入試動向分析

国公立大&私立大 2008年入試結果&2009年入試速報【2008年8月】

2008(平成20)年度

2008年は経済・理工が難化、
私立の医療系が易化!

 

 いよいよ夏休み。受験勉強に加え、オープンキャンパスへの参加も本格化する時期だ。志望校選びのために、2009年入試のポイントをおさえておくべき時期でもある。まずは、2008年度の一般入試結果を最終チェック。さらに、新設大学・学部や入試改革など、志望動向に影響しそうな要素を紹介し、2009年度の一般入試を予測する。

 

※この記事は『螢雪時代・2008年8月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)

 

 

一般入試の合格状況を総ざらい!
国公立・私立とも”準難関校”が激戦化、合格者絞り込みが顕著

 

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 2008年の一般入試結果を見ると、国公立大は「志願者:ほぼ前年並み・合格者2%減」、私立大は「志願者2%増・合格者1%減」。学部系統別では、経済・理工が難化し、社会福祉・歯や私立大の医療・看護が易化した模様だ。

 
 

国公立大は「志願者:前年並み、
合格者:2%減」、後期が難化

 
国公私立大学 推薦入試結果の推移

 国公立大の2008(以下、08)年の一般入試結果を「螢雪時代」編集部で調査したところ、4(6)年制大学の受験生数の減少(約5%減)にもかかわらず、国公立大全体の志願者数は07年に比べ0.2%減と、ほぼ前年並みを保った。一方、合格者数は2%減少したが、倍率(志願者÷合格者。以下、特に注記のない場合は同じ)は07年・08年ともに4.0倍で推移した。
 
 国語、数学I・Aなどの易化による、センター試験(以下、セ試)の平均点アップ(グラフ1)により、国公立大志向が強まった。ただし、受験生は過度に強気に走らず、実力相応校への堅実な出願傾向がみられ、難関校より”準難関校”が人気を集めた。
 
 後期を廃止・縮小し、前期や推薦・AO入試に移行する「前期集中化」により、後期の募集人員は21,743人→20,755人(07年→08年。以下同じ)と5%減少した。しかし、後期は合格者6%減に対し、志願者数は微減(1%減)に留まったため、倍率はアップ(7.7倍→8.1倍)し、全体的に難化した模様だ。一方、前期は志願者・合格者ともほぼ前年並みで、倍率は2.8倍と変動がなく、全体的には安定した入試状況だったといえる。
 
 「前期集中化」した大学を見てみよう。東京大では、後期の募集枠を324人→100人に縮小、しかも全科類一括募集(2次で共通問題を課す。入学時に希望により所属決定)に移行したが、超高倍率(34.9倍)の激戦となった。一方、前期は募集枠拡大(2,729人→2,953人)に対し、「志願者6%増・合格者8%増」で倍率は3.4倍と前年並みを保った。
 
 08年から後期を全廃した名古屋大では、前期で募集人員増(1,656人→1,718人:4%増)の割に志願者が集まらず(0.5%増)、倍率は全体で2.7倍→2.5倍とダウン。特に後期廃止学部(文・理・医・農)はいずれも大幅ダウンで易化した模様だ。また、東北大では後期を廃止した法《前期》・薬《前期》が比較的入りやすく、後期を残した経済《後期》が難化したようだ。
 
 「前期集中化」の影響で後期への併願が増えた”準難関校”では、千葉大‐文・法経・理・工、横浜国立大‐経済、名古屋工業大‐工、名古屋市立大‐経済、広島大‐文・法・経済の後期が難化した模様だ。
 
 学部系統別(グラフ2)に見てみよう。志願者増で合格者数がほぼ前年並みの経済・経営・商、工、医療・看護は倍率アップし、やや難化した模様。一方、志願者大幅減の社会・社会福祉、歯は易化したとみられる。教員養成は合格者数をやや抑えたため倍率アップしたが、弘前大‐教育(3.4倍→2.4倍)、奈良教育大(5.9倍→3.2倍)、山口大‐教育(3.5倍→2.5倍)など、実質倍率(受験者÷合格者)が大幅ダウンし、易化したケースも見られた。

 
 

私立大入試は「志願者:2%増、
合格者:1%減」、2極化進む

 

 「螢雪時代」編集部では、私立大一般入試の入試結果についても調査した。491大学の集計(志願者258.1万人)によると、志願者数は前年比で2%増加したが、合格者数は1%減少したため、倍率は全体で07年3.4倍→08年3.5倍とややアップした。
 
 入試方式別にみると、各大学の個別試験は「志願者数:ほぼ前年並み、合格者6%減」で、倍率は3.6倍→3.8倍とアップした。一方、セ試利用入試(一般・セ試併用型を含む)は、実施大学・学部の増加や募集枠拡大により「志願者10%増、合格者8%増」とほぼ同程度に増加したため、倍率は2.9倍で変動なし。これを見る限り、個別試験の方がより難化し、セ試利用の方が比較的合格しやすかったといえる。
 
 なお、一般入試に占めるセ試利用の割合は、志願者(26%→28%)、合格者(31%→34%)ともに07年よりアップ。特に「一般・セ試併用型」の増加が、”センター人気”に拍車をかけている。
 
 私立大では、合格者が併願先の他大学にある程度流出することを想定し、合格者を多めに出す(一般入試では募集人員の3~5倍程度、セ試利用では5~10倍程度)。ただし、大都市圏の難関~中堅上位の総合大学では、入学手続率が良好といわれる。定員の大幅超過の回避や、入学者の学力レベル維持などのため、合格者を抑え目に出したようだ。志願者数の上位10大学(下の表1)を見ると、中央大・法政大・近畿大などで合格者を抑え、実質倍率が大幅にアップしている。表1のほか、志願者の多いおもな大学で、実質倍率がアップしたケースは次の通り。

 

【首都圏】獨協大2.9倍→3.1倍、青山学院大4.7倍→4.9倍、慶應義塾大4.7倍→5.0倍、駒澤大3.2倍→3.6倍、上智大4.6倍→5.0倍、専修大3.1倍→3.2倍、帝京大3.1倍→3.5倍、東京女子大2.1倍→2.8倍、東京理科大2.4倍→2.8倍、武蔵大3.5倍→6.1倍
【京阪神】京都産業大3.9倍→5.0倍、同志社大3.3倍→3.6倍、関西学院大3.5倍→3.9倍、甲南大4.3倍→5.3倍、神戸学院大2.8倍→3.0倍
【その他】東北学院大2.0倍→2.3倍、中京大3.1倍→3.4倍、名城大2.2倍→2.8倍、福岡大3.0倍→3.2倍
 

 

 一方、実質倍率がダウンしたのは、亜細亜大4.5倍→3.6倍、國學院大4.6倍→4.4倍、東海大3.0倍→2.8倍、愛知学院大2.2倍→2.0倍、南山大3.0倍→2.7倍、佛教大5.1倍→4.0倍、龍谷大4.3倍→3.8倍、など。
 
 全国の私立大を、大学単位の競争率(実質倍率)グループ別に分類すると(グラフ3)、07年に比べ「5.0倍以上」と「1.9倍以下」の大学数が増加し、その中間、特に「4.9~4.0倍」の大学数が減少した。大都市圏の難関総合大学が人気を集め、なおかつ合格者を絞り込む一方で、大都市圏以外の小規模校や新設校では、1倍台前半で「全入状態」、さらには定員割れに至るケースが続出。そして、その両極へ私立大全体が分化していく様子が見て取れる。

 
私立大志願者数TOP10の入試結果/私立大一般入試・競争率グループ別大学数の分布
 

医学部は合格者増も激戦続く
社会福祉・歯が易化

 
グラフ4・5

 地区別に集計すると(グラフ4)、中国・四国(1.9倍→1.8倍)を除く5地区は、いずれも倍率は前年並みかアップ。特に、関西地区における合格者絞り込み(志願者1%増に対し、合格者3%減)が目立つ。
 
 次に、学部系統別の志願・合格状況を見てみよう(グラフ5)。文系では、経済・経営・商が就職状況の好調さを受け志願者5%増、特に中央大・日本大・明治大・近畿大で志願者増が目立った。合格者は前年並みのため倍率アップ、特に”準難関校”で難化した模様だ。国際関係・外国語の志願者大幅増は、法政大‐グローバル教養、明治大‐国際日本、立教大‐異文化コミュニケーションといった学部増設が相次いだため。社会・社会福祉は志願者1%増ながら、社会福祉系だけ見ると軒並み志願者減で、不安定な雇用状況や処遇がマイナス要因となった模様。
 
 理系では、理・工が志願者8%増と「理工系離れ」に歯止めがかかり、特に生命科学系の新設学部(同志社大‐生命医科学、立命館大‐生命科学など)が人気を集めた。合格者は3%減のため倍率アップし、やや難化した模様。医は志願者5%増に対し合格者8%増で、倍率はややダウン。合格者増は国公立大医学部の定員増(14大学:173人増)に対応した動きと見られるが、ハイレベルの激戦に変わりはない。
 
 一方で、歯は「歯科医師余り」を背景に、構造的な不人気で易化。医療・看護は、同系統の学部・学科の新設が相次いだ割に、志願者4%減と人気ダウン。新増設による定員増で合格者は7%増えたため倍率ダウン、やはり易化したとみられる。
 薬は志願者1%増ながら、新設の立命館大‐薬が押し上げただけで、国家試験の合格率が高い伝統校に人気が集まり、開設2~5年目は軒並み志願者減と2極化が顕著。薬学部の約4割(57学部中22学部)で、入学者が定員を割り込んだ。

 

09年入試の志願者数は、国公立大
が約2%減、私立大が約1%減か

 

 以上、08年入試の結果をまとめたが、この流れを受けて、09年入試はどう動くのか予測してみよう。前提となるポイントは4つある。
 
(1)受験生数の減り幅が小さい
 09年度の4(6)年制大学の受験生数は、本誌の推定では08年に比べ、65万7千人→64万3千人と約2%減少する見込み。さらに”全入時代”に近づくものの、08年度(約5%減)よりも減り幅が小さく、基本ベースとなる数字はさほど変化しないことになる。
(2)センター試験の平均点は下がる?!
 09年度のセ試は、08年の平均点アップの反動で、国語や数学I・Aなどの出題レベルが難化する可能性があり、平均点はややダウンしそうだ。また、セ試の志願者数は、浪人の減少などを考慮すると2%程度減少し、53万人台になるとみられる。
(3)国公立大の「前期集中化」が続く
 国公立大の「前期集中化」は09年も続く(次章『国公立大医学部で…』を参照)。前期は志願者が分散し、倍率面ではやや「広き門」となろう。一方で、難関大の前期受験者が、併願先を求めて後期実施校や私立大難関校に流入し、激戦化が予想される。「セ試を課す」推薦・AOの導入も相次ぎ、「プレ前期」として人気を集めよう。
(4)国公立と私立難関大の「合格者絞り込み」
 国公立大と私立大難関校では、08年と同様に合格者を絞り込む傾向が続き、難化の要因となろう。
 
 国公立大人気は根強いものの、セ試の平均点ダウンにより、受験生が08年以上に慎重な出願傾向となり、国公立大への出願をやや控えることが考えられる。さらに、「前期集中化」に伴う志願者減もあり、一般選抜全体の志願者数は2%程度減少しよう。
 私立大は07・08年と2年続きの志願者増の反動が考えられるが、「前期集中化」に加え、国公立大志願者層が「慎重出願」で私立大難関校の併願を増やす傾向は強まるため(特にセ試利用)、志願者が減るにしても、微減(前年比1%程度)に留まろう。ただし、”定員割れ”大学も増加しよう。
 学部系統でみると、08年とほぼ同じ傾向が予想されるが、景気に陰りがみられることから、経済系人気はやや落ち着く見込み。理工系は安定した人気を保とう。国公立大の医学系は、定員増(次章を参照)や後期廃止、地域枠の拡大など変動要因が多く、要注意だ。私立大の医療系は”新設ラッシュ”(次章を参照)にもかかわらず、人気低下で大幅に易化しよう。

 

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09年入試の変更点をチェック!
国公立大医学部で定員増が相次ぐ。全私立大の85%がセ試を利用

 

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 ここからは09年の、おもに一般入試の変更点をお知らせする。08年入試に引き続き、国公立大では前期の募集人員増や医学部定員増、私立大では医療・看護系の大学・学部新設や一般・セ試併用型の導入などが目立つ。

 
 

一橋大で後期を約4割に縮小、
京都大では後期を全廃!

 

(1)大学新設・統合など

難関国公立大 09年一般入試 学部別実施日程

 千葉県立保健医療大・新潟県立大の2校が、既設の短大を母体として新設される。また、愛知県立大と愛知県立看護大が「新:愛知県立大」として統合される。この他、福井県立大‐海洋生物資源(定員50人)、北九州市立大‐地域創生学群(昼夜開講制)の学部等増設が予定されている。
 
(2)一般選抜:日程変更
 後期日程を廃止、または募集枠を縮小する大学が、09年でも多く見られる。一橋大では、商で後期を廃止するなど、後期の募集枠を約4割に縮小する(190人→80人)。また、東北大‐文、京都大‐医(保健)、九州大‐教育・医(保健)、大阪市立大‐医(医)などで後期を廃止し、京都大では全学が「前期のみ実施」に統一される。国公立大難関校で、全学部が前期・後期を実施するのは、北海道大・大阪大くらいになった(表2)。
 一橋大の前期の併願先として、学内の経済《後期》(募集人員の変更なし)や、東北大‐経済、千葉大‐法経、横浜国立大‐経済・経営の後期に人気が集まろう。また、一橋大の後期縮小の影響で、東京大では08年に大幅縮小された後期に学内併願者が集中、08年以上に超高倍率の激戦化が予想される。
 
(3)一般選抜:科目変更
 岡山大‐医(医)《前期》《後期》、徳島大‐医(医)《前期》で、セ試を7→8科目(理科2→3科目)に負担増。一方、大阪大‐医(医)《前期》《後期》では、セ試を8→7科目(理科3→2科目)に軽減。一橋大‐経済《後期》もセ試(7→6科目)、2次(論文を除外)ともに軽減する。
 
(4)医学部の定員増
 深刻な医師不足を解消するため、国公立大の医学部医学科で定員増が相次いでいる。6月末までに、国立34大学が文部科学省に申請し、医学科の定員は全部で164人増える予定(7人増=旭川医科大、5人増=東北大・筑波大・名古屋大・岡山大など30大学、3人増=名古屋大、2人増=佐賀大・琉球大。編入学を含む)。また、公立では札幌医科大(3人増)・名古屋市立大(2人増)で医学部の定員増を予定している。増加分は、出願資格を地元出身者に限定する「地域枠」推薦・AO入試に充てる大学が多いが、旭川医科大では後期を増やす(10人→17人)予定。

 
 

私立大の新増設で目立つ
「医療・看護」と「教育」

 

【大学の新設・統合】新設予定の私立大は、こども首都教育大・広島都市大など9大学。7大学が医療・看護系、2大学が保育・教育系の専門大学だ。
 関西学院大と聖和大が合併し、後者は「関西学院大‐教育」となる。武蔵工業大では系列の短大を統合して文系2学部を増設、「東京都市大」に改称する。
 
【学部・学科の増設】大都市圏の総合大学で学部・学科の増設が相次ぐ。そのうち学部増設は、青山学院大‐教育人間科学、國學院大‐人間開発、東洋大‐総合情報、法政大‐スポーツ健康、同志社大‐心理、関西大‐外国語、甲南大‐フロンティアサイエンス・マネジメント創造など。一方、東京女子大では「2学部10学科→1学部(現代教養)4学科12専攻」に再編成する。なお、西武文理大・浜松大・神戸国際大・山陽学園大・四国大・活水女子大で、医療・看護系学部の増設を認可申請中だ。

 
 

中央大の文系4学部、東海大の
理系10学部で共通入試を導入

 

07~08年と同様、「全学部日程入試」と「一般・セ試併用型」の導入が目立つ。
 
【全学部日程入試】亜細亜大・玉川大などで導入する。また、中央大が社会科学系4学部、東海大が理系10学部で、共通日程の入試を新規実施する。すでに実施している大学では、駒澤大・武蔵大が「1学部のみ出願可→複数学部の同時出願可」に変更、獨協大で募集枠を拡大(280人→375人)、成蹊大(E方式)で学外試験場を首都圏(浦和・横浜)に新設する。
【一般・セ試併用型】九州産業大・福岡大で導入し、神奈川大‐法、名城大‐薬、関西学院大‐教育、西南学院大‐文・商・人間科学・国際文化でも新規実施。一方、中京大・武庫川女子大では廃止する。
【セ試利用の募集回数増】武蔵大でセ試利用後期、近畿大でセ試利用中期を新規実施する。
【医学部の定員増】岩手医科大・自治医科大・順天堂大・兵庫医科大で医学部の定員増を申請中(計15人増)。
【その他の変更】入学時の初年度納付金を、東邦大‐医(医)で約980万円→約830万円、大阪歯科大で925万円→675万円、奥羽大‐薬で240万円→170万円に値下げする。早稲田大‐社会科学の授業形態が「昼夜開講→昼間のみ」に移行する。

 

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私立19大学がセ試に新規参加
早稲田大‐社会科学は6科目型

 

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 文部科学省は、07年12月と08年4月の2回にわたり、09年度からセ試を新たに利用する公私立大学・学部について発表した。

 
2009年度センター試験 新規利用大学・学部一覧
 

(1)新規利用大学・学部の顔ぶれ
 セ試を新たに利用する大学は私立19大学(26学部)。また、既にセ試を利用している大学で新規実施する学部は、公立が岩手県立大‐ソフトウェア情報の1大学1学部、私立が昭和大‐医、日本大‐薬、早稲田大‐社会科学など22大学24学部である。一方、LEC東京リーガルマインド大がセ試の利用を取りやめる。これで、セ試に参加する私立大は484大学1,366学部(08年3月末現在)となり、学校数では全私立大の9割近く(85%)を占める。
 
(2)利用科目・方法
 私立大では「セ試2~3科目、個別試験なし」が一般的で、09年度の新規利用大学・学部もそのパターンが多いが、難関校では次のような”重量入試”を課している。昭和大‐医=セ試5教科7科目(数・理各2科目)と小論文・面接/早稲田大‐社会科学=セ試5教科6科目/愛知医科大‐医=セ試4教科6科目(数・理各2科目)と面接/同志社大‐生命医科学=セ試3教科5科目(数・理各2科目)と面接/立命館大‐薬=セ試4~6教科7科目。
 
(3)英語リスニングへの対応
 英語のリスニングテストは、セ試の英語受験者全員が受験しなければならないが、本誌調査(07年12月時点)によると、08年度でセ試利用入試を行った私立大で、英語を課す(または選択可能な)学部・学科のうち、リスニングを合否判定に利用したのは全体の68%に留まった(国公立大は全体の97%<大学数>が利用)。
 そして09年度の新規参加大学・学部では、英語を課す(または選択可能な)50学科中27学科でリスニングの成績を利用する。ただし、そのうち4学科で「リスニングを含む場合と含まない場合の得点を算出し、高得点の方を合否判定に利用」としている。
 
 以上、詳細は国公立大の選抜要項、私立大の入試ガイドなどを取り寄せ、必ず確認していただきたい。

 

(文責/小林)
この記事は「螢雪時代(2008年8月号)」より転載いたしました。

 

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