いたしました。


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2022年私立大入試
 受験のプロはこう見る! 《代々木ゼミナール》


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ここまで紹介した、私立大一般選抜の主な変更点、新増設・改組などの変動要因や、コロナ禍の影響、21年入試結果を踏まえ、受験のプロに22年私立大入試の展望と注目ポイントを教わった。


歴史的志願者減による易化の反動でチャレンジ志向復活か

受験のプロ
代々木ゼミナール 教育総合研究所主幹 坂口 幸世(ゆきとし)さん


2021年入試は、「高大接続入試改革」の影響に、新型コロナ感染症拡大による自粛ムードが加わり、私立大の志願者が大幅に減りました。
 「歴史的」とも言える志願者激減の要因としては、18歳人口の減少、浪人生の大幅減、学校推薦型・総合型選抜の合格者数の増加(大学による受験生の早期囲い込み)、受験・進学における経済性重視の結果としての国公立志向・地元志向、そして大学のオンライン授業化への幻滅、などがあげられます。
 これらの要因は、強弱の変化はあるものの、22年入試にも作用し続けるでしょう。ただ、ワクチン接種が進んで日常性の回復が見通せるようになり、「リアルな」大学生活が約束されれば、大都市圏の大規模大学の人気回復につながるかもしれません。また、共通テストが「2年目のジンクス」(制度変更の翌年は問題が難化する)通りになれば、国公立大合格への不安から、私立大の併願増もあり得るでしょう。
 大きな改革の翌年なので、入試全体のルールも各大学の入試方法も、大きな変更はありません。志願者大幅減で様相の一変した私立大入試の諸データを、受験生がどう受け止めるかが、22年入試を左右することになります。
 例えば、共通テスト利用と記述・論述に傾斜した早稲田大学政治経済学部の21年入試は、予想された通り志願者が激減し、特に政治学科は「実質倍率2.8倍、合格最低点74%」という結果になりました。3倍を切る倍率は合格しやすく見える一方で、共通テストの高得点と高い英語学力が要求され、あとは「地頭勝負」という選抜方法に、受験を躊躇する人も多いでしょう。しかし共通テスト対策は別として、細かな知識は必要とされないという点を奇貨とし、あえて挑戦するという判断もあるでしょう。
 大規模な入試変更がなかった多くの難関大学でも、実質倍率は5倍前後から一気に3倍台まで低下しました。いわゆる「反動増」が起こる可能性が高い一方で、競争性の緩和による受験校数の絞り込みが進むでしょう。志望順位の高い大学には果敢に挑戦し、志望順位の低い大学の受験を見送るという傾向が予想されます。

2022年私立大入試
“プロ注目”の大学・学部はここだ!


◎青山学院大学法学部
 共通テストと独自試験を組み合わせた個別学部日程は、実質1.9倍に急落しました。大規模校の一般選抜でも多面的選抜が軌道に乗るかどうかの試金石となるでしょう。
◎東京歯科大学
 慶應義塾大との合併協議が始まり、その効果なのか、21年は一般選抜の志願者が増えました。不人気系統の歯学部をも押し上げる、「慶應ブランド」の強さに注目。
◎東海大学
 22年は学部・学科とキャンパス配置の大改造が行われます。東京都心の港区にも新設学部ができますが、1~2年次は湘南キャンパス(神奈川県)に通います。
◎大妻女子大学、共立女子大学
 女子大と調査書点数化は親和性があるのでしょうか。調査書利用を導入する大妻女子大と、利用を拡大する共立女子大に、受験生はどう反応するのか注目されます。
◎近畿大学情報学部
 5~6年ごとに学部増設をしてきた近畿大学。今回は、現在最も人気がある分野の新設です。どれほどの志願者を集めるのか、要注目。
◎追手門学院大学文学部
 15年前に廃止した「文学部」の復活。人文系衰退の時代に設立する新タイプの日本文化研究の学部で、関西圏立地という点も十分に活用されるようです。

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