入試動向分析

国公立大&私立大 推薦・AO入試情報
 【2008年7月】

2009年度の推薦・AO入試はここが変わる!

夏休みを前に、早くも大学入試はスタートする。それは、推薦入試とAO入試。両方合わせて大学入学者の4割以上を占める、もうひとつの”本番”だ。そのしくみを解説するとともに、2009年(以下、09年)度の推薦・AO入試は08年と比べどこが変わるのか、おもなポイントを速報する。早期対策で第1志望校の合格をGETしよう!

※この記事は『螢雪時代・2008年7月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)

推薦では学業成績や実績を、AOでは熱意や適性を重視

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推薦入試とAO入試。いずれも学科試験で測れない“多様な能力や個性”を評価する入試だが、異なる特徴を持つ。ここでは、推薦入試・AO入試それぞれの選考のしくみについて、08年度の事例をもとに解説する。


推薦入試は短期集中、
AO入試は長期戦

推薦入試は、受験生にとって一般入試と並ぶ、もう一つの“本番”といえる。文部科学省(以下、文科省)の集計による、大学全体の入学者(07年度)の入試別比率では、一般入試(56.7%)に続き、推薦入試が35.7%を占める。AO入試は全体の6.9%に過ぎないが、その比率は毎年アップしている。また、08年度の実施校数をみると、推薦入試は国公立大の9割超、私立大のほぼ全部が実施し、AO入試も国公立大の4割近く、私立大の7割超で実施した。
   推薦入試・AO入試は、いずれも一般入試に先立って行われ、学科試験で測れない、多様な能力や個性を評価する入試だが、それぞれ異なった特徴を持つ。

   このページ・下の表1に、出願条件と選考方法から見た両入試の違いを示した。推薦入試の実施時期はおもに10~12月だが、AO入試は7月頃から募集が開始され、年間を通して複数回、あるいは随時受け付ける大学もある。また、推薦入試の選考は1日で終わることが多いが、AO入試は長期間にわたることが多い。そして、推薦入試がどちらかというと学業成績や高校時代の実績(部活動や取得資格など)を重視するのに対し、AO入試では受験生の志望動機や熱意、適性を重視している。


推薦入試には、指定校制
・公募制・自己推薦がある

推薦入試は大きく分けて、大学が指定した高校からのみ出願を受け付け、事前の校内選考を経てほぼ全員が合格する「指定校制」と、大学が定めた出願条件を満たし学校長の推薦を得られれば、どこの高校からも出願できる「公募制」、さらに学校長の推薦が必要ない「自己推薦」の3種類ある。

   公募制推薦や自己推薦の出願条件には、学業成績(評定平均値など)や卒業年度(現役・浪人)、併願の可否(専願・併願可)などがある。ただし、最近は成績基準を廃止、または下げたり、「現役のみ→浪人可」「専願→併願可」としたりするなど、出願条件を緩和するケースが多い。国公立大はほぼ全てが公募制で、私立大に比べて募集人員が少なく、特に国立大では出願条件がかなり厳しくなっている。

   指定校推薦では、ほとんどの大学が指定校の具体名を公表しない。希望者は、どの大学から指定されているか、先生に問い合わせてみよう。

推薦入試の主な日程(一般入試との対比)


公募制推薦の選考で多い
書類審査・面接・小論文

推薦入試で最も多数派である公募制推薦の選考方法は、およそ次の6つのパターンに分けられる。

(1) 書類審査のみ
(2) 書類審査+面接
(3) 書類審査+面接+小論文
(4) 書類審査+面接+学力試験
(5) 書類審査+面接+小論文+学力試験
(6) 書類審査+面接+実技試験(適性検査)


   この中で最も多いのが(3)で、調査書・推薦書・提出作文等の書類審査と、面接や小論文(または作文)を組み合わせて総合判定する。

   入試の流れは「出願→選考→合格」とシンプルだが、書類審査の段階で受験者が絞られるケースも多い。出願から入学手続までは、1か月ぐらいが一般的だ。

   国公立大が私立大と異なる点は、「センター試験(以下、セ試)を課さない推薦」と、「セ試を課す推薦」に分かれることだ。セ試を課さない推薦は、私立大の推薦入試とほぼ同じ11~12月に実施される。一方、セ試を課す推薦は、調査書とセ試の成績の他、1月末~2月上旬に行われる選考(小論文や面接など)で合否が決まることが多い。08年度では、セ試を課さない推薦の実施学部数が「354→342」と減少したのに対し、セ試を課す推薦では「126→135」と増加した。
   ここ数年、一般入試の後期日程の募集枠を縮小し、その分を前期だけでなく、「セ試を課す」推薦・AO入試に振り向けるケースが目立つ。入学者の基礎学力の維持が目的とみられ、09年度も「プレ前期日程」として、セ試を課す推薦が増えている(2章:「国立大でセンター試験を課す推薦・AOの導入相次ぐ!」を参照)。

(1)書類審査
国公私立大学 推薦入試結果の推移    どの選考パターンでも、合否判定では調査書の存在が大きい。最も重要なのは成績欄だ。

   各教科、または全体の評定平均値や、学習成績概評(例:A=評定平均値5.0~4.3、B=4.2~3.5、C=3.4~2.7に対応)など、各大学・学部が最低基準を設定し、基礎学力があるかどうかをチェックする。入試概要や募集要項の「出願資格」に明記してあるので、早いうちに確認しておこう。ちなみに、全体の評定平均値は「私立大:3.2以上、国公立大:4.0以上」が一般的だ。
   気をつけたいのは、現役生の場合、調査書には3年の1学期までの成績が記入されるということである。推薦入試を目指す受験生にとって、3年1学期末のテストの成績が、合否に大きく影響してくるのだ。

(2)面接・小論文など
   面接で多いパターンは、複数の面接者に1人の受験生が机をはさんで対面する「個人面接」で、面接時間は5分から30分。また、複数の面接者が数人の受験生と対面する「グループ面接」、面接者の司会進行のもと数人の受験生が討論する「グループ討論」も増える傾向にあり、こちらの所要時間は20分から60分ほど。

   個人面接の場合は、提出書類の内容をベースに、志望動機、将来の進路、高校生活、趣味・特技といった内容が質問される。その中でも重要なのが、何といっても「志望動機」。将来のために大学で何をしたいのかを、明確に、熱意を持って答えたい。

国公私立大学 推薦入試結果の推移   小論文については、志望大学の過去問や、合格体験記などで出題テーマを把握した上で、夏休みを利用して早めの対策に取り組もう。出題されるテーマは、新聞記事や論説を素材とすることが多いが、とりわけ6~8月頃のものが多いといわれる。夏休みが終わるまで、新聞記事やニュースはよくチェックしておこう。

   一般入試に近い「基礎学力試験」を課す大学もある(パターン(4))。京都産業大・龍谷大・立命館大・近畿大・神戸学院大など、関西地区に多い。このタイプは「専願」でなく、「他大学と併願可」とするケースが多い。一般入試に比べ、科目数は1~2科目と軽めで、出題レベルもやや易しめの場合が多いので、2月の一般入試の準備を兼ねて受験してみてもいいだろう。

   なお、出願資格に成績基準がなくても、調査書を点数化して合否判定に加点する大学もある(京都女子大・桃山学院大・武庫川女子大など)ので、一般入試に近いタイプとはいえ、普段からある程度の学業成績はおさめておきたいところだ。

   推薦入試の競争率はどの程度なのか。文科省の調査では、大学全体の推薦入試の倍率(志願者÷合格者。以下同じ)は、07年度までの5年間で平均して1.7倍程度だが、やや低下傾向にある(グラフ1)。このうち、国公立大は平均して2.6倍程度、私立大は1.6倍程度を推移している。ただし、(4)のパターンでは倍率が一般入試なみに高くなることもあるので注意しよう。


受験生と大学のお見合いで
志望動機と熱意をアピール

AO入試は、大学がぜひ入学してほしいと考えている学生像をもとに、学力面に偏らず、受験生の意欲や適性など総合的な人物評価を行うため、幅広い試験内容で行われる。原則として自己推薦制で、出願条件(成績基準や卒業年度など)の指定もないケースが多い。  AO入試の実施校はこの10年間で急増し(グラフ2)、08年度は488大学(旺文社調査)となった。大学数でいえば全体(725校)の67%で行ったことになる。国公立大の実施校(59校)は全体の38%とまだ少数派だが、私立大の実施校(429校)は全体の75%を占める。

   入試のタイプで代表的なものに、私立大に多い「対話型」と、国公立大や私立難関大に多い「選抜型」がある。いずれも、なぜその大学を希望するのか、入学後はどんな勉強がしたいか、といった志望動機を、熱意を持って明確にアピールできるかどうかが合格のポイントとなる。

   対話型では、エントリー(申込)の際に、大学指定のシートに志望理由や自己アピールなどを記入し、提出する。その後、エントリーシートや提出書類をもとに面談を行い、大学側と受験生が合意に達すれば「内定」し、正式な出願の前に、原則として全員合格する。「受験生と大学のお見合い」とも言われ、受験生の入学意思が重視される。面談は30分程度を2回行うところが多い。エントリーシートは、大学主催の説明会やオープンキャンパスなどで配布されることが多いので、AO入試希望者は忘れずに参加しよう。

   選抜型は、入試の流れは公募制推薦や自己推薦に近い。志望理由書や自己アピールなど、膨大な出願書類の提出を求め、面接はその内容をもとに行われる。最近では、(1)模擬講義受講・レポート提出、(2)プレゼンテーション(提出レポート・作品等を面接者に対して発表。その後、質問に答える)、(3)グループ討論、といった方法を選考方法に採り入れる大学が増えている。

   大学全体のAO入試の倍率(文科省調査)は、07年度までの5年間で1.8倍から2.0倍の間を推移している(グラフ3)。このうち、国公立大は平均して4倍程度、私立大は2倍近くを推移している。

AO入試実施大学数 10年間の推移/国公私立大学 AO入試結果の推移

なお、08年度からAO入試をスタートした大学のうち、お茶の水女子大学の事例を、以下に紹介する。


お茶の水女子大学…08年度からAO入試を実施


国際的女性リーダーの育成
目指し、全学一括で募集

お茶の水女子大では、同校が目指す教養教育(高いコミュニケーション能力と文系・理系を横断した幅広い教養を身につける)のプログラム“21世紀型文理融合リベラルアーツ”の一環として、「国際的に活躍できる女性リーダーの育成」を目指すAO入試を、08年度から新たに実施した。
   全学一括で募集し、募集人員10人以内に対し、志願者は99人、最終合格者は9人で、倍率(志願者÷合格者。以下同じ)は11.0倍もの高倍率を記録。出願期間(9月下旬)に対し、募集要項の配布が8月下旬とあまり時間がなかったにもかかわらず、受験生の関心は高く、ほぼ全国から志願者が集まったという。ちなみに、同校全体の公募制推薦入試の倍率は4.7倍であり、AO入試の激戦ぶりを物語る。
   合格者全員が入学手続を行い、その際に出願時の希望により、所属学部・学科が決定した。内訳は、文教育(人文科学2人・言語文化2人・人間社会科学1人)、理(化学1人)、生活科学(食物栄養1人・人間生活2人)。第2志望まで出願可だが、20年度は単願の志願者が多かった。


3つの模擬講義とグループ
討論・面接が選考の中心

選考は1次・2次の2段階で行われた。まず、出願時に調査書、志望理由書(2,000字以内)、活動報告書(ボランティアや資格取得など、学校内外の活動について)を提出。1次選考(書類審査)で31人が合格した。AO担当の三浦徹副学長は「相当ハイレベルな出願要件にもかかわらず、それを超える志願者がそろい、志望理由書や活動報告書もレベルの高さや積極さを窺わせるものが多く、絞り込むのが大変でした」と語る。

   2次選考では、2日間かけて共通試験が行われた。
【1日目】特定のテーマについて模擬講義を受講後、レポートを作成、次にグループ討論を行い、その結果をもとに小論文を作成、という流れで行われた。
   模擬講義は文系・理系それぞれ、志望学科にかかわらず両方受けた。今回のテーマに共通したのは「確からしさ」。理系の講義では「確率・統計の理論と有効性について」、文系では「データから心理学の法則を導き出すには?」を論じた。三浦副学長は「文・理に偏らず、入学後にはどの学問領域でも知っておいてほしい主題を選びました」と語る。
   受験者はその内容をレポートにまとめた。これは採点の対象になるとともに、次のグループ討論に備えた受験者のメモとしても活用された。
   グループ討論は、受験者約10人が1グループになり、教員がつく形で行われた。テーマは「確からしさ」の方法とその利用法、さらに問題点について、教員の司会・進行のもとで論じられた。最後に、討論の結果をもとに、各自の考えを「小論文」にまとめた。
【2日目】まず、外国人教員の英語による模擬講義を受けた。内容は「動物保護の思想に基づく動物園のしくみをつくりあげた人物の生き方」に関するもので、スライドなどを用いて粗筋を理解しやすいよう配慮した。終了後にレポート(内容の要約と感想を日本語で。辞書持ち込み可)を作成した。
   次にグループ面接が行われ、志望動機・理由などが問われた。個人面接としなかったのは「他者がいる中でもきちんと話せる資質を見るため」という。


「トライアスロンのような」入試も
受験者は高い満足度

2次選考の終了後、AO入試を受けた感想についてアンケートを行った。「トライアスロンのような入試」と評した先生がいたほどハードな選考だったにもかかわらず、意外なことに、受験者の満足度は出来不出来にかかわらず高かったという。

   模擬講義については「高校では聴けない内容だった」、グループ討論やグループ面接に対しても「同世代の他の受験生の意見が聞けて刺激になった」「人間性がわかる入試だと思う」など、おおむね好評。三浦副学長は「開始前に緊張をほぐすため、“試験をエンジョイしてください”と挨拶しましたが、受験者はそれを本当に実現してくれたようです」と驚きを語る。
   実際、不合格となった90人のうち、53人が公募制推薦に、13人が一般入試に再応募したという。「AO入試により本学への関心や理解度がより高まったことが、一般入試や公募制推薦への波及効果につながったのでしょう」(三浦副学長談)。

   入学前準備のプログラムはかなり充実していた。12月1日に同校キャンパスで研修会を実施。合格者の自己紹介の後、学長・副学長の講話を聞き、各学科のガイダンスを受け、所属学部・学科を決定した。12月上旬からは、各自の興味あるテーマでレポートを作成、担当教員の個別指導を受けた。ここでも、部活動の同僚や卒業生にアンケートを行い、その結果をレポートにまとめるなど、力作ぞろいだったという。また、英語の自習用教材も支給された。
   なお、やはり入学前準備として、センター試験の受験(7科目)が義務付けられた(合否判定には加えない)。
   09年度は、募集人員や選考方法などの変更は行わない予定。試験日程等の詳細は、7月のオープンキャンパス以降に配布する募集要項で確認してほしい。


08年度AO入試は、こう実施した

【出願資格】
学習成績概評A段階以上の女子。2浪まで可。
   この他、文教育学部の2学科(言語文化・人間社会科学)、と理学部では、履修科目とその評定平均値、特定のコンテストやセミナー等の参加実績などの出願要件が学科ごとに指定された(詳細は募集要項を参照)。

【入試の流れ(08年度)】
出願(07年9/18~9/21)→1次選考(書類審査)→1次合格発表(10/10)→2次選考(10/26=模擬講義受講<文系・理系の2講義>→レポート作成→グループ討論→小論文、10/27=模擬講義受講<英語>→レポート作成<日本語>、グループ面接)→合格者発表(10/31)→入学手続・所属学科決定(12/10~12/14)→入学前指導(12月上旬~08年3月)・センター試験(7科目:合否判定に含まない)


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国立大でセンター試験を課す
推薦・AOの導入相次ぐ!

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ここからは、5月末の時点で各大学から発表された、09年度の推薦・AO入試のおもな変更点を紹介する。国立大では「セ試を課す」推薦・AOの導入が相次いでいる。また、千葉大・東京理科大の“研究者の卵”を発掘する試みも注目される。

   09年度の推薦・AO入試のおもな変更点(5月末判明分)は以下の通り(学部・学科名は略称)。このうち、千葉大・東京理科大の事例を3章で紹介する。

   国立大では「セ試を課す」推薦・AOの新規実施や募集枠拡大が目を引く。一方、私立大では現在のところ、目立った変更は少ない。詳細は、今後発表される推薦・AOの募集要項などでご確認を。

■推薦入試■
広島大‐医(医)で地域枠推薦
「ふるさと枠」を導入!


(1)国公立大
●千葉大
   (1)園芸・理・工で「理数大好き学生選抜」を新規実施(詳細は3章)。(2)理(地球科学)で推薦入試(5人)を新規実施。(3)薬で「小論文→総合テスト(化学を中心に英語を含めて出題)」に変更。
●一橋大   商で「セ試を課す推薦」を新規実施。募集人員は15人で、うち5人は専門高校卒業生枠。選考方法は「セ試(6教科7科目)・小論文・面接」。一方で、専門高校対象のAO入試(5人。セ試免除)を廃止。
●信州大   (1)理(物理科学・化学)で公募推薦を新規実施。物理科学科は書類審査・面接・セ試(5教科7科目)を課す。化学科はセ試を課さず、書類審査・面接(基礎学力テストを含む)を課す。(2)教育(言語教育・社会科学教育・理数科学教育)で小論文を除外。
●金沢大   (1)医学類でセ試を課す推薦を新規実施。募集人員は20人。選考は「書類審査・面接・セ試(5教科7科目)」。(2)経済学類でセ試を課す推薦を廃止し、セ試を課さない推薦の募集枠を15人→20人に拡大。
●岐阜大   教育の推薦入試の募集人員を、次の講座で変更。「セ試を課さない推薦」=技術教育で廃止(2人)。「セ試を課す推薦」=音楽教育(4人)で新規実施、社会教育4人→8人、理科教育12人→9人、美術教育3人→4人。
●鳥取大   医(生命科学)で「セ試を課す推薦」を新規実施。「セ試(5教科7科目)・面接」で選考。
●島根大   医(医)で「緊急医師確保対策枠」推薦(募集人員5人)を新規実施する予定。
●広島大   医(医)で地域枠推薦「ふるさと枠」を新規実施する。広島県内の高校出身者(1浪まで可)が対象。募集人員は5人で、選考方法は「書類審査・面接・セ試」。同枠による入学者全員に、広島県から6年間、奨学金(年額240万円)を貸与され、卒業後に県内で一定期間勤務した場合は返還を免除される。
●愛媛大   農で「セ試を課す推薦」を新規実施。
●山梨県立大   推薦入試枠(社会人入試を含む)を35人→45人に拡大し、「地域推薦制度」を新規実施。
●岐阜薬科大   「セ試を課さない推薦」および「セ試を課す推薦」を新規実施。前者が「書類審査→面接・総合試験」、後者が「書類審査・セ試7科目」で選考。募集人員はそれぞれ、薬学科(6年)8人・薬科学科(4年)4人。
●大阪府立大   看護の「セ試を課さない推薦」の募集枠を50人→55人に拡大。
●神戸市外国語大   出願条件に「英検2級以上で1次(筆記・リスニング)の正答率8割以上」等、英検・TOEFL・TOEICの指定スコアを追加し、選考方法から基礎学力試験(英語)を除外。
●県立広島大   経営情報の公募推薦で、出願要件に成績条件(評定平均値4.0以上)を追加。
●宮崎県立看護大   看護の公募推薦で、県外枠(3人)を新設、県内枠を18人→25人に増員する。

(2)私立大
●獨協大
   法で公募制推薦を新規実施。書類審査・小論文・面接で合否判定する。募集人員は若干名。出願資格は「評定平均値3.8以上(地歴・公民は4.0以上)、かつ英検準2級以上の合格者」。
●専修大   経営で公募制推薦を導入。募集人員は30人。出願資格は「全体および国語・英語の評定平均値4.0以上の現役」。選考は「1次=書類審査、2次=小論文・面接」。
●東京電機大   情報環境で公募推薦を新規実施。
●東京薬科大   薬・生命科学とも「専願→併願可」に。
●東京理科大   「SSE推薦入試」を導入(詳細は3章)。
●東邦大   医(看護)で指定校推薦を新規実施。
●日本大   法で公募制推薦を新規実施。一方で、経済で公募制推薦(若干名)を廃止。
●愛知淑徳大   公募制推薦の選考方法を「面接→基礎学力試験(国語・英語)」に変更。
●龍谷大   2教科型公募推薦で、2科目方式を新規実施。従来方式と異なり調査書点数化(評定平均値を10倍)を含まず、文系型は「英語・国語各100点」、理工型は「数学・英語各100点」で合否判定を行う。
●九州産業大   芸術以外の7学部で、公募制推薦(一般・専門課程)の選考方法を「小論文・適性検査→科目基礎テスト(2科目)」に変更。


■AO入試■
弘前大・佐賀大・北九州市立大
でAO入試を新規実施!


(1)国公立大
●旭川医科大
   医(医)でセ試を課さないAO入試(20人)を廃止し、セ試を課す「AO入試北海道地域枠」を導入。募集人員は35人。出願資格は、道内の高校出身で、評定平均値4.3以上、1浪まで可。選考は「1次(書類審査、面接、課題論文テスト)→2次(集団面接、個人面接など)→セ試(5教科8科目。得点80%程度が基準)」。
●弘前大   医(医)でセ試を課す推薦を廃止し、AO入試(セ試を課す)を導入。募集人員は40人(うち県内枠25人)。出願資格は、指定地域(青森県と岩手県・秋田県・北海道の一部)の高校出身で、評定平均値4.3以上、1浪まで可。選考は「1次(模擬講義・筆記試験、ケーススタディの自学自習、集団面接)→2次(個人面接、ワークショップ)→セ試(5教科7科目。得点75%以上が基準)」。
●東北大   文でAO入試(セ試免除)を新規実施。
●横浜国立大   工(物質工)のAO入試が「セ試を課さない→セ試を課す(3教科5科目)」に変更。
●信州大   (1)農でAO入試(セ試免除)を導入。選考は「1次=書類審査、2次=実地試験(模擬講義・小テスト、演習・実習、レポート作成、個人面接)」。(2)理(数理・自然情報科学)でAO入試(セ試免除)を新規実施。選考は「1次=書類審査、2次=面接(数学の筆記課題、個人面接)」。
●金沢大   薬学類・創薬科学類でセ試を課さない推薦を廃止し、AO入試を新規実施。募集人員は15人。選考は「1次(書類審査)→2次(模擬講義・実験・筆記試験・レポート作成→口述試験)→セ試(5教科7科目)」の予定。
●山口大   教育に「小学校教育コース」を新設し、定員30人中20人をAO入試で募集(他10人は一般前期)。
●九州大   教育でAO入試を新規実施する。募集人員は10人。セ試を課さず、選考方法は「1次=書類審査・小論文、2次=プレゼンテーション・面接」。
●佐賀大   文化教育でAO入試(セ試免除)を導入。音楽(2人)と健康福祉・スポーツ(3人)の2選修で実施。
●高知女子大   文化でAO入試(5人)を新規実施。
●北九州市立大   外国語・経済・文・法の夜間主コースを廃止し、昼夜開講制の「地域創生学群」を新設するが、定員90人中15人を同大学初のAO入試で募集する。セ試は課さず、書類審査、面接、模擬講義・レポート作成、プレゼンテーションなどで選考する予定。
●九州歯科大   セ試を課す推薦を廃止し、AO入試を導入。

(2)私立大
●津田塾大 学芸(国際関係)でAO入試を導入(10人)。
●東海大 13学部のAO入試で「自己推薦型」を導入。
●神奈川大   理・工でAO入試を新規実施。募集人員は理32人(各学科8人)、工50人(各学科10人)。
●武庫川女子大   AO入試を廃止する(08年は文14人・生活環境8人で実施)。
●九州産業大   工でAO入試を導入。募集人員は27人、模擬講義受講・書類審査・面接(口頭発表を含む)で選考。


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千葉大・東京理科大で
”研究者の卵”発掘の選抜を導入

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●千葉大学…09年度から新方式の特別選抜を導入

「理数大好き学生選抜」を導入、
意欲ある研究者の卵を発掘!

千葉大では、理科の自由研究等で優れた成果を上げた高校生が、大学でも継続して研究に取り組めるよう、『理数大好き学生の発掘・応援プロジェクト』を07年度からスタート。文科省の支援事業「理数学生応援プロジェクト」に採択された。
   そして、同プロジェクトによる特別教育コースの入試として、園芸・理・工の3学部にわたり、生物・生命科学系の計7学科で、特別選抜として「理数大好き学生選抜」を新規実施する。スーパーサイエンスハイスクール(文科省指定の理数系教育重点校。SSHと略)や課外活動で研究活動に関わった生徒や、千葉大が主催する「高校生理科研究発表会」をはじめ各種の理科系コンクールでの成果発表者などが対象となる。

   同選抜を担当する園芸学部の木庭(こば)卓人(たかと)教授は「本学では昨年9月29日に、初めて『高校生理科研究発表会』を主催しましたが、全国から多数の応募者がありました。こうした“理科好き”を発掘し、研究活動に打ち込む高い意欲を保ったまま進学してもらい、入学後の積極的な学びや研究につなげたい、というのが『理数大好き学生選抜』の目的です。卒業後は、できれば大学院へ進み、優れた研究者を目指してほしいと考えています」と期待を寄せる。

   同選抜による入学者には、所属学部・学科における通常の講義・実習等と並行して、担当教員による少人数制の特別カリキュラムが用意され、1年次から特別授業や高度な実験・実習、他大学訪問などを体験できる。しかも、大学からは旅費や実験費、野外実習費などに対して補助が出る。この特別カリキュラムは3年次前期まで続く(3年次後期から研究室に分属)。
   また、1年次から専用の「自習室」も用意される。大学院(自然科学系研究棟)内に設けられる自習室では、学習・研究のために自由にパソコンの利用や資料閲覧ができ、担当教員に相談することもできる。


研究発表と質疑応答で
研究成果の理解度を判定

「理数大好き学生選抜」は以下のように行われる予定だ。詳しくは今後発表される募集要項を参照されたい。

【募集人員】園芸‐園芸6人・応用生命化学6人・緑地環境6人・食料資源経済2人、理‐生物5人、工‐メディカルシステム工・ナノサイエンス各若干名。
 一方、園芸学部では従来の推薦入試を縮小。「普通科・理数科対象」(16人)を廃止し、「職業および総合学科対象」(応用生命化学科で廃止、14人→10人に削減)のみ存続する。
【出願資格】1浪まで可。各学科の関連分野について、SSHの活動や課外活動、同大学主催の「高校生理科研究発表会」をはじめ各種コンクールなどの自由研究で、優れた成果を収めた者(学科によって異なる)。
【選考方法・日程】出願期間は08年11月初旬、1次選考(書類審査)を経て2次選考(11月下旬)に進む。これ以降は2パターンあり、(1)園芸学部園芸学科・緑地環境学科は「研究発表・面接と総合テスト」を行い、12月初旬に合格発表となる。総合テストはほぼセ試レベルの試験。(2)その他の5学科は「研究発表・面接」を行い、2次選考合格発表(12月初旬)の後、セ試を受験し、学科指定の基準点をクリアすれば最終合格(2月初旬)となる(受験する教科・科目および基準点は7月に公表予定)。

   同選抜の核心といえる「研究発表・面接」は、1人につき20~30分程度行う。まず、出願時に提出した研究成果について、ポスター・OHP等を用いて10分程度で発表する(方法は学科によって異なる)。残り10~20分は質疑応答に充てられ、研究に対する理解度を測られることになる。木庭教授は「研究活動にどのように貢献し、どの程度深く理解しているかを評価します。また、短時間で要領よく趣旨をまとめて発表する表現力、研究活動で得た結論から新たに課題を導き出す力を試します」と狙いを語る。


●東京理科大で「SSE推薦入試」を導入!
   東京理科大が07年度から、理学部第1部の4学科(数理情報科学・応用物理・化学・応用化学)で開始した『スーパーサイエンティスト育成(SSE)プログラム』も、やはり「理数学生応援プロジェクト」に採択された。同大学では、09年度から「SSE推薦入試」を新規実施、合格者は「SSEプログラムコース」へ優先的に参加でき、早期から課題研究や実験・実習、大学院科目の受講、先端研究機関等の見学などが可能になる。
   募集人員は各学科とも若干名。出願資格は、SSHに指定された高校でSSHコースの受講者か、学術大会(日本数学オリンピック・日本情報オリンピック・物理チャレンジ・全国高校化学グランプリのいずれか)で同大学指定の成績を収めた者で、かつ数学・理科の評定平均値4.2以上の者(2浪まで可)。
   選考方法は、小論文(出願時に提出)と面接(口頭試問を含む)。小論文のテーマは、SSHでの研究成果や学習内容、または学術大会での成果に関するもので、面接時に研究等の理解度や基礎学力が試される。


(文責/小林)
この記事は「螢雪時代(2008年7月号)」より転載いたしました。

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