入試動向分析

2014年一般入試の難易変動はこうなる!?
 【2013年11月】

《国公立大》“東大志向”が弱まり、京都大・大阪大や“準難関校”が志願者増!?
《私立大》日本大・法政大・近畿大が志願者増、中央大は志願者減!?

いよいよ受験勉強が本格化する時期に入った。2014年は、2015年新課程入試の開始を直前に控え、「大学受験生数は減少、センター試験の平均点はややアップ」と予想される中で、国公私立大の難易や人気度がどう変わるのか。ここでは、高校・予備校の進路指導の先生方へのアンケートを中心に、さまざまな変動要因を総合し、2014年一般入試の動向を予測する。

※この記事は『蛍雪時代・2013年11月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)

志願者数は国公立大2%増、私立大3%減か。理系受験生の増加で“文低理高”が続く!?

2014年(以下、14年と略。他年度も同様)の大学受験生数は減少(約4%減)が予想され、一般入試の志願者数は国公立大が約2%増、私立大が約3%減とみられる。センター試験はやや易化する見込みだが、「後がない」意識から安全志向が13年以上に強まりそうだ。学部系統別では、国際関係・教員養成や歯を除く理系全般の志願者増、法・経済をはじめ文系学部の志願者減が予想される。


センターの志願者数は13年より減少、55万6千人程度か
 文部科学省(以下、文科省)発表の『平成25年度学校基本調査速報』によると、13年は4(6)年制大学の受験生数(以下、大学受験生数)が67万9千人と、12年に比べ2.3%増加した。14年は、18歳人口の減少(4.1%減)に加え、受験生を取り巻く経済的・社会的環境は相変わらず厳しいことから、大学・短大への現役志願率が4年連続で低下すると予測されるため、大学受験生数も本誌推定で65万4千人と、前年比で約2万5千人(3.7%)減少するものとみられる。
 センター試験(以下、セ試)の出願者数はどうなるか。国公立大志向は根強く、大学入試センターでは、東日本大震災(以下、震災)の被災者に対し受験料の免除を14年も継続する。しかし、私立大のセ試利用入試は新規実施が少ないうえ、国際基督教大などの取りやめもあり、参加大学数は頭打ち(1大学増)。しかも、13年入試では大学の独自入試に比べ、やや敬遠されたこともあり、志願者が増える要素は見当たらない。
 本誌アンケートにおける先生方の予測を平均すると、セ試の出願者数は「55万9千人」となった。こうした要素を考慮すると、最終的には大学受験生数の減り方にほぼ比例した変動が予想される。14年のセ試の出願者数は、13年より約3%減となる55万6千人程度と予測する。

大学受験生数とセンター試験志願者数、現役志願率推移


【国公立大】新課程入試を控え“後がない”意識でさらに安全志向強まる!?
 本誌アンケートにおける先生方の回答では、前年と同様、国公立大志向が「強まる」「やや強まる」との回答が多い。また、14年度のセ試は、13年に平均点が大幅ダウンした反動で、国語、数学Ⅰ・A、物理Ⅰ、「倫理、政治・経済」(以下、倫政経)などがやや易化する可能性が高く、全体として平均点アップが見込まれ、国公立大(特に後期)への出願を促す要因となりそう。そのため、国公立大全体の志願者数は、前年比2%程度の増加が見込まれる。
 ただし、15年新課程入試(数学・理科で先行実施)を直前に控え、特に15年セ試では理科の出題科目が大幅に変更され、選択パターンも複雑化するため、現行課程最後の14年入試では、“後がない”意識による「浪人できない」プレッシャーから安全志向が強まり、受験生が13年と同様に“慎重出願”に走るものとみられる。また、生活費や通学費を考えた“地元志向”、就職を意識した“理系・資格志向”も強く、「難関校→準難関校」のランクダウンなど堅実な出願や、前年の難易変動を意識した出願が予想される。
 難関校志望者にとって、後期の選択肢が年々狭まる中、後期の募集枠が比較的多く残る“準難関校”(千葉大・横浜国立大・岡山大など)が人気を集めそう。一方、東日本(北海道~関東・甲信越)の難関校志望者が京都大・大阪大や地方医学部への志向を強め、“東大志向”はさらに弱まる見込み。また、社会科学系の一橋大も敬遠されそうだ。
 なお、15年のセ試や各大学の独自入試では、過年度卒業生(浪人)が不利にならないよう、経過措置(現行課程の科目で別途出題、新課程との共通範囲を出題、両課程の選択問題を出題、など)が講じられるので、過度に恐れることなく、入学後に悔いを残さないよう初志貫徹してほしい。

●注目すべき変動要因
 国公立大の選抜方法の変化(13年→14年:文科省集計)を表1に示した。15年新課程入試を控え、14年は入試科目や日程、募集人員に関する変更が例年より少ない。
 ごくわずかな変化ながら、一般入試では個別試験(以下、2次)で「2~3教科を課す」学部の増加が注目される。信州大‐医(医)の前期、岐阜大‐工の前・後期で英語を追加するなど、2次は全体的に負担増の方向にある。
 募集人員の変動をみると(文科省集計)、前期・後期の比率は「前期80.4%(13年80.3%)、後期19.6%(同19.7%)」とほぼ変わらない。ただし、筑波大‐国際総合学類、岡山大‐医(医)、九州大‐医(医)、熊本大‐薬などで後期を廃止し、静岡県立大‐看護で前期の募集人員を倍増(35人→70人)する。一方で、室蘭工業大‐工[昼]で前期の募集枠を大幅に縮小(365人→304人:セ試を課す推薦を導入)、新設予定の山形県立米沢栄養大(仮称)がセ試を課す前・後期で実施する。いずれも志望動向に影響しそうだ。
 推薦・AO入試では、推薦の募集人員がほぼ前年並みに対し、AOは約1%減。群馬大‐理工、金沢大‐理工学域、長崎大‐医(医)でAOを廃止するなど、“AO離れ”が見られる。一方、セ試を課す推薦(166→174)の実施学部数が増加した。
 2段階選抜では、岐阜大‐医(医)の前期、浜松医科大‐医(医)の後期などで新規実施。また、岐阜大‐医(医)の後期、熊本大‐医(医)の前期、首都大学東京‐都市教養・都市環境・システムデザイン、横浜市立大‐医(医)で予告倍率を引き締めるなど、基準を厳しくする変更が目立つ。
 この他、秋田大の「国際資源学部」増設と学部改組(工学資源→理工)、長崎大の「多文化社会学部」増設と経済学部の大幅定員減が注目される。

表1 国公立大 入試方法等の推移


【私立大】中堅上位~中堅校でやや併願増か。相次ぐ「ネット出願」導入の影響大
 一方、私立大の志望動向はどうか。先生方の回答で、13年から変化が見られたのは、私立大志向が「やや強まる」との見方が増えたことだ。やはり15年新課程入試を前に、何とか浪人を避けたい受験生や保護者の意向の表れといえよう。奨学金や学費減免を前提として、併願校数はやや増える模様で、私立大全体ののべ志願者数は、大学受験生数の減少(約4%減)より小幅な、前年比3%程度の減少となる見込み。また、確実に合格を決めたい“安全志向”から、難関~準難関校より中堅上位~中堅校、特に“中堅理工系”に志願者が集まりそうだ。
 大都市圏の総合大学では、13年入試において、首都圏では合格者増による倍率ダウン、京阪神や地方の拠点校では「合格者絞り込み」による倍率アップが目立った(表2)。地元志向の強まりによる、首都圏の難関~準難関校を敬遠する傾向は14年も続くものと見られ、そうした大学は倍率ダウンで意外な“穴場”となる可能性もある。

表2 おもな私立大一般入試の合格者増減と倍率変動の例 ●注目すべき変動要因
 国公立大と同様、14年私立大入試では科目・方式の変更は比較的少ない。志望動向に大きく影響しそうな変更は、日本大の全学規模の統一入試「N方式1期」導入、法政大の全学部日程「T日程」で複数同時併願を可能としたこと、実践女子大・愛知学院大の“都心回帰”(実践女子大は2学部、愛知学院大は3学部で、「郊外→中心部の新設キャンパス」へ移転)、医療・看護系や教員養成系の“新増設ラッシュ”(表3・4)などがあげられる。

●「ネット出願」「ネット割」導入が加速
 最も注目すべきは、実施校こそ私立大全体の約1割といまだ少数派ながら、インターネットの普及を背景とした「インターネット出願」(以下、ネット出願)の新規実施と、それに伴う受験料割引(以下、ネット割)の導入、さらに従来の「紙の願書」による出願からの本格的な移行だ。
 「ネット出願」は、ネット環境さえ整っていれば、自宅(または学校)から、しかも締切日の深夜まで出願でき、なおかつ記入ミスを未然に防げる(画面ごとに受験生本人が確認できる)利便性が持ち味。出願登録した後、顔写真や調査書、受験料払込の証明などを郵送する必要はあるが(大学によって異なる)、ネット環境に慣れた現代の受験生にとって、むしろ気軽な方法ともいえる。
 14年入試から、東洋大・武蔵野大では紙の願書を廃止し、全面的に「ネット出願」に移行。近畿大もほぼ全面的に(一部の入試を除く)、中京大では一般入試を対象に、やはり紙の願書を廃止し「ネット出願」に完全移行する。
 また、愛知学院大・中部大・大阪工業大・桃山学院大・神戸学院大・福岡大などが「ネット出願」を新規実施(紙の願書による出願と併用。対象となる入試は各大学で異なる)し、あわせて受験料割引も行う。既に実施している大学でも、工学院大・東京電機大・摂南大などが「ネット割」を導入。割引額は各大学や入試方式で異なるが、だいたい「3千円~5千円」の範囲だ。
 13年入試では京都産業大・龍谷大・近畿大が相次いで「ネット割」を導入、周囲への波及効果(他校との併願増など)もあり、関西地区全体の志願者大幅増の起爆剤となった。14年も新規実施校の多くで、学内併願増による志願者増が見込まれ、私立大入試で最大の変動要因となりそうだ。 なお、先生方からは「手軽さと割引ゆえの、熟慮なき出願につながるのでは」と心配する声が寄せられた。受験生には、ネット上でも紙の願書を作成する時と同じ覚悟と慎重さが求められる。

表2 看護系学部・学科の新増設と
定員増(9月中旬現在の判明分)、表3 教員養成系学部・学科等の新増設と定員増(9月中旬現在の判明分)


【系統別】理系全般や国際・教育が志願者増、法・経済・歯が志願者減か
 学部系統別ではここ数年と同じく、国公立・私立ともに“理系・資格志向”による「文低理高」の志望動向が続きそうだ。
 就職状況がやや改善されたとはいえ、「文系より理系の方が就職の可能性が高い」との認識は根強い。保護者の勧めもあり、すでに高1・2の文理分けの時点で理系志望者が増え、しかも学力上位層が理系にシフトし、さらに“理系女子”も増えている模様。「理系人気」は構造的な現象であり、よほど就職状況が好転しない限り、しばらくは続くものと見られる。
 このため、13年とほぼ同じく、国際関係・外国語、教員養成、理工、農、医、薬、医療・看護など、おもに理系学部や、資格取得を目的とする学部系統が人気を集めそう。特に、看護系や教員養成系では、学部・学科等の新増設や定員増が目立ち(表3・4)、受け皿の拡大がさらに志願者増につながりそう。また、国際関係・外国語はグローバル化の急速な進展が背景にある。
 一方、法・経済をはじめとした文系学部と、前年に志願者急増の歯学部は志願者減が見込まれる。特に、法は司法試験合格率の低迷、相次ぐ法科大学院の募集停止、公務員採用数の減少、弁護士の就職事情の悪化など、敬遠材料が多い。



進路指導の先生方は14年入試をどう見ているか
 進路指導のプロである先生方は、14年入試をどのように見据えているのか。アンケート結果をもとに、基本的な考え方や対応策を示していこう。


A.国公立大志向はどうなりますか?
(1)強まる…11%
(2)やや強まる…56%
(3)変わらない…28%
(4)やや弱まる…5%
(5)弱まる…0%

B.私立大志向はどうなりますか?
(1)強まる…0%
(2)やや強まる…22%
(3)変わらない…61%
(4)やや弱まる…17%
(5)弱まる…0%

 前年の調査と比べ、Aは(3)が増加し(1)(2)が減少、Bは(2)が増加し(3)(4)が減少。国公立大志向の強さは変わらないものの、前述の通り、私立大への志向もやや復活している模様。やはり、15年新課程入試を意識した、受験生や保護者の“安全志向”を映し出す結果となった。

C.14年入試での併願校数はどうなりますか?
(1)13年とほぼ同数…72%
(2)13年よりやや増える…17%
(3)13年よりやや減る…11%

 前年より(2)が増え、(1)が減った。セ試の易化に伴う国立大後期への出願増、との予測に加え、上記Bと連動した結果といえ、限られた受験用資金の中で、“浪人回避”のため私立大の併願校数をやや増やす、と見ている。もちろん、「ネット割」や学内併願の割引といった受験料減額制度の普及や、奨学金制度の拡充が背景にあることは確かだ。

D.国公立大のセ試を課す推薦・AO入試への取り組みについては?
(1)13年とほぼ同様…61%
(2)13年よりやや重視…39%
(3)13年よりやや軽視…0%
(4)関心がない…0%

 後期の選択肢が狭まり、「プレ前期日程」として重要性が増した、国公立大の「セ試を課す推薦・AO入試」について質問した。導入・拡充が進み、特に医学部の「地域枠」推薦・AOはセ試を課すケースが主流。後期で併願先を探すのが年々難しくなる中、進路指導の先生方の戦略も、一般入試を重視しつつ、志望動機が明確で、適性のある受験生については、セ試を課す推薦・AOも「やや重視」する方向へ転換しつつある。

(文責/小林)


■地区別に志望動向・難易変動を予測する!■

【北海道・東北】旭川医科大・北海道大・岩手大・秋田大が志願者増、東北大・弘前大・福島大が志願者減か!?

以下、各地区のおもな大学について、14年一般入試の志望動向予測と変動要因を見ていこう。文中、変更点は13年→14年で表記。学部・学科等の名称は、略称で「学部(学科)」と記載。国公立大は前期日程=【前】、後期日程=【後】、公立大中期日程=【中】、昼・夜間主コース=[昼] [夜] 、センター試験=セ試、個別学力検査等(2次試験)=2次、セ試を課さない推薦=セ試免除推薦、セ試を課す推薦=セ試課す推薦、AO入試=AO、実質倍率(受験者数÷合格者数)=倍率、と略記。私立大も入試方式・日程等を略記した。


<国公立大>
●北海道大
 前期の総合入試(学部別入試とは別に、文系・理系の大括りで募集。理・薬・工・農は同入試のみで実施。入学後、2年次進級時に所属学部・学科を決定)は、前年(13年)の志願者増の反動から、文系で志願者減が予想される。
 一方、前期の学部別入試や後期では、やはり前年の反動で、文【後】・教育【前】・法【前】【後】・経済【前】【後】・理【後】・医(保健)【後】・農【後】・獣医【前】【後】で志願者増、歯【前】【後】で志願者減が見込まれる。
●旭川医科大
 医(医)【後】・医(看護)【後】は、医学系の後期縮小で選択肢が狭まる中、前年(13年)の志願者大幅減の反動で、増加が見込まれる。また、医(医)【前】も札幌医科大‐医【前】から流入しそうだ。
●北海道教育大
 5キャンパスのうち、函館校を「人間地域科学課程→国際地域学科(330人→285人に定員減)」、岩見沢校を「芸術課程、スポーツ教育課程→芸術・スポーツ文化学科」と、教員養成以外の課程を「学科」に改編し、札幌校(教員養成課程のみ)を定員増(250人→270人)の予定。函館校は募集人員を削減(前期170人→155人、後期65人→60人)、岩見沢校は後期の比率を高める(前期97人→77人、後期35人→52人)。
 募集人員減の函館校【前】・岩見沢校【前】で志願者減、募集人員増の札幌校【前】・岩見沢校【後】で志願者増の見込み。また、前年の大幅減の反動から、旭川校【前】【後】・釧路校【前】【後】でも志願者増が見込まれる。
●室蘭工業大
 工[昼]でセ試課す推薦を導入し、前期を募集人員減(365人→304人)。工[昼]【前】は志願者減が見込まれ、北見工業大‐工【前】に流出しそう。一方、同【後】は前年の反動で志願者増が見込まれる。
●弘前大
 前年の反動から、人文【前】【後】・医(保健)【前】【後】・理工【後】・農学生命科学【後】で志願者増、医(医)【前】・理工【前】・農学生命科学【前】で志願者減が見込まれる。医(医)【前】は募集人員減(67人→65人:AO募集枠拡大)も要因となりそうだ。
●岩手大
 前年の反動から、人文社会科学【前】・工【後】・農【前】の志願者増、教育【前】【後】の志願者減が見込まれる。農【前】には弘前大‐農学生命科学【前】から志望者が流入、教育【後】からは宮城教育大‐教育【後】へ流出しそうだ。
●東北大
 東日本大震災(以下、震災)の影響で12年に減少した反動で、13年は志願者6%増。14年はやや志願者減が予想される。前年の反動もあり、文【前】・歯【前】が志願者増、経済【前】・理【後】・農【前】が志願者減の見込み。経済【前】は社会科学系の不人気も要因となりそうだ。
●秋田大
 教育文化(4課程)・工学資源(8学科)の2学部を、国際資源(1学科3コース)・教育文化(2課程)・理工(4学科)の3学部に改編し、教育文化で学校教育課程の定員増(100人→110人)を行う予定。新設の国際資源は、英語による専門教育や海外インターンシップの必修化などにより、国際的なエネルギー・鉱物資源開発をリードする“グローバル人材”を養成する、という教育内容のユニークさが、“国際系人気”や“理系人気”にマッチし、志願者を集めそうだ。この他、前年の反動から、医(医)【前】【後】・医(保健)【後】で志願者増が見込まれる。
●山形大
 前年の反動から、人文【前】【後】・地域教育文化【前】・医(医)【前】・医(看護)【前】・工[昼]【前】・農【後】で志願者増、地域教育文化【後】・理【前】【後】・工[フレックス]【前】・農【前】の志願者減が予想される。医(医)【前】は募集人員減(95人→90人)のため、難化は必至。工[フレックス]【前】は募集枠拡大(30人→35人)したが、2次の面接追加、札幌会場の廃止も志願者減の要因となりそうだ。
●福島大
 人間発達文化学類(以下、学類を略)で募集人員を「前期150人→165人、後期40人→30人」に変更。前期で、文化探究専攻、スポーツ・芸術創造専攻が「専攻別→クラス別」募集となり、文化探究専攻の2次で「言語文化クラス=小論文→国語または英語、数理科学クラス=小論文→数学」に変更。後期は「学類一括→専攻別募集」となり、2次を「国語・数学・外国語から1→小論文」に変更する。
 前期は募集人員増に加え「小論文→学科試験」化で対策が立てやすくなり、志願者増が見込まれる。一方、後期は募集人員減と「学科試験→小論文」化が敬遠され、志願者減か。
 この他、震災復興などの遅れに加え、前年の反動もあり、経済経営【前】・行政政策【前】・共生システム理工【前】【後】で志願者減、経済経営【後】で志願者増が見込まれる。
●札幌医科大
 医【前】の募集人員で、北海道医療枠を35人→55人に拡大、一般枠を40人→20人に縮小する。北海道医療枠は卒業後の道内の医療機関における臨床研修(2年間)と勤務(7年間)が条件で、特別推薦と異なり奨学金制度が適用されないので、道外出身者は旭川医科大‐医(医)【前】へ流出するとみられ、やや志願者減か。一方、前年の反動から、保健医療【前】で志願者増が見込まれる。
●岩手県立大
 隔年で志願者増減を繰り返し(11年33%減→12年23%増→13年21%減)、その反動から看護【前】【後】・社会福祉【前】【後】・ソフトウェア情報【前】【後】で志願者増の見込み。一方、やはり前年の反動で、総合政策【前】の志願者減が見込まれる。
●山形県立米沢栄養大(仮称)
 健康栄養学部のみの4年制大学を新設予定。一般入試は、開設初年度からセ試を課す分離分割方式で実施(募集人員=前期24人・後期4人)。人気系統だけに多くの志願者を集めそうだ。
●福島県立医科大
 前年の反動で、医【前】【後】・看護【後】の志願者増、看護【前】の志願者減が見込まれる。医【後】は2段階選抜の予告倍率緩和(募集人員の約8倍→約9倍。以下、「募集人員」を略)も要因となろう。

 この他、前年の反動から、小樽商科大‐商[昼]【後】、山形県立保健医療大【前】で志願者増が、名寄市立大‐保健福祉【前】【後】、青森県立保健大【前】【後】、宮城大‐看護【前】【後】・事業構想【後】・食産業【後】、秋田県立大‐システム科学技術【前】【後】・生物資源科学【後】、会津大‐コンピュータ理工【前】で志願者減が見込まれる。国際教養大は就職状況や教育に対する高評価が定着、全国の成績上位層から狙われ、高倍率の激戦が続きそうだ。

<私立大>
 13年は、地区全体で志願者12%増、合格者は3%増(旺文社集計。以下同じ)で、倍率は1.9倍→2.0倍とアップした。14年も地元志向は強いものの、専門学校進学に転換する傾向もみられ、国公立大の併願先である北海学園大東北学院大や医療系・理工系以外は、やや反動による志願者減が見込まれる。
 北海学園大では人文1部でセ試利用Ⅱ期を新規実施。北海道工業大は、名称変更(北海道科学大に改称予定)、学部改組(医療工→保健医療。看護・理学療法・診療放射線の3学科を増設)、学部統合(創成工・空間創造→工)と全学的な改編を行う。岩手医科大は一般前期の試験場を、歯が札幌、薬が福岡に増設する。


  
【関東・甲信越】国公立では千葉大・横浜国立大など“準難関校”の後期、私立では難関~中堅の理工系が志願者増か!?


<国公立大>
●茨城大
 工[昼]は、募集人員を「前期322人→304人、後期92人→117人」に変更。前年の反動もあり、前期で志願者減が見込まれる。また、やはり前年の反動で、人文【前】・教育【後】・理【後】・農【前】【後】が志願者増、教育【前】で志願者減が見込まれる。
●筑波大
 国際総合学類で後期を廃止、前期の募集人員を増加(48人→56人)するが、同【前】は前年の志願者27%増の反動から、志願者はほぼ前年並みと見られ、やや易化しそう。社会工学類も募集人員を変更(前期75人→80人、後期20人→15人)し、前期で志願者増が見込まれる。
 この他、募集人員の多い各学類の前期では、前年の反動から、人文・比較文化・社会・教育・生物・生物資源・地球の志願者増と、物理・化学・工学システム・情報科学・医の志願者減が予想される。
●宇都宮大
 前年の志願者28%増の反動から、教育【後】・工【後】・農【前】【後】で志願者減が見込まれる。農【前】【後】からは茨城大‐農【前】【後】へ流出しそうだ。一方、教育【前】では志願者増が見込まれ、茨城大‐教育【前】から流入しそうだ。
●群馬大
 前年の志願者13%減の反動から、教育【前】・社会情報【前】【後】・医(医)【前】・医(保健)【後】で志願者増が見込まれる。
 理工は13年の改編(昼間7学科・夜間主1学科→昼間4学科・昼夜開講のフレックス制1学科。前期の募集枠拡大)の認知度が高まり、理工[昼]【前】は志願者増の見込みだが、理工[フレックス]【前】は大幅減が見込まれる。
●埼玉大
 経済[昼]【前】でセ試枠(セ試のみで判定)を「国際プログラム枠(セ試のみで判定。英語力検定試験を受験した場合、その成績をセ試の英語に換算)」に変更。また、教養・教育・経済[昼]の前・後期でセ試の選択科目を削減(教養=公民から現代社会を、理科から理科総合A・Bを除外。教育=地歴からA科目を、理科から理科総合A・Bを除外。経済[昼]=理科から理科総合A・Bを除外)。前年の反動もあり、教養【前】【後】・経済[昼]【後】でやや志願者減が予想される。
●千葉大
 学部改組(法経→法政経)を予定。学科を統合(3→1学科)、4コースを設け、2年次進級時に所属コースを決定する(経済学特進プログラムのみ1年次)。ただし14年は、募集段階では従来の3学科で、募集人員、科目・配点等も13年と変更がない。
 前年の反動から、文【後】・医【前】【後】・薬【後】・看護【前】で志願者増、文【前】・法経【後】・園芸【後】で志願者減が見込まれる。また、理【後】・工【後】は、東京大‐理Ⅰ・Ⅱ、東京工業大の併願先として高レベルの激戦が続きそうだ。
●東京大
 難関大志望者の「東大離れ」が続いている模様。特に文科類が人気低下、文Ⅰ~Ⅲ【前】で志願者減が見込まれる。また、前年の反動から理Ⅲ【前】も志願者減が予想される。一方、16年に廃止予定の後期(理Ⅲを除く全科類共通入試)で、やや志願者増が見込まれる。
●東京外国語大
 前年の反動や“国際関係人気”に加え、筑波大‐国際総合学類の後期廃止の影響もあり、国際社会【前】【後】で志願者増が予想される。
●東京工業大
 前期は、セ試で基準点(950点満点中600点以上)を超えれば、あとは2次(数学・理科・英語)のみで合否が決まるため、私立理系型の難関大志望者に根強い人気があるが、北陸・東海以西では注目度が低く、ほぼ前年並みの志願状況となりそう。ただし、前年の反動から、第4類【前】は志願者減、第1類【前】が志願者増の見込み。
●一橋大
 社会科学系不人気の影響を強く受け、全体としては引き続き志願者が減少しそう。ただし、経済【前】はやや志願者増が見込まれる。
●横浜国立大
 理工では、13年に募集人員の配分を「後期→前期重視」に転換(前期303人→407人、後期388人→279人)。前期は志願者16%増、後期も志願者2%減に留まり倍率アップ(3.3倍→3.5倍)。14年も、後期が東京工業大【前】など難関大の併願先として人気が高まり、さらに難化が見込まれる。また前年の反動から、経営[昼]【前】【後】の志願者増が予想される。
●新潟大
 前年の反動から、人文【前】・経済【前】【後】・医(医)【前】・医(保健)【前】【後】・歯【前】・工【前】【後】の志願者減、教育【後】・法【前】・歯【後】の志願者増が予想される。医(医)【前】は募集人員減(87人→85人:推薦枠拡大)も志願者減の要因となりそう。工【前】から、山形大‐工[昼]【前】などへ流出しそうだ。
●山梨大
 工【前】で、セ試・2次の配点を「900:250→900:400」と2次比率を高めた。セ試の平均点アップの場合は敬遠材料となりそうだが、2学科の募集人員増(機械工30人→35人、先端材料理工22人→25人)や、前年(14%減)の反動もあり、やや志願者増が見込まれる。
 この他、やはり前年の反動から、工【後】・生命環境【前】【後】の志願者増、教育人間科学【前】・医(医)【後】・医(看護)【前】【後】の志願者減が見込まれる。ただし「後期のみ実施」の医(医)は、医学部志望者の数少ない併願先のため、小幅な減少に留まりそうだ。
●信州大
 教育【前】ではセ試を7→6科目に軽減。2次では学校教育(国語)を「国語必須」、同(英語)を「外国語必須」、同(数学)を「数学必須」とし、同(社会科)で地歴・公民を追加するなど、課程・コースの特性にあわせた科目変更を行ったが、前年の反動もあり、志願者増が見込まれる。
 医(医)【前】で、2次に外国語を追加し、小論文・面接を「段階評価→配点化(100点)」に変更、セ試・2次の配点を「900:150→450:400」と2次比率を高めたため、志願者大幅減は必至。
 この他、前年の反動から、経済【後】・理【前】【後】・医(医)【後】・工【後】の志願者増、人文【後】・医(保健)【前】・農【前】【後】の志願者減が予想される。
●群馬県立女子大
 国際コミュニケーション【前】【後】で、セ試の地歴・公民、理科を「高得点科目→第1解答科目」利用に切り替えたが、前年の反動で志願者増か。一方、文【前】【後】は学内のゆれ戻し(文→国際コミュニケーション)で志願者減が見込まれる。
●首都大学東京
 都市教養【前】・都市環境【前】・システムデザイン【前】で2段階選抜の予告倍率を引き締める(約8倍→約6倍)。また、都市教養(経営学系)【前】で募集人員減(151人→146人:指定校推薦を拡大)、都市環境(地理環境)【前】【後】でセ試を6→7科目に増加と、いずれも敬遠材料となりそう。この他、前年の反動から、都市教養【後】・都市環境【後】・システムデザイン【後】・健康福祉【前】が志願者増、健康福祉【後】が志願者減の見込み。
●横浜市立大
 医(医)【前】で2段階選抜の予告倍率を引き締める(約3.3倍→約3倍)。前年の反動もあり、医(医)【前】は志願者減、医(看護)【前】は志願者増が見込まれる。国際総合科学【前】は13年の入試改革(455人→420人に募集人員減。文系の3学系がセ試3科目型から「A方式7科目・B方式3科目」に複線化、2次に英語を追加。理学系が「セ試=5→7科目、2次=論文→数学・理科・外国語」に負担増)が引き続き敬遠材料となり、14年もやや志願者減が見込まれる。

 この他、前年の反動から東京医科歯科大‐医(医)【後】・歯【前】、上越教育大【前】、高崎経済大【前】【中】【後】、前橋工科大【前】【後】で志願者減が、お茶の水女子大‐文教育【前】【後】、東京学芸大【前】【後】、茨城県立医療大【前】【後】、山梨県立大‐国際政策【前】・人間福祉【前】・看護【前】で志願者増が見込まれる。

<私立大>
 13年は、地区全体で志願者4%増、合格者は2%増で、倍率は3.9倍でほぼ変わらず。難関~中堅上位校で倍率低下が目立った。強い地元志向から私立大入試が「地域ブロック」内で完結する中、首都圏を回避する傾向は14年も続くと見られる。また、地区内でも「後がない」意識による安全志向から、難関~準難関校を敬遠し、中堅上位~中堅校、特に“中堅理工系”に志願者が集中する傾向が続きそうだ。
 日本大の全学規模の統一入試「N方式1期」導入と、法政大の全学部日程「T日程」で複数同時併願を可能としたことは、首都圏の志望動向に大きく影響しそう。特に日本大の場合、専修大・大東文化大・明治学院大との日程重複もあり“台風の目”となろう。また、ネット出願に全面移行する東洋大、「ネット割」を導入する工学院大・東京電機大など、ネット出願に関わる変更を行う大学も人気を集めそうだ。
 早慶をはじめ、難関~準難関校の文系学部は全般的に志願者減・倍率低下が見込まれ、文系志望者にはチャンスが広がりそう。特に、国際基督教大・中央大などで、やや易化が予想される。一方、難関国立大の理系学部から、早慶や明治大・東京理科大などの理系学部への併願増が見込まれる。特に募集形態を変更(学部一括→学系別募集)した早稲田大‐基幹理工は人気を集めそう。また、東京理科大は13年開設の葛飾キャンパスの学部・学科が人気を集め、郊外キャンパスの理工が人気ダウンしそうだ。
 以下、志望動向に影響を与えそうな、各大学のおもな変動要因を紹介する。

●青山学院大
 法は一般入試の募集人員を「全学部日程40人→50人、A方式170人→160人、B方式40人→50人」に変更し、セ試利用入試で4教科型を廃止(3教科型に統一)。経済の個別学部日程でB方式(2科目型)を廃止。また、理工の2学科(物理・数理、経営システム工)のセ試利用入試で国語を除外(4→3教科に軽減)。
●北里大
 海洋生命科学・薬で、セ試利用入試の地歴・公民、理科について「出願時に申告→高得点科目を利用」に変更。医療衛生でセ試利用入試を、理(物理)でセ試併用入試を廃止する。
●慶應義塾大
 経済で一般入試の募集人員を「A方式500人→480人、B方式250人→240人」に削減。
●上智大
 総合グローバル学部を増設する予定。また、文の3学科(英文・ドイツ文・フランス文)で、一般入試から「学科試問」(学科の特性を踏まえた内容の記述試験)を除外する。
●成城大
 経済のセ試B方式前期で4科目型を追加。地歴・公民、理科については、他方式(第1解答科目指定)と異なり、高得点科目を採用する。
●東京電機大
 ネット出願の受験料割引制度を導入。一般入試では5千円、セ試利用入試は2千円を割り引く。また、セ試利用入試を、総合(4教科5科目)・理系(3教科4科目)・文理(2または3教科3科目)の3タイプから「4教科」「3教科」の2方式に整理。一般入試の募集回数も3回(A~C日程)から2回(前期・後期)に整理する。
●東洋大
 紙の出願書類を廃止し、全面的にネット出願へ移行する。また、法でD方式(最高得点科目重視)、社会(社会心理)でC方式(3科目受験の高得点2科目型)を廃止する一方、文(史学・教育)・経済(総合政策)・法(企業法)・社会(社会心理)・ライフデザイン(生活支援)のセ試B方式前期で4教科型(または4科目型)を、文・法・社会・国際地域のイブニングコースのセ試B方式で前期を新規実施する。
●日本大
 全学規模の統一入試「N方式第1期」を新規実施。従来のN方式(法・経済・商の3学部共通入試。3月実施)は第2期となる。9学部(法1・2部、商、国際関係、理工、生産工、工、歯、松戸歯、薬)が、同一試験日(2月1日)・同一問題で実施。複数学部・学科間、同一学部内の複数学科の同時併願が可能で、受験料割引制度も適用され、全国16会場で受験が可能。
●法政大
 T日程(統一日程入試)で、複数学部・学科の同時併願を可能にし(文‐日本文・地理を除く)、受験料割引制度も導入(2併願め以降を3万5千円→1万5千円)。情報科学のT日程で数学の出題範囲に「Ⅲ・C」を追加。また、グローバル教養でセ試利用入試を新規実施する。
●武蔵野大
 全入試で紙の出願書類を廃止し、ネット出願に完全移行する。また、学部改組(政治経済→法・経済)、教育の定員増(183人→200人)を予定。
●明治大
 総合数理でセ試利用入試を新規実施。一方、理工で一般入試の募集人員を削減(一般508人→483人、全学部統一91人→80人、セ試後期21人→7人など。指定校推薦を拡大)する。
●立教大
 入学前予約型の奨学金制度「自由の学府奨学金」を新設。一般入試またはセ試利用入試を受験する、首都圏(東京都、埼玉・千葉・神奈川の3県)以外の高校等出身(通信制を除く)の現役生を対象に250人程度を採用。年額で「文系学部=50万円、理学部=70万円」を支給する。
●早稲田大
 人間科学のセ試利用入試で、セ試(5教科6科目)のみの方式に加え、さらに数学の記述式問題を課す「数学選抜方式」を導入。同方式の配点は「セ試140点:記述560点」で、数学(出題範囲=Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C。Ⅲ・Cは選択問題)は一般入試と異なる試験日(2月8日)に行う。募集人員は両方式とも45人で併願可。 また、基幹理工で情報通信学科を増設し、募集形態を「学部一括募集→学系別募集」に変更。7学科を3学系(Ⅰ~Ⅲ)にグループ分けし、学系単位で募集し、入学後の2年次進級時に、原則として学系内から所属学科を決定する。


 自治医科大は、医で一般入試の出題範囲を拡大(数学にⅢ・B・C、理科にⅡを追加)。千葉工業大でセ試中期を新規実施する。
 桜美林大は、芸術文化以外の一般Ⅰ期で学外試験場を新設(仙台・福岡・那覇)。共立女子大はセ試利用入試の受験料を減額(1万9千円→1万5千円)。工学院大はネット出願の受験料割引制度を導入(一般入試・セ試利用ともに3千円を減額)。國學院大はセ試V方式の受験料を減額(1万8千円→1万3千円)し、複数併願時の割引(2学科め以降は1万3千円→8千円)も導入。国際基督教大はセ試利用入試を廃止し、一般入試を増員(250人→290人)。国士舘大では、セ試利用入試で国語の出題範囲から古文・漢文を除外し、政経のセ試Ⅰ・Ⅱ期に2教科型(英語必須)を追加。駒澤大は全学部統一日程入試で、水戸・長野に試験場を増設。実践女子大は東京都心にキャンパスを新設、文・人間社会の2学部を郊外から移転。成蹊大はE方式(全学部統一入試)・P方式(法の独自・セ試併用)で、静岡・福岡に試験場を増設する。
 大東文化大は法(法律)以外で全学部統一入試に後期(2/26実施)を追加。津田塾大はセ試利用入試の地歴・公民、理科について、4学科中2学科(数学・情報科学)を「高得点→第1解答科目」利用に切り替える。東海大は、医で一般A方式を60人→70人に増員し、1次選考から適性試験を除外。東京医科大は医(看護)でセ試利用入試を新規実施。東京都市大は、全学統一入試・一般前期で千葉・池袋に試験場を増設。日本歯科大は、生命歯の募集人員を「一般前期68人→53人、セ試前期25人→20人」に削減。武蔵大は人文・社会のセ試後期で7科目型を廃止。明治学院大は全学部日程で学外試験場を新設(仙台・静岡)。神奈川大は、経営のセ試利用入試で数学必須の4教科型を新規実施する。


【北陸・東海】金沢大・福井大・名古屋大・静岡県立大・愛知学院大が志願者増、岐阜大・三重大が志願者減か!?


<国公立大>
●富山大
 前年の反動から、経済[昼]【前】・理【前】・医(医)【後】・医(看護)【前】・芸術文化【後】で志願者増、人文【前】【後】で大幅増、人間発達科学【前】【後】・医(看護)【後】・工【前】で志願者減が見込まれる。
●金沢大
 機械工学類・電子情報学類でAOを廃止。機械工【前】は募集枠拡大(114人→120人)のため、やや志願者増が見込まれる。また、前年の反動から、人文【前】・法【前】・地域創造【後】・数物科学【後】・物質化学【後】・薬・創薬科学【前】で志願者増、法【後】・機械工【後】・電子情報【後】・自然システム【後】・医【前】・保健【前】で志願者減が見込まれる。
●福井大
 前年の志願者21%減の反動で、教育地域科学【前】・医(医)【前】【後】・医(看護)【後】・工【後】の志願者増が見込まれる。医(医)【前】は面接の「集団→個人」への変更、工【後】は2学科の募集人員増(機械工20人→34人、生物応用化学 15人→18人)も要因となりそう。一方、やはり前年の反動から、工【前】で志願者減が見込まれる。
●岐阜大
 医(医)は、前・後期の2次に集団面接を追加し、前期で2段階選抜を新規実施(予告倍率=約15倍)、後期で予告倍率を引き締める(約40倍→約15倍)ため、両日程ともここ数年の超高倍率から一転、志願者大幅減は必至。福井大‐医(医)【前】【後】、信州大‐医(医)【後】、浜松医科大‐医(医)【前】などへ流出しそうだ。
 工【前】【後】も2次負担増(英語を追加)が敬遠され、志願者減の見込み。三重大‐工【前】、福井大‐工【後】などへ流出しそうだ。 この他、前年の反動から、地域科学【前】・医(看護)【前】で志願者減、医(看護)【後】・応用生物科学【後】で志願者増が見込まれる。
●静岡大
 前年の反動で人文社会科学[昼]【後】・教育【後】・理【前】【後】・農【前】の志願者増、情報【前】・工【前】【後】・農【後】の志願者減が見込まれる。ただし工【前】【後】は、岐阜大‐工【前】【後】からの流入と、後期の募集人員増(電子物質科学科30人→35人、化学バイオ工学科28人→36人)のため、志願者減は小幅に留まりそう。人文社会科学[昼]【後】は、言語文化学科のセ試軽減(7→4科目)も要因となりそうだ。
●浜松医科大
 医(医)【後】は2段階選抜の新規実施(予告倍率=15倍)で、志願者減は必至。また、前年の反動から、同【前】の志願者増も見込まれる。
●愛知教育大
 教育(初等国語)で募集人員を「前期38人→42人、後期15人→11人」に、同(国際文化)で「前期40人→48人、後期28人→20人」に変更。前年の反動もあり、大学全体では、前・後期ともやや志願者増が見込まれる。
●名古屋大
 難関大志望者にも地元志向が強まり、全体的に志願者はやや増加しそう。前年の反動で、文【前】・情報文化【前】・医(医)【前】・農【前】は志願者増、医(保健)【前】は志願者減が見込まれる。また、理【前】は募集人員増(210人→220人:推薦を縮小)が志願者増の要因となりそうだ。
●名古屋工業大
 セ試・2次の配点を、工1・2部【前】で「600:900→450:1,000」に、同1部【後】で「450:900→300:1,000」に変更し、2次の配点比率を高めた。セ試の平均点がアップした場合は敬遠材料になるため、工1・2部【前】は志願者減が見込まれるが、名古屋大‐工【前】との併願が多い工1部【後】は、ほぼ前年並みの人気となりそうだ。
●三重大
 前年の志願者11%増の反動で、教育【後】・医(医)【前】・工【後】・生物資源【前】【後】の志願者減が見込まれる。生物資源は2学科の募集人員減(共生環境=前期50人→45人・後期19人→17人、生物圏生命科学=後期20人→15人)も要因となろう。生物資源【前】から静岡大‐農【前】へ流出しそうだ。 一方、やはり前年の反動で人文【後】・工【前】の志願者増が見込まれる。医(看護)【前】も2次負担減(国語を除外)が増加要因となり、2次負担増(1→2科目:外国語を選択→必須に)の三重県立看護大【前】から流入しそうだ。
●敦賀市立看護大(仮称)
 新設予定の同校の一般入試は、セ試を課さない別日程で実施。名古屋会場も設けるが、キャンパスの交通アクセスがネックになりそう。
●福井県立大
 経済【前】でセ試負担増(2~3科目→3~4科目)。一方、経済【前】・看護福祉【前】の2次で、国語の出題範囲から古典を除外。前年の反動もあり、経済【前】・生物資源【前】・海洋生物資源【後】で志願者減、看護福祉【後】で志願者増が見込まれる。
●静岡県立大
 看護で募集人員増(前期35人→70人、推薦15人→45人:短大部看護学科を統合予定)、前・後期ともセ試負担増(5→6科目)、前期の2次を「小論文→英語」に変更、後期は新たに2次(面接)を課す。後期は志願者減が見込まれるが、前期は募集人員増の影響が強く、学科増設(環境生命科学)予定の食品栄養科学【前】とともに、志願者増が予想される。看護【前】には、浜松医科大‐医(看護)【前】、愛知県立大‐看護【前】から流入しそうだ。また、前年の反動から、経営情報【前】の志願者増が見込まれる。
●愛知県立大
 外国語でセ試を課す「全国枠推薦(グローバル人材)」を新規実施し、前期の募集人員を299人→254人に削減。外国語【前】はやや志願者減が予想されるが、難化は必至。この他、前年の反動から、外国語【後】・看護【前】【後】・情報科学【前】の志願者減、日本文化【前】の志願者増が見込まれる。
●名古屋市立大
 前年の反動で、経済【後】・芸術工【前】【後】・看護【後】が志願者減、看護【前】・人文社会【前】【後】が志願者増の見込み。看護は募集人員の増減(前期50人→55人、後期15人→10人)も要因となりそうだ。


<私立大>
 13年は地区全体で志願者大幅増(19%増)に対し合格者11%増、倍率は2.5倍→2.7倍とアップした。14年も強い地元志向は継続、愛知学院大・中部大・名城大などで志願者増が予想される。一方で、愛知大・中京大・南山大の増加傾向は鈍りそうだ。

 常葉大は、法・健康科学でセ試利用入試を新規実施。愛知大は、M方式の試験場を富山・福井・松本に増設。愛知学院大は、経済・経営・商の3学部を名古屋市郊外から中心部の新設キャンパスに移転。また、ネット出願および受験料割引を導入し、一般入試・セ試利用・セ試併用ともに5千円を割り引く。金城学院大では、金城サポート奨学金(成績上位の合格者に対し年間の学費を全学科一律50万円に減額)の対象を、一般前期(100人)に加え、セ試前期(50人)にも拡大する。中京大は一般入試・セ試利用入試で紙の願書を廃止し、全面的にネット出願へ移行する(受験料の5千円減額は継続)。
 中部大は応用生物の管理栄養科学専攻で定員増(40人→80人)を予定。また、ネット出願および受験料割引を導入し、一般入試・セ試利用ともに5千円を割り引く。南山大は「全学統一入試」で、札幌・仙台に試験場を増設。また、理工(情報理工を名称変更)が「学部一括募集→学科別募集」に移行し、一般A方式で学科の第2志望制を導入。名城大では法のA方式で試験日を延長(2/1・2→2/1・2・3:自由選択制)し、後期(13年は2/6)を廃止する。

【関西】大阪大・神戸大が志願者増、和歌山大が志願者減か。私立大は“ネット出願”導入校の増加が影響大!?


<国公立大>
●滋賀大
 前年の反動から、経済[昼]【前】の志願者増、教育【前】【後】の志願者減が予想される。教育【前】は京都教育大【前】へ流出、経済[昼]【前】は和歌山大‐経済【前】から流入しそうだ。
●滋賀医科大
 前年の反動で、医(医)【前】・医(看護)【前】とも志願者減の見込み。京都府立医科大‐医(医)【前】、滋賀県立大‐人間看護【前】へ流出しそうだ。
●京都大
 北陸・東海以西のみならず、東日本の難関大志望者にも京都大への志向が高まっている。また、13年に理【前】が「セ試・2次の合計点で決定」するオーソドックスな選抜方式に変更するなど、他大学と入試スタイルの差異が小さくなったことも、安定した人気に結びついているようだ。ただし前年の反動から、医(人間健康科学)【前】・工【前】で志願者減、理【前】で志願者増が見込まれる。
●京都工芸繊維大
 工芸科学[昼]のうち、造形科学域は募集人員を削減(前期80人→70人、後期36人→30人)、前期でセ試を6→7科目に増加し、2次から「理科(物理)または総合問題」を除外するため、敬遠されそう。この他、前年の反動もあり、工芸科学[昼]【前】で志願者減が見込まれる。
●大阪大
 2年連続の志願者減(12年12%減→13年14%減)の反動から、文【前】・人間科学【前】・法【前】【後】・経済【後】・理【前】・歯【後】・基礎工【前】で志願者増の見込み。特に理【前】は、13年に後期を廃止し、前期を「191人→一般枠202人・挑戦枠37人」に増加しながら志願者4%増に留まり、倍率ダウンしたため狙われそう。
 基礎工も13年に後期を廃止し、前期を増員(326人→395人)しながら、工【前】と志願者が分散し、かえって減少したため、こちらも「工→基礎工」へのゆれ戻しがありそうだ。
 一方、外国語【前】【後】・医(保健)【後】・歯【前】・工【前】で志願者減が見込まれる。また、医(医)【前】は2段階選抜で、予告倍率(約3倍)に得点条件(基準点=セ試900点満点中630点以上)を追加し、やや敬遠されそうだ。
●大阪教育大
 前年の志願者11%減の反動から、教育1部【前】で志願者増が見込まれる。ただし、学校教育(数学教育)では募集人員の変更(前期38人→28人、後期9人→19人)が志望動向に影響しそうだ。
●神戸大
 経済は13年に後期を廃止、前期を160人→200人に増員したが、経営【前】と志願者が分散し経済【前】は前年比24%減、やや易化した。その反動から「経営→経済」へゆれ戻し、経済【前】は志願者増、経営【前】は志願者減が見込まれる。
 この他、前年の反動から、文【前】・国際文化【前】・発達科学【前】【後】・法【前】・理【前】・海事科学【後】で志願者増、医(保健)【前】【後】・海事科学【前】で志願者減が見込まれる。
●兵庫教育大
 学校教育【前】【後】は前年の反動から志願者増、鳴門教育大【前】【後】からの流入が見込まれる。
●奈良女子大
 全学的な改組を予定。理を「5→2学科(6コース)」に統合、生活環境を「4→5学科(心身健康学科を増設)」に再編(文・理の一部コース・定員を移行)し、各学部合計の一般入試の募集人員は、文が「前期103人→99人」、理が「前期104人→98人、後期44人→32人」、生活環境が「前期93人→110人、後期30人→39人」に変更される予定。前年の反動もあり、生活環境【前】【後】・文【前】で志願者増が見込まれる。
●和歌山大
 前年の反動で、教育【前】・経済【前】【後】・システム工【前】の志願者減、教育【後】・観光【後】の志願者減が見込まれる。教育【前】は奈良教育大【前】へ流出、経済【前】は滋賀大‐経済【前】へ流出しそうだ。
●大阪市立大
 13年は神戸大‐経済の後期廃止の影響で、同‐経済・経営からの併願増がみられた経済【後】・商【後】は、その反動から志願者減が見込まれる。この他、やはり前年の反動で、商【前】・経済【前】・医(看護)【前】の志願者増、生活科学【前】の志願者減が見込まれる。なお、医(医)【前】で2段階選抜の基準を「予告倍率(5倍)→セ試得点(900点満点中650点以上)」に転換。セ試の平均点がアップした場合、志願者増に結びつきそうだ。
●大阪府立大
 大阪市立大との統合構想が発表され、今後の期待感が高まっている模様。前年の反動もあり、現代システム科学域【後】・地域保健学域【前】【後】で志願者増が見込まれる。地域保健学域には和歌山県立医科大‐保健看護【前】【後】から流入しそうだ。
●兵庫県立大
 経営【前】【後】で、セ試の科目選択幅を拡大(地歴・公民に地歴A科目、倫理、政治・経済を、理科に理科総合A・Bを追加)。しかし、学内で「経営→経済」への志願者のゆれ戻しが予想され(例:経済【前】=12年29%増→13年34%減、経営【前】=12年19%減→13年31%増)、経営【前】【後】の志願者減、経済【前】【後】の志願者増が見込まれる。
 やはり前年の反動から、環境人間【後】で志願者増、看護【前】【後】・理【中】で志願者減の見込み。看護【前】【後】から神戸市看護大【前】【後】へ流出しそうだ。
●奈良県立大
 地域総合・観光の2学科を「地域創造学科」に統合し、4つの「コモンズ」(少人数対話型の教育を軸に、学問領域ごとに教員と学生が共に学ぶ共同体組織)を設置する予定。入試は従来と同じ学部一括募集で、2年次進級時に所属する「コモンズ」を決定する。ただし前年の反動から、前期で志願者減が見込まれる。
●奈良県立医科大
 医(医)は13年で募集人員の配分を「前期65人→22人、後期20人→53人」と後期重視に変更したが、いずれも倍率アップで難化したことから、前・後期とも志願者減が見込まれる。後期は2段階選抜の予告倍率引き締め(約15倍→約14倍)も敬遠材料となりそうだが、岡山大‐医(医)の後期廃止の影響から、小幅な志願者減となる見込み。一方、前期から鳥取大‐医(医)【前】、和歌山県立医科大‐医【前】への流出が見込まれる。この他、医(看護)も前年の反動から、前・後期ともに志願者減が見込まれる。

<私立大>
 13年では、地区全体で志願者は9%増、合格者は1%減。志願者増の一方で、合格者を絞り込む大学が目立ち、倍率は3.3倍→3.7倍とアップ。京都産業大・龍谷大・近畿大のネット出願の受験料割引(ネット割)導入は、各校のネット出願利用率の飛躍的な向上と志願者増に結びつくだけでなく、他大学との併願増など、地区全体への波及効果が大きかった。
 14年も「ネット出願」や「ネット割」の導入校が中堅クラスで続出(大阪工業大・摂南大・桃山学院大・神戸学院大)し、13年ほどではないが、志願者増の起爆剤となりそうだ。
 「関関同立」では、文系8学部が京都市内へ“都心回帰”し、「グローバル」を冠した2学部の高人気も目立つ同志社大、15年に京都・大阪間にキャンパスを新設する立命館大、3学部で定員増を行う関西大で志願者増が予想される。一方、「産近甲龍」では、一般入試や公募推薦をネット出願に完全移行する近畿大、「ネット割」を継続する京都産業大・龍谷大がやや志願者増か。京都産業大は一般中期の新規実施、龍谷大は15年の国際文化学部のキャンパス移転(滋賀県→京都市内)も志願者増の要因となりそう。
 以下、志望動向に影響を与えそうな、各大学のおもな変動要因を紹介する。

●京都産業大
 外国語学部を改組、6→4学科に統合し、4専攻を新設する。また、一般中期を新規実施し、スタンダード3科目型・高得点科目重視3科目型・セ試併用型を行う(後の2タイプはスタンダード3科目型の受験が必要)。さらに、外国語では2種類の英語試験(マーク式、記述式)を受ける「英語1科目型」を新規実施する。
●大阪工業大
 ネット出願を導入する。公募制推薦・一般入試・セ試利用入試が対象。受験料割引もあわせて導入し、セ試併用型以外は5千円を割り引く。
●関西大
 システム理工・環境都市工・化学生命工の理工系3学部の学部個別日程で、理科設問選択方式(2科目型)を新規実施。数学・英語の他に、理科は学科指定の2科目の各3問、計6問から4問を選択解答する。
 また、3学部で定員増を予定(外国語150人→165人、人間健康300人→330人、社会安全250人→275人)。このうち、2学部で一般入試の募集人員を増やす(外国語=学部個別日程45人→55人・全学部日程35人→40人、人間健康=学部個別日程70人→75人・全学部日程40人→45人・セ試利用前期13人→15人・セ試利用中期10人→13人)。
●近畿大
 一般入試・セ試利用入試・公募制推薦・AO入試など、ほぼ全ての入試で紙の出願書類を廃止し、ネット出願へ移行(指定校推薦などは対象外)。受験料の減額(3千円)は継続する。
●摂南大
 前期B日程(旧中期)で試験日自由選択制を導入。前期A・B日程で文系学部併願制度(文系4学部のうち、異なる2学部を併願できる)を新規実施。また、13年から導入したネット出願について、受験料割引を新規実施する。
●桃山学院大
 セ試C方式で中期を追加。前・後期と同じく「2教科型・3科目型」の2方式を実施し、相互の併願が可能。また、ネット出願を新たに実施する。推薦(公募制、専門・総合学科、特別活動)、一般入試(セ試併用を含む)、セ試利用入試が対象。受験料割引もあわせて導入し、1判定ごとに3千円を割り引く。
●甲南大
 E日程・A日程3教科型を「一般前期3教科型」に、C日程前期・中期を「セ試利用前期」に、独自・セ試併用のE日程C方式・A日程C方式・S日程を「セ試併用前期」に統合する。
●神戸学院大
 現代社会学部を増設する。また、公募制推薦・一般入試・セ試利用入試でネット出願を新たに実施。受験料割引もあわせて導入し、1出願につきそれぞれ5千円を割り引く。

 京都薬科大はC方式(セ試後期)で、理科を1→2科目に増加。同志社大はグローバル地域文化でセ試利用入試を新規実施。佛教大は一般B日程の独自・セ試併用型で、セ試を2→1科目に軽減する(独自入試は2科目のまま)。
 追手門学院大で、一般B日程に「3科目方式」と「高得点2科目方式(3科目方式の受験が必要)」を追加。大阪医科大では、医でセ試後期を3月に新規実施(セ試=5教科7科目、2次=小論文・面接)。大阪経済大は後期D方式(3月実施の2教科型)で英語を「選択→必須」に変更。大阪薬科大で一般A(旧F方式)の調査書点数化を廃止。関西医科大は3月に一般後期を新規実施、一般前期の1次試験会場を名古屋・福岡に増設する。
 関西学院大では、法で「関学数学併用型」を新規実施(英語必須のセ試2科目と独自入試の数学で判定)。神戸女学院大は文・人間科学でセ試後期を新規実施。武庫川女子大は、一般D(セ試利用)の英語にリスニングを追加する。

 
【中国・四国】鳥取大・岡山大・山口大・高知大が志願者増、広島大・愛媛大・岡山県立大が志願者減か!?


<国公立大>
●鳥取大
 13年は全学で志願者10%減。14年は反動から、地域【前】【後】・医(医)【前】【後】・医(生命科学)【前】【後】・医(保健)【前】・農【前】【後】で志願者増が見込まれる。
 医(医)では募集人員を「前期60人→65人、後期25人→20人」に変更。前期は募集枠拡大も志願者増の要因となりそう。後期は岡山大‐医(医)の後期廃止も影響し、難化は必至。また、医(保健)【前】は看護学専攻の募集人員増(40人→45人)も志願者増に結びつきそう。地域【後】・農【後】には、募集枠縮小の鳥取環境大‐環境【後】・経営【後】から流入する見込み。一方、やはり前年の反動から、工【前】で志願者減が見込まれる。
●島根大
 前年の反動から、教育【前】【後】・医(看護)【後】・総合理工【後】で志願者減、法文【前】【後】・医(看護)【前】・生物資源科学【前】【後】で志願者増が見込まれる。
●岡山大
 医(医)で後期廃止、前期の地域枠コースを新規実施のセ試課す推薦に移し、前期一般枠を88人→103人に拡大。前年の志願者16%減の反動もあり、医(医)【前】は志願者増が見込まれるが、募集人員の増加率には至らず、やや易化しそうだ。
 復活して2年目の理【後】は、13年に比較的低倍率だったこともあり、大阪大‐理【前】など難関大理学系の貴重な併願先として、やや志願者増か。この他、前年の反動から、法[昼]【前】【後】・経済[昼]【前】・理【前】・医(保健)【後】・歯【前】・工【前】・環境理工【後】・農【後】の志願者増、文【前】【後】・教育【前】・薬【前】【後】・環境理工【前】・農【前】の志願者減が予想される。環境理工は、環境デザイン工学科における後期の新規実施と前期の募集枠縮小(42人→35人)も志願者の増減に結びつきそうだ。
●広島大
 前年の志願者11%増の反動で、総合科学【後】・文【前】【後】・教育【後】・経済[昼]【前】・医(医)【前】・歯【前】・工【前】・生物生産【後】の志願者減が予想される。一方、やはり前年の反動から、総合科学【前】・法[昼]【後】の志願者増が見込まれる。また、医(医)【後】は募集人員を減らす(25人→20人:地域枠を推薦に移行)が、後期廃止の岡山大‐医(医)【前】、九州大‐医(医)【前】からの併願増でやや難化か。
●山口大
 前年の反動で、人文【前】・教育【後】・経済【後】・医(医)【前】【後】・農【後】・共同獣医【前】【後】が志願者増、経済【前】・理【前】【後】・医(保健)【前】【後】・工【後】・農【前】が志願者減の見込み。特に医(医)【後】は、後期廃止の九州大‐医(医)【前】からの併願増で、難化は必至だ。
●徳島大
 前年の反動から、総合科学【前】・医(医)【前】・歯【前】の志願者減、医(医科栄養)【前】【後】・医(保健)【前】【後】・歯【後】の志願者増が見込まれる。医(医科栄養)【後】は、2次の変更(集団面接→個人面接)も志願者増の要因となりそう。また、工[夜]【前】は前年の志願者64%増の反動を、募集人員増(32人→50人)が相殺、13年からの全学科一括募集(出願時に第3志望まで学科選択可)も人気要因となり、志願者はほぼ前年並みか。
●香川大
 前年の反動で、経済[昼]【前】・医(医)【前】【後】・工【後】・農【前】の志願者増、教育【後】・医(看護)【後】・工【前】・農【後】の志願者減が見込まれる。経済[昼]【前】は山口大‐経済【前】から流入、医(看護)【後】は高知大‐医(看護)【後】へ流出しそう。医(医)【後】は後期廃止の岡山大‐医(医)から併願が増えそうだ。
●愛媛大
 前年の8%増の反動により、法文[昼・夜]【前】・教育【前】・理【前】・医(医)【後】・工【前】で志願者減が見込まれる。理【前】からは、高知大‐理【前】へ流入しそうだ。一方、理【後】・医(看護)【前】・農【後】で志願者増が見込まれる。
●高知大
 隔年で志願者が激しく増減(11年10%減→12年35%増→13年26%減)する反動などから、人文【後】・教育【後】・理【前】【後】・医(医)【前】・医(看護)【前】【後】・農【前】【後】で志願者増の見込み。なお、教育(学校教育)に「科学技術教育コース(定員8人)」を新設、セ試課すAOのみで募集する。
●鳥取環境大
 募集人員を「後期→前期」へ移行(環境=「前期A方式45人→60人、前期B方式20人→15人、後期25人→10人」、経営=「前期A方式45人→50人、前期B方式20人→25人、後期25人→10人」。A方式はセ試5教科型、B方式はセ試3教科型)。環境【前】・経営【前】はやや志願者増、環境【後】・経営【後】は大幅減が見込まれる。
●島根県立大
 前年の反動から、総合政策【前】・看護【前】が志願者増、総合政策【後】が志願者減の見込み。看護【前】には、新見公立大‐看護【前】から流入しそうだ。
●岡山県立大
 前年の志願者34%増の反動から、保健福祉【前】【後】・情報工【前】【中】で志願者減が予想される。県立広島大‐保健福祉【前】、香川県立保健医療大【後】などへ流出しそうだ。一方、やはり前年の反動から、デザイン【前】は志願者増が見込まれる。
●県立広島大
 前年の志願者9%増の反動で、人間文化【後】・経営情報【前】【後】・生命環境【前】が志願者減の見込み。経営情報【前】【後】からは、尾道市立大‐経済情報【前】【後】へ流出しそうだ。一方、やはり前年の反動で、保健福祉【前】の志願者増が見込まれる。
●山口県立大
 看護栄養(看護)で定員増(50人→55人)を予定しているが、前年の大幅増の反動もあり、社会福祉【前】【後】・看護栄養【前】【後】で志願者減、国際文化【前】で志願者増が見込まれる。
●高知工科大
 システム工学群で募集人員を「前期85人→100人、後期15人→20人」に、環境理工学群も「前期50人→55人、後期10人→15人」に増加(推薦枠を縮小)。また、マネジメント【前】の2次で「小論文必須→小論文・国語(現代文)から1」に変更。全学で3年連続の志願者大幅減の反動もあり、システム工【前】【後】・環境理工【後】・情報【前】【後】・マネジメント【前】で志願者増が見込まれる。
●高知県立大
 看護【前】【後】・社会福祉【前】【後】でセ試の英語にリスニングを追加するが、隔年で志願者が増減(全学で、11年20%減→12年91%増→13年38%減)する反動から、文化【前】【後】・看護【前】【後】・社会福祉【後】・健康栄養【前】で志願者増が見込まれる。


<私立大>
 13年は地区全体で志願者12%増、合格者10%増。強い地元志向から、国公立との併願が多い広島修道大松山大などで引き続き志願者増が見込まれる。広島修道大はセ試利用入試の受験料減額(1万7千円→1万5千円)と一般後期(人間環境以外)の併願制(3出願まで同時併願可)導入も要因となりそう。この他、吉備国際大の学部増設(外国語)、日本赤十字広島看護大の入試変更(「英語・小論文」の一般後期を廃止、3科目のセ試後期を新規実施/セ試前期で「理科2→1科目」に軽減)、広島国際大の学部増設(医療栄養)とセ試利用入試の実施学部増(総合リハビリテーション)も注目される。


【九州】長崎大・大分大・宮崎大・福岡大が志願者増、佐賀大・熊本大・鹿児島大が志願者減か!?


<国公立大>
●九州大
 医(医)で後期を廃止し、前期を募集人員増(96人→111人)。前期は前年の志願者27%増の反動が強く、募集枠の増加率ほど志願者は増えないものとみられ、やや易化が予想される。一方、山口大‐医(医)【後】、熊本大‐医(医)【後】への併願が増えそうだ。
 法【前】【後】で、セ試の選択科目に倫政経を追加(13年は公民の選択不可)。他大学との併願がしやすくなり、志願者増が見込まれる。 この他、前年の反動で文【前】【後】・理【後】・歯【前】【後】・工【後】の志願者増、教育【前】・医(保健)【前】・薬【前】・芸術工【前】の志願者減が見込まれる。
●福岡教育大
 13年の全学的な改編(教員養成課程を定員増、他の2課程を縮小)の認知度が高まった模様。また、教育(初等=技術ものづくり)で前期を新規実施し、同(芸術=美術)を「後期のみ→前期のみ」に移行したこともあり、教育【前】はやや志願者増が見込まれる。佐賀大‐文化教育【前】などから流入しそうだ。
●佐賀大
 医(医・看護)【前】【後】のセ試で、公民の選択に倫政経を追加。医(医)の場合、他大学との併願がしやすくなり(医学科では公民を倫政経のみ指定するケースが多い)、前期は前年(32%増)の反動を相殺、志願者はほぼ前年並みか。
 経済【前】【後】は、募集人員減の長崎大‐経済[昼]【前】【後】や、長崎県立大‐経済【前】【後】から流入し、志願者増の見込み。一方、理工【後】では13年に2次を「課さない→課す(1科目)」に変更、セ試の難化で2次逆転を狙う層が殺到し、志願者が4倍超に膨れ上がったが、14年はその反動から大幅減が予想される。九州工業大‐工【後】へ志願者が流出しそうだ。
 この他にも、前年の反動から、医(看護)【前】で志願者増、文化教育【前】【後】・農【前】【後】で志願者減が見込まれる。
●長崎大
 「多文化社会学部」を増設予定。4コース構成で、グローバル世界・社会動態・共生文化の3コースは一括募集(前期75人・後期15人)、オランダ特別コースは前期のみ(10人)募集する。“国際系人気”に加え、セ試の負担が軽い(前期=4教科4科目、後期=3教科3科目)こともあり、長崎県立大‐国際情報【前】【後】などから志願者が流入しそう。ただし、2次の配点比率の高さ(前期=50~55%、後期=50%)や、セ試の外国語に基準点(前期=得点率80%以上、後期=同85%以上)を設定、基準点未満は出願不可となることが、敬遠材料となりそうだ。
 学部増設に当たり、経済[昼]・環境科学の2学部から定員を移行(経済[昼]355人→265人、環境科学140人→130人)する。経済[昼]は募集人員が大幅に削減(前期230人→190人、後期70人→40人)され、前・後期とも志願者大幅減は必至。佐賀大‐経済【前】【後】、山口大‐経済【後】などへ流出しそうだ。
 この他、前年の反動で、教育【後】・医(医)【前】・医(保健)【後】・歯【前】【後】・薬【後】・環境科学【前】・水産【後】の志願者増が予想される。薬【後】は後期廃止の熊本大‐薬【前】からの併願増が見込まれる。一方、やはり前年の反動と、募集枠縮小(30人→26人)から、環境科学【後】は志願者減が見込まれる。
●熊本大
 理でセ試免除推薦を廃止し、募集人員増(前期140人→150人、後期35人→40人)。理【前】は前年の反動を募集枠拡大が相殺、志願者はほぼ前年並みか。薬で後期を廃止(セ試課す推薦を新規実施)、併願先を長崎大‐薬【後】に求めそうだ。
 医(医)【前】では、2次で面接を追加し、2段階選抜の予告倍率を引き締める(約10倍→約5倍)。セ試の理科が生物必須であることも敬遠材料となり、志願者減の見込み。長崎大‐医(医)【前】、大分大‐医(医)【前】へ流出しそうだ。
 この他、前年の反動で、文【前】【後】・教育【前】・法【前】・医(医)【後】の志願者増、教育【後】・法【後】・薬【前】の志願者減が見込まれる。
●大分大
 前年の反動で、教育福祉科学【前】・経済【後】・医(医)【前】・医(看護)【前】【後】の志願者増、経済【前】・工【後】の志願者減が予想される。医(医)【前】は熊本大‐医(医)【前】から、医(看護)【前】【後】は宮崎大-医(看護)【前】【後】、大分県立看護科学大【前】からの流入が見込まれる。
●宮崎大
 前年の反動で、教育文化【前】【後】・医(医)【後】・農【前】・工【前】【後】の志願者増、医(医)【前】・医(看護)【前】【後】の志願者減が予想される。
●鹿児島大
 前年の志願者12%増の反動で、法文【前】【後】・工【前】・農【前】【後】・歯【前】・水産【後】が志願者減の見込み。工【前】・農【前】は学外試験場(東京)の廃止も要因となりそうだ。歯【前】からは、九州歯科大‐歯(歯)【前】などへ流出しそう。一方、理【後】・工【後】・水産【前】・共同獣医【前】は志願者増か。
●琉球大
 前年の反動から、法文[昼]【前】・法文[夜]【後】・観光産業科学[昼]【前】【後】・教育【後】・医(医)【後】・農【前】で志願者減、医(医)【前】・医(保健)【後】・工[昼]【前】【後】で志願者増の見込み。特に、医(医)【前】は募集人員減(75人→70人:推薦枠拡大)のため、難化が予想される。
●北九州市立大
 経済【前】の入試方式・募集単位を変更。セ試による区分(4教科型100人・3教科型24人)を取りやめ(3教科型を廃止)、2次の選択教科による区分(英語選択84人・数学選択40人)を導入した。私立文系型の志願者が離脱するとみられるが、前年の志願者38%減の反動が大きく、長崎大‐経済[昼]【前】、長崎県立大‐経済【前】から志願者が流入しそうだ。
 この他、前年の反動から、文【後】・外国語【前】・法【後】・経済【後】・地域創生【前】で志願者増、文【前】・国際環境工【前】で志願者減が見込まれる。

 この他、前年の反動から、次のような志願者の増減が予想される。福岡県立大では、人間社会【前】【後】が志願者減、看護【後】が志願者増。長崎県立大では経済【前】【後】・国際情報【前】が志願者減、看護栄養【前】【後】が志願者増。熊本県立大では、文【前】・環境共生【前】【後】・総合管理【前】【後】が志願者減。13年に志願者が4割超も減少した名桜大では、国際学群【前】【後】・人間健康【前】【後】ともに志願者増が見込まれる。


<私立大>
 13年は地区全体で、志願者13%増、合格者6%増、倍率は2.5倍→2.6倍にアップした。14年は、西南学院大・中村学園大・福岡大など、国公立との併願校や資格系・医療系の大学は志願者増が見込まれるが、その他は全体的にやや志願者減が予想される。
 福岡大はネット出願を新たに実施。受験料割引もあわせて導入し、1出願につき、一般入試は5千円を、セ試利用入試は3千円を割り引く。医(医)でセ試利用入試を新規実施することもあり、13年の「系統別日程」導入による増加に続き、14年も志願者増は必至だ。
 この他、産業医科大では、医で2次の小論文を配点化(50点)。熊本学園大では経済・外国語・社会福祉の一般前期で、セ試併用の「センタープラス型」を導入する。

この記事は「螢雪時代(2013年11月号)」より転載いたしました。

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