入試動向分析

2013年の国公立大入試はこう変わる!【2012年10月】

2012(平成24)年度

大阪大‐理・基礎工、神戸大‐経済、筑波大‐医学類で後期日程を廃止!

 

国公立大の入試概要をまとめた『選抜要項』が全て出そろった。2013年度の国公立大入試がどう変わるのか、募集人員や科目数の増減など、志望動向や難易変動に影響しそうなポイントを紹介する。

※この記事は『螢雪時代・2012年10月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)

 

 

岡山大‐理、九州大‐薬は後期復活。福岡教育大で教員養成課程を拡大。公立6大学の看護学科で定員増


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センター試験(以下、セ試)の地歴・公民、理科の成績利用については、国立の全部、公立の約6割が「第1解答科目を利用」することになった。一般入試では、全体的に個別試験(以下、2次)の負担増が目立つ。また、群馬大・岐阜大など理工系学部の改組、大阪大‐理・基礎工、神戸大‐経済などの後期廃止が注目される。

群馬大‐工、岐阜大‐工など、理工系学部で改組が目立つ

国公立大の2013年(以下、13年)入試「選抜要項」から、前年より大きく変更されたポイントを、募集人員の多い日程(主に前期)を中心に紹介する。また、「螢雪時代10月号」では、各大学の学部単位の募集人員(一部学科を含む)を日程別・系統別に分け、一覧表にして掲載した。同付録『国公立大学入試科目・配点一覧』とあわせ、出願校決定の参考にしてほしい。

 
(1)8大学がセ試「第1解答科目利用」に転換
セ試の地歴・公民、理科の成績利用について、2科目受験者が1科目判定の学部等に出願する場合、基本的に「第1解答科目を判定に利用」する大学(当該科目がない筑波技術大を除く)は、国立の福島大と公立7大学(愛知県立大は12年の4学部に続き看護学部)が「高得点科目を利用」から転換したため、国立の全て、公立の6割超を占めることになった。公立大については、8月中旬現在の指定状況を大学単位で簡略にまとめた(表1)。詳しくは、ホームページや今後発表される募集要項で必ず確認すること。

表1 国公立大 2013年センター試験の地歴・公民、理科2科目受験者の成績利用方法(8月中旬現在)

 

(2)理系学部の改組や定員増が目立つ
 群馬大‐工が8→5学科に改編、「理工学部」に名称変更。また、岐阜大‐工が9学科→4学科に、静岡大‐工も4→5学科に改編する。この他、福岡教育大の教員養成課程拡大や、岐阜大・鳥取大が共同で設置する「共同獣医学科」、公立6大学(山形県立保健医療大・新潟県立看護大・滋賀県立大・大阪市立大・愛媛県立医療技術大・福岡県立大)における看護系学科の入学定員増(編入学定員の削減など)も注目される。

 

(3)後期縮小続くも、一部でゆれ戻し
 大阪大‐理・基礎工、神戸大‐経済や、筑波大‐医学類、群馬大‐医(医)、名古屋市立大‐医などで後期を廃止、横浜国立大‐理工で募集人員の配分を「後期重視→前期重視」に転換。一方、岡山大‐理、九州大‐薬で後期を復活、奈良県立医科大‐医(医)で募集人員の配分を「前期重視→後期重視」に、岐阜大‐工でも「前期重視→ほぼ均等」に転換。いずれも志望動向に大きく影響しそうだ。特に大阪大‐理の入試改革(前期を複線化し「挑戦枠」を新設。研究奨励AOも導入)が注目される。
 新設予定の秋田公立美術大がセ試を課す分離分割方式(前期、公立大中期)に参入。また、12年に「私立→公立」に移行した鳥取環境大もセ試を課す分離分割方式(前期、後期)に参入。特に、後者は志望動向に影響しそうだ。
 この他、静岡大‐工、名古屋大‐教育、新見公立大、山口県立大など、推薦・AOから一般入試へ募集人員を移す傾向も見られる。

 

(4)一般入試では2次負担増が目立つ
 愛知教育大や横浜国立大‐理工の前期、佐賀大‐理工の後期など、2次について「課さない→課す」に転換、科目を増加、小論文や面接を学科試験に変更、といった負担増が目につく。

 

(5)東日本大震災の被災者への対応
 岩手大・東北大・山形大・福島大など、東北地区を中心とした大学で、被災者を対象とした受験料免除の特別措置を13年度も継続する(福島大は「全受験生→被災者のみ」に対象を変更)。また、岩手県立大・高崎経済大で、特別選抜(合格者は学費等の減免措置あり)を継続実施する。

(文責/小林)


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エリア別/国公立大学・2013年入試情報


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【変更点の見方】
以下の文中、学部・学科名は略称とし「学部(学科)」と記載。前期日程=【前】、後期日程=【後】、公立大中期日程=【中】、[昼]=昼間主コース、[夜]=夜間主コース、セ試=センター試験、2次=個別学力検査等、セ試を課さない推薦=セ試免除推薦、セ試を課す推薦=セ試課す推薦、AO入試=AO、と略記。変更点は「12年→13年」で表記。誌面の都合上、学科(専攻など)単位の小規模な変更や、ほぼ前年と変更のない大学は、原則として割愛。

北海道・東北

札幌医科大‐医の前期で「北海道医療枠」を新設!
●北海道大
 理(生物科学)でAO廃止、【後】10人→15人に増員。
●弘前大
 (1)人文で募集人員を【後】65人→80人に増員、セ試免除推薦を60人→45人に削減。/(2)教育(学校英語)で後期を廃止、【前】7人→10人に増員。また、同(学校国語)でセ試免除推薦を廃止、【前】12人→14人に増員。/(3)理工(物質創成化学)でセ試課す推薦を廃止、【後】6人→8人に増員。/(4)教育(学校音楽)【前】【後】、同(学校国語)【後】の2次で面接を除外。同(地域生活)【前】の2次で「国語・数学必須→理科・小論文から1」に軽減。/(5)理工(電子情報工)【後】の2次に理科を追加。
●東北大
 農で募集人員を【前】125人→120人に削減、セ試課すAOを10人→15人に増員。
●山形大
 (1)人文(法経政策)で【前】145人→130人に削減、【後】25人→40人に増員。/(2)工[昼](応用生命システム工)で後期を廃止、【前】44人→47人に増員。また、同(機能高分子工・機械システム工)・工[フレックス]でセ試課す推薦を導入、機能高分子工【前】74人→69人・機械システム工【前】87人→75人に削減。/(3)地域教育文化(食環境デザイン)【前】の2次で、面接→「化学・生物・英語から1」に変更。
●札幌医科大
 医で前期(75人)を「一般枠40人、北海道医療枠35人」に分割。新設の北海道医療枠は、卒業後の同校病院を含む道内の医療機関における臨床研修(2年間)と勤務(7年間)が条件で、確約書提出が必要。ただし、特別推薦と異なり、奨学金制度は適用されない。なお、同枠に出願した場合、自動的に一般枠が第2志望となる。
●札幌市立大
 デザインで【前】54人→59人に増員(定員増による)。
●公立はこだて未来大
 システム情報科学【前】で名古屋会場を増設。
●青森県立保健大
 健康科学(看護・理学療法・栄養)【後】で、2次から小論文を除外。
●青森公立大
 経営経済【前】で盛岡会場を増設。
●岩手県立大
 総合政策【後】のセ試で、合否判定に利用する教科数を「3→5」に増加(受験教科数は5教科で変わらず)。また、2次から面接を除外。
●秋田公立美術大
 (1)秋田公立美術工芸短大を母体に新設予定(定員100人)。13年から、一般入試はセ試を課す分離分割方式で実施し、募集人員は「【前】40人、【中】35人、推薦25人(一般12人、県内・市内各5人、指定校3人)」。/(2)一般入試(【前】【中】)で、学外試験場を仙台に新設予定。
●福島県立医科大
 (1)医【前】で2段階選抜の予告倍率を引き締める(募集人員の約6倍→約5倍。以下、「募集人員」を略)。/(2)医で2次の面接の配点を下げる(【前】120点→60点、【後】160点→60点)。

関東・甲信越

横浜国立大‐理工で定員配分を「後期重視→前期重視」に
●筑波大
 (1)医学類で後期廃止、【前】60人→63人、地域枠推薦9人→11人に増員。/(2)看護学類で後期廃止、【前】40人→45人に増員。/(3)教育学類でAO廃止、【前】25人→28人に増員。/(4)応用理工学類でAO廃止、【前】80人→82人、【後】20人→22人に増員。/(5)生物学類で【前】42人→37人に削減、【後】15人→20人に増員。
●宇都宮大
 (1)農で学科改組(生物生産科学科を、生物資源科学・応用生命化学の2学科に分割)。/(2)工(情報工)でAOを廃止、【前】53人→55人に増員。
群馬大-工の学部改組
●群馬大
 (1)工学部(昼間7学科・夜間主1学科)を、理工学部(5学科。うち1学科は昼夜開講のフレックス制)に改組する(図1)。学部全体の募集人員は「【前】266人→287人、【後】52人→48人、公募推薦151人→159人、専門・総合推薦21人→13人、AO5人→3人」に変更、うちフレックス制の総合理工学科は、推薦(8人)を廃止、「【前】3人→27人、【後】4人→3人、社会人15人→若干名」と前期を拡大した。/(2)社会情報でセ試免除推薦を20人→28人に増員、【前】60人→56人、【後】20人→16人に削減。/(3)医(医)で後期を廃止、【前】53人→73人、セ試免除推薦25人→35人に増員。/(4)医(医)【前】で2段階選抜の予告倍率を引き締め(約4倍→約3倍)、2次に理科2科目を追加。
●千葉大
 (1)園芸で理数大好き学生選抜を廃止し、【前】110人→116人、推薦10人→24人に増員。/(2)理(生物)で理数大好き学生選抜を廃止し、【前】25人→30人に増員。/(3)教育(中学美術)【前】の2次に面接を追加。
●東京医科歯科大
 歯【前】の口腔保健工学専攻で2段階選抜を廃止。
●東京工業大
 前期のセ試(5教科7科目)で、基準点(950点中600点以上)の扱いを厳格化。「個別学力検査の成績が極めて優秀な者は基準点に満たない場合であっても合格とすることがある」という特例を廃止し、基準点に満たない場合は「出願不可」とした。
●横浜国立大
 (1)理工で学部全体の募集人員の配分を「【前】303人→407人、【後】388人→279人、推薦・AO54人→59人」と、「後期重視→前期重視」に転換する。地球生態学EPで後期を廃止し、バイオEPで前期を新規実施(EPは「教育プログラム」の略)。/(2)理工【前】の2次で、化学生命系は外国語を、それ以外は理科2科目・外国語を追加し、セ試・2次の配点を「900:1,200」に統一。一方、理工【後】の2次は、外国語を除外、理科の科目を物理・化学必須に統一し、セ試・2次の配点を「900:1,200→650:900」に変更。
●山梨大
 (1)工【前】で東京会場を増設。/(2)医(看護)【前】で、2次の面接を「集団→個人」に変更。
●信州大
 (1)工で学部全体の募集人員を、【前】274人→284人、セ試課す推薦37人→45人に増員、セ試免除推薦118人→110人に削減。/(2)工【前】で学外試験場を新設(名古屋)。/(3)繊維【後】の2次で、数学の出題範囲を「II・III→I・II・III・A・B・C」に拡大。
●前橋工科大
 夜間主コースの工(総合デザイン工)で、【前】3人→12人、推薦B日程15人→20人に増員し、推薦A日程12人→4人、社会人10人→4人に削減。また、同【前】でセ試2→3科目に増加。
●首都大学東京
 健康福祉【前】【後】で、2次から小論文を除外。横浜私立大-国際総合科学の募集人員の変更
●横浜市立大
 (1)国際総合科学で募集単位を3→4学系に増やした(12年開設の国際都市学系で新規実施)。また、セ試課す推薦(35人)を導入。一方、前期を455人→420人に削減し、複線入試(A方式275人・B方式145人)を導入する(表2)。2方式の違いは、国際教養学系・国際都市学系・経営科学系が「セ試=A方式7科目・B方式3科目」、理学系が「2次の理科=A方式2科目・B方式1科目」。/(2)国際総合科学(理学系)【前】で、セ試を5→7科目、2次を「論文→数学・理科・外国語」に負担増。また、同(理学系以外)【前】の2次に英語を追加。/(3)医(医)【前】で、2次の小論文を「点数化→段階評価」に変更。/(4)医(看護)で、【前】80人→70人に削減、指定校推薦20人→30人に増員。また、同【前】で、セ試を4→6科目に増加。

北陸・東海

愛知教育大で全学的な入試改革、静岡大‐工で一般入試枠を拡大
●富山大
 理(物理)【後】で、セ試を7→4科目に軽減。
●金沢大
 医学類の募集人員を、【前】80人→85人に増加し、推薦(一般枠)を20人→15人に削減。
●福井大
 (1)工(知能システム工)のAOで、普通科・理数科・総合学科対象の募集枠を廃止し、【前】30人→37人に増員。また、同(材料開発工)で【前】45人→50人に増員、【後】20人→15人に削減。/(2)医(医)【前】で2段階選抜の予告倍率を引き締める(約7倍→約5倍)。
●岐阜大
 (1)工を「9学科→4学科9コース」に改編(募集はコース単位)。学部全体の募集人員の配分を「【前】297人→225人、【後】126人→233人」と、「前期重視→前・後期ほぼ均等」に移行し、セ試課す推薦87人→52人に削減。/(2)工【後】でセ試を、改編後の学科により「5または6科目→7科目」に増加し、「数学2科目、理科2科目(物理I・化学I・生物Iから選択)に統一。/(3)岐阜大と鳥取大で「共同獣医学科」を設置する。このため、「応用生物科学部獣医学課程」は「同共同獣医学科」に改組され、定員も増える(25人→30人。募集人員は【前】21人→26人)。/(4)教育(音楽教育)で後期を新規実施し、セ試課す推薦を廃止。
●静岡大
 (1)工で学部改組(4→5学科)を予定。学部全体の募集人員を「【前】272人→289人、【後】121人→136人、セ試課す推薦46人→51人、セ試免除推薦24人→11人、AO62人→38人」に変更。一般入試枠を拡大、AO枠を大幅に削減する。/(2)情報(情報社会)で【後】25人→30人に増員、セ試免除推薦10人→5人に削減。/(3)工のセ試では、前期を5→7科目に増加し、前・後期とも国語に古文・漢文を追加する。
●浜松医科大
 医(看護)【前】で、2次に英語を追加。愛知教育大(前期)の二次の科目増
●愛知教育大
 (1)後期を「初等=理科・家庭、中等=理科、養護教諭」で廃止し、「幼児教育、中等=教育科学・国語書道・美術・技術」で新規実施。募集人員は全体で「【前】568人→601人、【後】208人→182人」と、前期の比率を高めた。/(2)セ試・2次ともに負担増の選修・専攻等が目立つ。特に前期の2次では、初等教育の12選修中9選修、中等教育の12専攻中7専攻、特別支援・養護教諭の各課程などで学科試験による科目増を行う(表3)
●名古屋大
 (1)教育で【前】50人→55人に増員、セ試免除推薦を15人→10人に削減。/(2)法で【前】100人→105人に増員。/(3)医(医)【前】で2次に面接を追加し、2段階選抜を新規実施(予告倍率=約3倍)。
●三重大
工(電気電子工)でセ試課すAOを廃止し、【前】40人→46人、【後】18人→22人に増員。
●静岡県立大
 国際関係で後期を廃止し、【前】123人→141人に増員、セ試課す推薦(12人)を導入。
●名古屋市立大
 (1)医で後期を廃止、【前】80人→70人に削減し、セ試課す推薦(20人)を新規実施。/(2)人文社会科学で定員増(155人→194人)を行い、募集人員を【前】120人→137人、【後】30人→36人に増員。また、心理教育(人間科学を名称変更)・現代社会の2学科でセ試免除推薦を新規実施。

関西

奈良県立医科大‐医(医)で定員配分を「前期→後期重視」に
●滋賀大
 経済[夜]で一般前期(26人)を新規実施(社会人入試を50人→24人に削減)。
●京都大
 (1)総合人間【前】で、2次の英語から「聞き取りテスト」を除外。/(2)理【前】の選抜方法を「セ試を第1段階選抜のみに利用し、最終的な合否は2次(4教科)で、上位30名までを数学・理科、それ以下を全教科の得点合計で決定」する方式から、「セ試・2次の合計点で決定」する方式に変更。/(3)工【前】で、第2志望学科の登録が可能となった。大阪大-理の選抜方法の変更
●大阪大
 (1)理で後期を廃止。研究奨励AO(セ試課す:16人)を導入し、前期を「191人→一般枠202人・挑戦枠37人」に分割する(図2)。「一般枠」は従来方式、新設の「挑戦枠」(生物科学コースを除く)は一般枠の出願が必要で、挑戦枠が不合格でも一般枠による合格は可能。セ試は5教科7科目で共通、2次は一般枠の「数学、理科、英語」に加え、挑戦枠は「数学科=専門数学、その他=専門理科」を2日目に受験(試験時間=180分)。専門数学・理科が300点中150点未満の場合は、挑戦枠では不合格となる。/(2)理【前】で2段階選抜の予告倍率を引き締める(約4倍→一般枠の約3倍)。/(3)基礎工で後期を廃止し、【前】326人→395人、セ試課す推薦21人→40人に増員。また、同【前】で2段階選抜の予告倍率を引き締める(約4倍→約3倍)。
●大阪教育大
 教育(学校国語)で後期を新規実施、【前】35人→26人、セ試課す推薦13人→8人に削減。また、前期の2次に面接を追加。
●神戸大
 (1)経済で後期を廃止、【前】160人→200人、セ試課す推薦60人→70人に増員。/(2)発達科学(人間行動)でAO小論文受験方式を廃止、【前】28人→36人に増員。/(3)海事科学でAOを41人→20人に削減(2学科で廃止)、セ試課す推薦を新規実施(20人)。
●和歌山大
 システム工(情報通信システム・精密物質)【後】で、セ試を6→7科目に増加。
●滋賀県立大
 (1)人間看護で定員増(60人→70人)、【前】30人→40人に増員。/(2)人間文化(生活デザイン)【前】で2次を「小論文→国語」に変更、同【後】のセ試を3→4科目に負担増。/(3)工(電子システム工)【後】の2次で化学を除外(理科2→1科目に軽減)。
●京都府立医科大
医(看護)で後期を廃止し、【前】40人→45人、セ試免除推薦35人→40人に増員。
●大阪市立大
 (1)商で【前】175人→183人に増員、【後】33人→25人に削減。/(2)医(看護)で【前】30人→40人に増員(定員増)。
●大阪府立大
 現代システム科学域【後】で、2次を「課す→課さない」に軽減(面接を廃止)。
●神戸市外国語大
 外国語【前】【後】、同2部【前】【後】で2段階選抜を廃止。
●兵庫県立大
 経済・経営でセ試免除AOを廃止し、経済【前】105人→110人、経営は推薦48人→53人に増員。
●奈良県立大
 地域創造【中】で学外試験場を新設(名古屋)。
●奈良県立医科大
 (1)医(医)で募集人員の配分を「【前】65人→22人、【後】20人→53人、地域枠推薦15人→25人」と、「前期重視→後期重視」に変更。/(2)医(医)【前】で2次を「数学・理科2科目・英語→数学・理科1科目・英語を1試験時間(180分)で実施」に変更(理科を軽減)。/(3)医(医)【後】の2次を「小論文→数学・理科2科目・英語」に負担増。/(4)医(医)で2段階選抜の予告倍率を緩和(【前】=5倍→15倍、【後】=6倍→15倍)。

中国・四国

鳥取環境大がセ試利用の前期・後期実施に参入
●鳥取大
 岐阜大と鳥取大で「共同獣医学科」を設置する。このため、農(獣医)は同(共同獣医)に改組される。
●島根大
 (1)生物資源科学(農林生産)で【前】47人→54人、推薦18人→21人に増員。一方、同(地域環境科学)で【後】7人→5人、推薦18人→10人に削減。/(2)法文(社会文化)【前】【後】で、セ試の英語にリスニングを追加。/(3)生物資源科学(生命工)【後】で、2次に面接を追加。
●岡山大
 (1)理で後期を復活(22人)、【前】112人→115人に増員し、AO入試を廃止(物理チャレンジAOを除く)。/(2)環境理工(環境物質工)で後期を廃止、【前】28人→32人に増員。/(3)医(保健=看護)【前】で、2次から「国語または理科」を除外。/(4)薬(薬)【前】【後】で2次から面接を除外。
●広島大
 (1)歯(口腔工学)で後期を新規実施(5人)、【前】15人→12人、AO5人→3人に削減。/(2)歯(口腔保健)【前】の2次で面接を点数化。
●山口大
 (1)共同獣医【前】の2次で、数学の出題範囲からIII・Cを除外。/(2)理(物理・情報科学)【後】で、2次を「面接→数学・理科から1」に変更。
●徳島大
 (1)医(栄養)でセ試免除推薦を新規実施し、【前】25人→20人、セ試課す推薦15人→10人に削減。/(2)医(栄養)【前】で2次から数学を除外。/(3)工[夜]【前】が、学科別募集から全学科一括募集に変更(出願時に第3志望まで学科選択可)し、セ試を3教科4科目→5教科7科目(国語、地歴・公民を追加。理科1→2科目)、2次を1→2科目に負担増。
●愛媛大
 医(看護)【前】で、セ試を4教科4科目→5教科5科目に増加(「地歴・公民・理科から1科目選択」を「地歴・公民から1科目、理科から1科目」に変更)。
●高知大
 (1)人文(社会経済)【後】の2次を「課さない→面接」に負担増。/(2)医(医)【前】で2段階選抜の予告倍率を引き締め(5倍→4倍)、2次の面接を点数化。
●鳥取環境大
 (1)12年から「私立→公立」に移行した同校で、13年から一般入試全部を、セ試を課す分離分割方式(前期・後期)で実施する。入試方式・日程【後】との募集人員は、環境・経営の2学部それぞれ「AO5人、推薦43人、前期A方式45人・B方式20人、後期25人」(A方式はセ試5教科型、B方式はセ試3教科型)。/(2)環境【前】・経営【前】で名古屋会場を増設。
●島根県立大
 看護【前】で、セ試を4→5科目に増加。
●岡山県立大
 保健福祉(保健福祉)【前】【後】で、セ試6→3科目に軽減。
●新見公立大 
看護で、【前】35人→40人、【後】5人→8人に増員し、セ試課す推薦20人→12人に削減。
●山口県立大
 (1)国際文化・社会福祉・看護栄養でAOを廃止し、各学部の前期を「国際文化44人→50人、社会福祉42人→46人、看護栄養38人→43人」に増員。/(2)看護栄養(看護)【前】【後】で2次の面接を点数化。
●愛媛県立医療技術大
 前期を「看護学科35人→42人、臨床検査学科14人→15人」に、セ試課す推薦を「看護学科18人→26人、臨床検査学科6人→10人」に増員する。
●高知工科大
マネジメント【前】の2次でA・B方式とも「英語必須→英語・数学・地歴から1」に、同【後】の2次も「英語必須→英語・数学から1」に変更。

九州

福岡教育大で教員養成課程を480人→528人に拡大
●福岡教育大
 教員養成課程の定員を増加(初等教育300人→331人、中等教育130人→147人)。一方、教員養成以外の2課程を縮小し定員を削減(環境情報教育40人→環境教育20人、生涯スポーツ芸術55人→芸術27人。情報教育・スポーツ科学の2コースを廃止)。
●九州大
 (1)薬でセ試免除AOを廃止し、後期を復活(8人)。2段階選抜も実施する(予告倍率=約10倍)。/(2)理(数学)【後】で一般枠A・Bを統合し、セ試の配点を「国語・理科・外国語各50点、数学100点」、2次を「数学・英語」に統一。
●九州工業大
 (1)工・情報工でセ試課す推薦を新規実施。/(2)情報工【後】で、セ試を5→6科目に増加(国語を追加)。
●佐賀大
 (1)経済を「2課程(経済システム、経営・法律)→3学科(経済、経営、経済法)」に再編する予定(学部全体の定員は変更なし)。/(2)医(医)で【後】20人→10人に削減し、2段階選抜の予告倍率を緩和(約7倍→約10倍)。一方、推薦を「セ試免除→課す」に転換し、33人→44人に増員。/(3)医(医)【前】で2次を「総合問題→数学・理科・英語」に増加。/(4)理工【後】で2次を「課さない→課す」に変更。学科別に、数理科学・機械システム工は数学、物理科学・都市工は物理、知能情報システム・電気電子工は「数学・理科から1」、機能物質化学は化学を課す。
●長崎大
 (1)工でセ試免除推薦を廃止し、セ試免除AOを29人→44人、セ試課すAOを20人→27人に増員。/(2)教育(中学保健体育)【前】でセ試を5→7科目に増加。
●熊本大
 教育(生涯スポーツ福祉)で後期を新規実施(5人)し、【前】25人→20人に削減。
●宮崎大
 医(看護)【前】でセ試を6→5科目(数学2→1科目)に軽減。2次から小論文を除外。
●鹿児島大
 (1)共同獣医【後】でセ試を7→5科目に軽減し、2次を「小論文→面接」に変更。/(2)医(医)【前】の2次で、面接用作文を廃止。
●琉球大
 法文(総合社会システム、国際言語文化=英語文化)[昼・夜]【前】、観光産業科学【前】、教育(小・中学英語)【前】の2次で、英語からリスニングを除外。
●九州歯科大
 歯(歯)【前】で2段階選抜を新規実施(予告=約5倍)。
●福岡県立大
 看護で【前】40人→50人に増員(編入学定員を廃止)。
●熊本県立大
 文(英語英米文)で【前】20人→25人に増員、【後】18人→13人に削減。
●宮崎公立大
 人文【前】で、2次の英語からリスニングを除外。
●沖縄県立芸術大
 美術工芸(絵画)【前】【後】で、セ試を2→3科目に増加。
●名桜大
国際学群の前期B方式で、セ試を3→2科目に軽減。

 

(文責/小林)

この記事は「螢雪時代(2012年10月号)」より一部改変のうえ、転載いたしました。

 

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